ローマの恋

劇場公開日:

解説

エルコレ・パッティの原作をもとに、「ベニスと月とあなた」の監督ディーノ・リージが現代男女の愛情を描いたもの。脚本は原作者パッティとエンニオ・フライアーノが共同で書いた。撮影は「逆襲の河」のマリオ・モントゥオーリ、音楽は「刑事」のカルロ・ルスティケリ。出演者はミレーヌ・ドモンジョ、エルザ・マルティネッリ、新進のピーター・ボールドウィンなど。

1961年製作/イタリア
原題または英題:Un Amore a Roma
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1962年5月30日

ストーリー

斜陽貴族の息子で文芸評論を書いているマルチェロ(ピーター・ボールドウィン)はフィアンセのフルヴィア(エルザ・マルティネッリ)との関係が少々わずらわしくなっている。その夜、彼は一切を清算しようと人影のない広場で喧嘩別れをする。その夜、たまたま、女優志願の少女アンナ(ミレーヌ・ドモンジョ)に会い強引に彼女のアパートに泊ってしまう。数日後、マルチェロはある寄席でアンナの姿を見つけ、彼女と過した夜を想い出して、すぐに撮影所にかけつける。が、アンナの周囲は実業家クルタトニや俳優のトニーなどがとりまき、マルチェロは彼女に近づくことができなかった。傷心の彼は久々にフルヴィアに会ったが、そのとき彼女の友人という美しいエレオノラに紹介された。がそのエレオノラが実業家クルタトニの娘であることを知ったとき、マルチェロの心にはアンナの姿がまざまざとよみがえった。彼はアンナを求めた。二人は再び結ばれた。愛し合う楽しい日々……。しかし、アンナの肉体は彼女の心さえも裏切るようなすさみ方をしていた。彼女はマルチェロにかくれて若い男をひき入れていたのである。またも傷ついたマルチェロはアンナを諦め、エレオノラとの婚約にふみ切る。ある雨の夜、マルチェロはやつれたアンナに出遭い、家に連れかえる。アンナの魅力にとりつかれた彼はエレオノラとの婚約を解消してしまう。しかし、アンナの多情はマルチェロの愛だけでは満足できず、歌手のネロ・ダモーレとの関係に深入りして行った。所詮はアンナへの愛が報われぬことを知ったマルチェロには傷む心をおさえてアンナをネロの許に連れてゆくのだった。

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