夕ぐれ族

劇場公開日:

解説

新しいセックス産業として話題になった愛人バンク、“夕ぐれ族”の女社長や、そこに登録する男女の姿をコミカルに描く。脚本は「美少女プロレス 失神10秒前」の佐伯俊道、監督は「唐獅子株式会社」の曽根中生、撮影は「団鬼六 美女縄化粧」の水野尾信正がそれぞれ担当。

1984年製作/96分/日本
配給:にっかつ
劇場公開日:1984年4月20日

ストーリー

まだ二十代前半の人見郁子は話題のセックス産業愛人バンク“夕ぐれ族”の女社長で、テレビのワイドショーなどで引っぱりだこだ。登録する男女には、女子大生を偽る人妻の礼子、二十三歳までバージンで、処女を高く売りつけようとしたが、結局、安く買いたたかれるOLの桂子、マザコンでラーゲの本を手にベッドに入るサラーリーマンの係長がいる。郁子は社長としてマスコミでチヤホヤされているが、実はお飾りにすぎず、影では大窪という男に操られていた。この大窪、ギャンブルと女が大好きで、郁子はもちろん、他の女も事務所で餌食になっていた。この大窪に惚れていたのが女子大生の吉村明子で、郁子と大窪の関係を知り、会に入って組織を乱そうと考えた。明子は宇津井というコピーライターと愛人関係を結び、大窪の気を引こうとするが、彼は相手にしない。郁子はテレビ局で知り合った女優の真理を“夕ぐれ族”のイメージ・ガールにしようとし、彼女も大窪の手ごめにされる。明子の父親、吉村は大阪に住んでいるが、上京するときの相手を求めて入会し、雪絵と愛人契約を結ぶ。一方、娘の明子は大窪を車に乗せるとアクセルを全開、郁子と自分とどっちがいいとつめ寄った。結局二人はドッキング。“夕ぐれ族”の社員、宮口は雪絵が好きになって会員を紹介しなくなり、怒った彼女は事務所を飛び出した。その雪絵を待ちかまえた刑事が、吉村との契約を売春とみなして逮捕、大窪も麻雀をやっているところを捕まった。“夕ぐれ族”の崩壊である。明子と上京していた吉村は、テレビで“夕ぐれ族”摘発のニュースを見て、動揺するのを見破られまいとしながらも、内心ではあせっていた。明子は“夕ぐれ族”の事務所に駆けつけるが、そこはガランと何もなく、ガックリと肩を落としたとき、父親が現れた。バツが悪そうに見つめ合う二人には、乾いた笑いしか浮かばなかった。

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