上級生の寢室

劇場公開日:

解説

「真夜中まで」のアンリ・ドコアンが監督する一九五三年探偵喜劇。「犯罪河岸」のS・A・ステーマンの原作『十八の幽霊』をドコアンとフランソワ・シャレエが脚色、台辞を「快楽」のジャック・ナタンソンがかいた。撮影は「七つの大罪」のロベール・ルフェーヴル、音楽は「愛すべき御婦人たち」のジョルジュ・ヴァン・パリスが担当した。主演は「真夜中の愛情」のジャン・マレーと「禁断の木の実」のフランソワァズ・アルヌウルで、以下「肉体の悪魔(1947)」のドニーズ・グレー、ジャンヌ・モロー「田園交響楽」のリィヌ・ノロ、「花咲ける騎士道」のノエル・ロックヴェール、ピエール・モランなどが出演している。

1953年製作/フランス
原題または英題:Dortoir des Grandes
配給:東宝
劇場公開日:1954年5月28日

ストーリー

十八人の女生徒が寄宿するメレモンの私塾女学校で、女生徒の一人ヴィッシア・ベルグが、ある朝ベッドの上で絞殺されていた。若い刑事マルコ(ジャン・マレー)が調査に来たが、彼に好意をもった女生徒エメェ(フランソワーズ・アルヌール)は助手になろうと申出た。校長は犯人が外部から入ったと信じていたが、マルコの実験により、その推理はまちがっていたことが判明した。心配した生徒の親達は村のホテルに集り、面会許可の出るのをまっていた。そのなかにはヴィッシアが殺されたおかげで莫大な財産を得ることになったベルグ夫人や、彼女にいいよるダ・コスタなる怪しい人物もいた。調査をつづけるマルコは、女生徒の間に、寄宿生の一人を縛りつけて朝までに解かせる遊戯があり、犯罪のあった夜はヴィッシアが縛られていたことを知った。そしてその夜遊びに加らなかったベッティナと、彼女を弁護したペルサル先生も嫌疑をかけられた。素性の知れぬ村の写真屋も怪しかった。ある夜、マルコがエメェと逢引した時、ヴィッシアにカメラをいじる趣味のあったことを聞いた。校長は、舎監のトゥルヌザック先生を被害者にして犯罪の再構成なる実験をしてみた。調査をすすめてヴィッシアの撮影したフィルムを入手したマルコは、校長に賞状授与式を挙行してもらい、そのあとで、生徒と父兄を前にフィルムを映写した。フィルムには犯人の姿が捉えられていた。かくて事件は解決、マルコは残念ながら、よき協力者エメェと別れなければならなかった。

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