山猫ルシカ

解説

「カルメン(1918)」の脚色をしたハンス・クレリ氏と、監督をしたエルンスト・ルビッチュ氏とが、原作及び脚色をし、ルビッチュ氏が監督をした喜劇。主役は「カルメン(1918)」「パッション(1919)」等のポーラ・ネグリ嬢である。無声。

1920年製作/ドイツ
原題または英題:The Wildcat Die Bergkatze

ストーリー

雪と氷に閉ざされた山の中に要塞があった。肥えた司令官が毎日兵卒を叱り飛ばして居たが、その山の奥には山賊の一群が住んで居て、司令官の平和な生活を脅かして居た。山賊の主領の娘ルシカは一群の女王のように振る舞って居たが、彼女は素ばしこくて変幻自在な小悪魔のような娘であった。手下の一人なる臆病なペポが彼女を想って居たが、或日しゃれ者のアレキシス中尉が要塞に転入して来たので盛大な歓迎会が開かれようとした。ルシカは中尉の乗って来た橇を途中に襲って、中尉の持ち物を奪ったので中尉はシャツ一枚で入城すると云う目に逢った。歓迎会が開かれ村人等も見物に来る。ルシカも城中に忍び込んで中尉が好きに成る。ルシカは我が家へ帰って後も中尉の夢ばかり見て居たが、一日中尉に逢いに行く。中尉と許嫁の仲の司令官の娘は思い切ってくれとルシカに頼む。ルシカは引き受けはしたが悲しかった。彼女の父なる山賊の首領は婿を選ぼうとして強い男を見出そうとルシカをして一人一人鞭で打たした。その試験に成功したのは臆病者のペポであった。

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