ワルツの季節

解説

「囁きの木蔭」「君を夢みて」のヴィリ・フォルスト、「ヴェロニカの花束」「ワルツ合戦」のパウル・ヘルビガー及び新顔のヘリ・フィンケンツェラーが主役を勤める映画で、E・ドウーリーとワルター・フォルスターが協力書卸した脚本によって新人ハーバート・マイシュが監督に当たり、「マヅルカ」「F・P一号応答なし」のコンスタンチン・チェットが撮影した。助演者は「制服の処女(1931)」のエレン・シュヴァネッケ、新顔のカローラ・ヘーン、テオドル・ダネガー等で、音楽は「紅天夢」のフランツ・デーレが担当している。

1935年製作/ドイツ
原題または英題:Koenigswalzer

ストーリー

一八五二年オーストリアの若き国王フランツ・ヨゼフは、バイエルン国王マックス二世の姪エリザベートと想思の仲だったが、縁談がはかどらないので侍従武官フェルディ・テッテンバッハ伯爵を内密にミュンヘンへ遣わして結婚工作を進めることとなった。所が此の結婚にはフランツ・ヨゼフ王の母君が反対して居られるので、マックス王もフェルディを公然と引見するのは憚らなければならない。そこで夏ではあったが王は宮廷で舞踏会を開いて、それとなくフェルディと会談することとした。その舞踏会には新たに宮廷御用商人に任命された喫茶店の主人トマゾーニと其の娘テレーズとアンニも招かれた。所がアンニは当日公園で舞踏会用のショールを風に飛ばされ、通り掛かったフェルディに取って貰い、代償に接吻を許した。それをトマゾーニと仲悪の老人に見られ、吹聴されたので、トマゾーニはアンニを家に閉じ込め、テレーズと二人で舞踏会に出席した。テレーズはマックス王に妹の事を訴えたので、王はその士官を探し出して結婚させてやると約束する。フェルディは王と会いオーストリア王と娘の結婚の許しを得、また美しいテレーズと踊って有頂天になる。翌朝、各兵営では公園で接吻した士官はトマゾーニの娘と結婚せよと布告が出たが、それとは知らないフェルディはテレーズと歌劇見物に行って彼女の愛を確かめ、翌日は求婚にトマゾーニの許を訪れる。所が妹から例の士官は彼と聞いたテレーズは拒絶し、妹と結婚してくれと言う。今はそれを断ればオーストリア王とエリザベス姫の結婚も破談になるのでフェルデイは詮方なく承諾する。しかし、オーストリア王のミュンヘン訪問の日、フェルデイの結婚相手はテレーズに変わっていた。それはアンニから当日の模様を詳しく聞き、アンニが菓子職人フランツと恋仲である事を知っているテレーズが姫に嘆願したからであった。

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