若者の詩

劇場公開日:

解説

青春とは、そんなに美しいものなのか?アメリカの青年たちがそんな疑問を抱きながら家庭と社会の板ばさみになって自由を求めて行く姿を描く。監督はジュールス・ブリッケン。脚本はブリッケン自身とロバート・ハートフォード、撮影はジョゼフ・ブラン、音楽はソル・カプランが各々担当。出演は新人ゴードン・トムソン、「レッド・バロン」のドン・ストロード、セシル・リンダー、リチャード・コンテなど。

1971年製作/イギリス
原題または英題:Explosion
配給:NCC
劇場公開日:1972年4月15日

ストーリー

今日、ベトナム戦争は、アメリカの若者の怒りと幻覚と反抗などのすべての焦点となっている。二十歳のアラン・エバンス(G・トムソン)は一人きりの兄をベトナム戦争で失い、この事によって極端な人生への疑問にとらわれて悩んでいた。兄は徴兵をのがれるべく、カナダ移住を計画したが、実業家の父と、兄の婚約者などによって、計画を阻止された。この事を知ったアランは大人たちに激しい憎悪を感じた。無限の悩みと憎しみのあまり心の均衡を無くしたアランは、亡き兄の志をついで、バンクーバーへの逃避を決行した。アランがバンクーバーの空港に着いた時そこにはアメリカの徴兵忌避者たちとカナダの大学生による反戦デモがおこなわれていた。アランはさっそくデモに加わり、そこでリッチー・コバックス(D・ストロード)と知り合った。貧民街に育ち、生まれながらの権力への反抗者として徴兵忌避運動家として知られるリッチーは、どこか甘さのあるアランを利用しようと自分の部屋に案内した。部屋に入った二人は、そこにいたリッチーの恋人バレリーのことで口論となり、アランは荷物も財布も部屋へ残したまま飛び出した。根が正直なリッチーは、財布の大金に驚き、返すべくアランを追った。町はずれの車庫でジャガーに乗っていたアランを発見したリッチーは豪華な車のとりこになり、ついに車を盗んで走りだした。こうして二人はドライブを楽しみ、二人の心は次第に結ばれていった。ある朝、アランは権力に対する憎悪が爆発し、三人の男を殺す結果となった。リッチーはアランに自首することを勧めたがムダだった。二人の必死の逃亡生活が始まった。アランの精神の異常さに気がついたりッチーは、何とかアランを救いたいと願うようになった。リッチーはこうした極限の試練に出会って、次第に人間として精神的に成長していった。しかし、ついに二人は警官隊に山に追いつめられた。アランは自動小銃を乱射しながら警官隊に突入した。だが警官の弾丸を受けたアランは、リッチーの腕にだかれ静かに息を引きとった。

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