ひめゆりの塔(1982)

劇場公開日:

解説

太平洋戦争末期、全島が戦場と化した沖縄で、ひめゆり部隊と呼ばれ陸軍病院に配属された乙女たちのはかない青春を描く。28年ぶりの再映画化は脚本・水木洋子、監督・今井正と同じコンビ。前作では果たせなかった沖縄現地ロケを行ない、撮影は「裸の大将放浪記」の原一民が担当。

1982年製作/142分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1982年6月12日

ストーリー

昭和20年3月24日、沖縄師範女子部と県立第一高女の生徒二百名は軍の命令により、特志看護婦として南風原陸軍病院に配属されることになった。従軍服に着がえた生徒たちは慣れぬ手つきで、丘の中腹に設けられた病院の壕を掘った。米軍がすでに上陸し、やがて病院にも危険が迫ることを知った学校は生徒たちに卒業式を今のうちにさせてやりたいと思い、三角兵舎で卒業式が行われた。ローソクの光が少女たちの制服姿を浮かびあがらせ、上原文とチヨの姉妹、安富良子、花城露子、安里恒子、嘉浦春子たちが、“仰げば尊し”を歌っていた。時を選ばぬ砲火は式を中断させ、続々と運びこまれる傷病兵に壕内は薬品の匂いと兵士のうめき声でむせかえるばかりだった。薬品を守ろうとした生徒は至近弾を受け、安富は機銃弾を浴び次々と犠牲者が出た。同じ頃、病院長佐々木中佐は南部へ退避する決断を下した。生徒たちは持てるだけの医薬品と、傷ついた友を背負い、夜を徹して歩いた。極限状態の生徒たちを宮城先生は元気づけ、玉井先生の先導は全員を奮い立たせた。たどりついた糸洲集落で少女たちは遊んだ。そしてゆっくり眠った。しかしそれもまた束の間、米軍の鑑砲は彼女たちを、さらに南へと追いつめ、あとは切りたった崖と海があるばかりの摩文仁の洞窟が終着点となった。そして6月18日夜。病院の解散命令が出されるが、ひめゆりのような少女たちと教師たちには無残な死が持っているだけだった。

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