孔家の人々

劇場公開日:

解説

中国で二千四百年余りも続いてきたという孔家一族を題材に、七五代目から七九代めの五世代に焦点を絞り、近年の中国におけるめまぐるしい変化のようすを、その只中にいる人間の姿の中に描いた。監督は「北京の想い出」で八四年マニラ国際映画祭グランプリを受賞した呉貽弓。彼は、孔子の故郷、曲阜を訪れたとき、孔家一族の墓碑が千も立ち並らぶ巨大家族墓地を目にし、この作品を思いついた。

1992年製作/中国
原題:Kong's Family 闕里人家
配給:東光徳間
劇場公開日:1993年12月12日

ストーリー

九一年春節前前夜、孔家の人々は最長老七五代祥弼(ユアン・チーユアン)の九〇歳のお祝いと春節の準備でてんやわんやだった。七七代目の徳賢(チャオ・アルカン)は、祥弼の祝いに用意していた寿棺を七八代目の維本(ニン・リー)が売り飛ばし、ポンコツの車を買ってしまったことに腹を立てていた。そのとき、七六代目の令譚(チュウ・シュイ)が帰って来る。彼は四十数年前、革命に身を投じた後北京で大臣の職に就き、孔家を捨てた男だった。大みそかの夜、一家が食卓を囲んだが、招待されていたアメリカ女性アンナが自分の両親の離婚を話し出したため、テーブルは暗い雰囲気に包まれてしまった。昔、許婚だった徳賢の母親と離婚して、看護婦と再婚した令譚は、徳賢から母を捨てた冷たい男として見られていたからだ。元旦、ポンコツ車を直してやった令譚は、維本と共に狩りに出た。徳賢の生母の墓をお参りする際、令譚は孫の維本に自分が父親として失格してしまったことを語った。令譚が滞在した一週間の間に、自分の浅はかさを痛感した維本は、やめようと思っていた学校に戻る決心をした。観光馬車を引くいとこの令然の前妻を愛していたことを告白したが、徳賢の心を開くことはできない。祥弼の九〇歳の誕生日が過ぎ、令譚が北京に帰る日、見送りに出た孔家の人々の中に徳賢の姿はなかった。彼は、令譚を慕う維本の言葉や父、令譚の涙を思い浮かべながら、望父台に立って、父の車を見送ろうとしていた。

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