タムタム姫

解説

「はだかの女王」に次ぐジョゼフィン・ベーカーの第二回主演作品で、前作と同じくペピト・アバチノがシナリオを書き、フロイド・デュポンが舞踏振付を担任している。但しその他のスタッフは前作と異なり、「泣き笑い千法札」のイヴ・ミランドの台詞執筆、「浮かれ巴里」のエドモン・T・グレヴィルの監督、そして相手役は「不景気さよなら」「トト」のアルベール・プレジャンである。その他、「巴里-伯林」のジェルメーヌ・オーセエ、「リリオム」のロベール・アルヌー、ジャン・ギャラン、ジョルジュ・ペクレ、ヴィヴィアーヌ・ロマンス、等の助演。撮影はジョルジュ・ブノアが主として当たり、音楽にはジャック・ダランその他が参与した。

1935年製作/77分/フランス
原題または英題:Princesse Tam-Tam

ストーリー

マクス・ド・ミルクールは小説家であるが、細君のリュシーが派手な生活をして友達づき合いの多いために、それに掻き乱されて碌々小説も書けない。そこで協力者のコトンとともにアフリカに逃避してそこで新たなるインスピレーションを得て傑作を書こうと思う。そしてテュニスで彼はアウイナという野性の娘を見つけた。マクスは、このアフリカの娘が欧州の文明に馴致して行く過程を小説に描こうと考えついた。そこで彼は、アウイナを引き取り教育や躾けが彼女の上に現す反応を研究し、併せて彼女に恋ごころを教え込む。ところが、一方パリーではリュシーはインドのマハラジャと親しくして、その噂が夫の耳に届き、彼が早く帰って来てくれればいいと思っている。マクスとて妻を恋しているのだから、この噂が伝わって来ると憤慨して、アウイナをインドの姫君に仕立て上げ、パリーに連れて帰る。世間への面当て、そして妻への見せしめにである。するとタムタム姫ことアウイナは世間の評判となった。だがアウイナは退屈で堪らない。或晩、アラビア人の召使いタハールとともに黒人のバーに行ってせめての憂さを晴らして来る。このアウイナの野性を友達から聞き知ったリュシーはマハラジャに頼んで社交界の人々を集めて大夜宴を開き、そこでアウイナの重性を煽って巧く踊らせその素性を發いてしまう。だが、これが反対の結果を生んでアウイナは益々人気者となった。けれど、彼女はマクスとリュシーとが和解したのでマクスへの失恋を胸にひめて文明の地を背後にまた故郷に戻る--というのがマクスの書いた小説で、これは忽ち大評判を博した。だが、モデルになったアウイナはそんなこととは露知らず呑気にタハールと暮らしているのである。

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