シンデレラ・エクスタシー 黒い瞳の誘惑
劇場公開日:1988年2月27日
解説
幸せを呼ぶという赤い靴を手に入れた少女が繰り広げる愛と冒険を描く。脚本は「マダム・サド 牝地獄」の磯村一路が執筆。監督は「スケバン肉奴隷」の川崎善広、撮影は「いけにえ天使」の米田実がそれぞれ担当。
1988年製作/70分/日本
配給:にっかつ
劇場公開日:1988年2月27日
ストーリー
真野玲子はルームメイトの由美と一緒にガソリン・スタンドで働いていた。部屋には男を入れないという約束だったが、隣室からは由美と同僚のロック青年・次朗の喘ぎ声が聞こえてきた。玲子は脚が魅力的で彼女に声をかけるドライバーも多かったが、どうしてもその気にさせるほどの男は現われなかった。ある日玲子は“手造り靴専門店”で、一足の赤いハイヒールに魅せられた。店の白髭の老人によると、これは幸せを呼ぶ“赤い靴”で、「君が来るのを待っていた」という。履いてみるとサイズがぴったりだったので、玲子は迷わずこれを買うことにした。しかし、ロック・シンガーで魔女のシーラも以前からこの赤いハイヒールに目を付けていたのである。ライブハウスの控え室ではシーラが、赤い靴を玲子に取られたことをバンド仲間のジョーイやキース、ボウイに八つ当たりしていた。そのうち、シーラの激しくエロチックなロック・ステージが始まり、客席にいた次朗はすっかり彼女の虜になってしまう。玲子は幸せを呼ぶ“赤い靴”のおかげで、イタリアのGPで優勝したチャンピオン・レーサー、星野徹と知り合い、2人は数日後湖畔のホテルで結ばれた。その晩玲子は徹がサーキットで転倒する夢を見、目を醒ますと“赤い靴”が片方なくなっていた。そして見知らぬ女に電話で呼び出されて靴屋を訪ねると、いきなりジョーイ達が襲ってきた。奥の部屋では檻の中で由美がボウイ達に犯されている。気がつくと玲子は次朗の案内でホテルにおり、部屋ではパンツ一枚の徹が片方の“赤い靴”を覆いたシーラの脚を愛撫していた。意外にも彼は“赤い靴”の女なら誰でもいい変態だったのである。シーラはもう片方の靴も欲しがったので、玲子はくれてやった。次朗はシーラに「バンドに入れてやる」とそそのかされて玲子をここまで連れてきたが、結局裏切られてしまう。その時徹は初めて玲子と出逢い、“赤い靴”を覆いた彼女の可愛い脚に魅せられたときのことを思い出し、自分を取り戻した。そして次朗と由美の3人でシーラへの仕返しに“赤い靴”を盗み玲子の所へ行くが、今度は玲子がシーラに捕えられてしまう。徹はこの不思議なパワーを備えた“赤い靴”を持って乗り込み、シーラを突き飛ばすと、彼女はあっけなく気絶してしまった。「“赤い靴”のない私を愛して」と言う玲子。徹と玲子は抱きしめ合い、彼の手からポトリと“赤い靴”が落ちた。2人が元の靴屋を訪ね扉を開けると、突然教会の鐘が鳴り響き、洋服は結婚式の衣装へと変わっていた。花束を持って来た少女の顔はなんとシーラで、ぶかぶかの“赤い靴”を覆いている。白髭の老人が2人を見送りながら扉を閉めて椅子に座ると廃屋は再び靴屋となり、彼はまたトントンと赤いハイヒールの踵を打ち始めた。