裏切りの荒野

劇場公開日:1968年6月23日

解説

ルイジ・バッツォーニとラルフ・セルペの脚本を、ルイジ・バッツォーニが監督した。撮影はカルミネ・バッツオーニ、音楽はカルロ・ルスティケリ。出演は「キャメロット」のフランコ・ネロ、「獲物の分け前」のティナ・オーモン、クラウス・キンスキーなど。テクンカラー、テクニスコープ。

1967年製作/イタリア
原題または英題:L' Uomo, L' Orgoglio, La Vendetta
配給:ディズニー映画
劇場公開日:1968年6月23日

あらすじ

セビリヤのタバコ工場を警備する軍曹のホセ(F・ネロ)は、女工のジプシー娘カルメン(T・オーモン)の野性的な美しさに心惹かれた。気性の激しいカルメンが仲間と喧嘩、相手を傷つけたので、ホセは彼女を逮捕し、警察に連行した。が、途中、言葉巧みにまるめこまれて、逃げられてしまった。その責任をとわれ、ホセは降等処分をうけた。ある日大佐の別荘でパーティが開かれ、一兵として玄関口で歩哨に立ったホセは、客間で来客にとりまかれフラメンコを踊るカルメンをみつけ、警察につき出すべく、呼び出した。だが、ホセの心をみぬいたカルメンはホセを誘惑、ホセは、彼女の虜となり、自分の立場も忘れた。そしてついに、カルメンの浮気の相手である、自分の上官を殺害、賞金つきの追れる身となった。そんなある日、ホセは、カルメンから、仲間ガルチャらと共に、金貨を運搬する馬車を襲おうともちかけられた。カルメンと二人でアメリカに渡り、出なおそうと夢みるホセは、その資金入手のため、心ならずも強盗団に加わった。金貨の強奪は成功した。だがそのためホセは、いっそうきびしい警察の眼をのがれねばならず、山に逃げた。カルメンが山をおりて、闘牛士のルーカスから、服を調達して来て、二人は一週間後にアメリカに密航できるよう、手はずをととのえてきた。そして、その当日、ホセは、仲間から、カルメンはルーカスに夢中で、ホセと一緒にアメリカに行く気などないのだ、と聞かされた。ホセは、警察に追われる身の危険もかまわず、闘牛場へ走った。ルーカスに派手な投げキスを送るカルメンをみつけたホセは、彼女の不実を責めたが、カルメンは「あなたには倦きたの……」とうそぶくのだった。悲しみと怒りに狂ったホセのナイフが、カルメンの胸をさした。

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映画レビュー

3.5昔TV洋画劇場で見た懐かしの作品集

2025年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

昔(少年期に)テレビで見た作品の中で強烈に印象に残り、その後見返していない作品の記憶がどれだけあやふやなのかを確認するために再見する個人的シリーズです。

1960年代後期のテレビ洋画劇場は“マカロニウエスタンブーム”というのがあって、本作のフランコ・ネロやジュリアーノ・ジェンマという俳優が大人気でした。
この辺りは、基本的に娯楽映画なので当時の私の年齢でも楽しめたのは十分理解出来るのですが、本作はその中でも“カルメン”をマカロニウエスタンに脚色した珍しい異色作で、それが何故か強烈に記憶に残っているのです。

今回の見直し鑑賞では当時の私が何に惹かれたのかを探し出そうと思って見ていたのですが、冒頭のシーンで大体分かりました。
まずはフランコ・ネロのアップシーンで思い出しました。彼の眼の色が中学生位の日本人の私の脳に鮮烈に焼き付いたのだと思います。あのフランコ・ネロの眼の色は忘れられません。(カラーテレビだったのかは覚えていませんが…)
あとはティナ・オーモンという(いかにもイタリア)女優の存在感と魅力でしょう。
本作の登場人物に基本的な善人はいませんが、悪人とは言い切れないお互いが嫌でも惹きつけられる何かの(魅力)存在を、当時の私でも直感的に理解出来たのでしょうね。
色々と荒っぽい作品なのにヘンに惹きつける魅力もタップリある作品だったことを再確認しましたが、一般的(特に左脳人間)には嫌う人も多くいる様な気はします。
あと本作、クラウス・キンスキーも出ていたのに驚きました。

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シューテツ

2.0女に振り回される男

2017年4月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

興奮

久々にタランティーノの「ジャンゴ 繋がれざる者」を観てマカロニ・ウエスタン群に挑戦しようと鑑賞。

イメージしていたマカロニ・ウエスタン風味が一切無くて西部劇特有のドンパチ描写もホボ皆無。

悪女に惚れて人生を台無しに破滅へと向かう男の話で何度騙されても女に執着する姿がマヌケな感じ。

物語前半は特に何も起こらなくて退屈になるしマカロニ・ウエスタン関係無くて後半から期待したが終始、女を追いかけているだけの話だった。

マカロニ・ウエスタンってイメージを持たないで観たら騙し騙され男と女のストーリーとして楽しめる。

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万年 東一

2.5マカロニウエスタンではないマカロニ

2014年10月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

マカロニ・ウエスタンと思って観たら、舞台はスペイン。ただ、中盤はスペインのアルメニア地方(マカロニ・ウエスタンのロケ地)が中心となるのでマカロニっぽい。
出演もフランコ・ネロ、クラウス・キンスキーとマカロニスターをキャスティングした映画。
ストーリーの基盤は「カルメン」。ヒロインのティナ・オーモンの役名も「カルメン」。
この情熱的で小悪魔な女性に翻弄されるネロ。
ティナ・オーモンも若々しく魅力的だった。
ただ、いつものマカロニを期待するとがっくりするのも確か。

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colt45SAA