ホテル(1977)
劇場公開日:1981年5月16日
解説
上流階級の生活を送る貞淑な人妻が、知らない町のホテルで体験する官能の世界を描く。製作はジュゼッペ・ベッツァーニ、監督は「小さな刑事」のカルロ・リッツァーニ。ヴァレンティノ・オルシーニの原作を基にオルシーニとフェリエロ・ロサーティが脚色。撮影はガボール・ポガニー、音楽はジョルジョ・ガスリーニが各々担当。出演はコリンヌ・クレリー、ブルース・ロビンソンなど。
1977年製作/イタリア・西ドイツ合作
原題または英題:Kleinhoff Hotel
配給:日本ヘラルド映画
劇場公開日:1981年5月16日
ストーリー
パスカル(コリンヌ・クレリー)は、結婚して七年になるが夫の出張が多く、退屈な時間を過ごすことが多かった。その日もベルリン郊外の別荘を後にして、夫を一カ月の仕事の旅に送り出したところで、パリの自宅に戻ろうとしていた。しかし、乗るはずだった飛行機に乗りそびれ、翌日の便まで、その町で過ごすことになる。ふと、夫とはじめて愛を交わしたクレインホフ・ホテルの事を思い出し、その時と同じ32号室を予約するが通されたのは19号室だった。部屋の中を見渡し、すき間からさす光に気づいたパスカルは、そこから隣りの部屋を覗き見した。そこでは、孤独な目をした美しい男がなげやりな態度で動き回っていた。そして、やがて入って米た娼婦と激しく抱き合う男。男はカール(ブルース・ロビンソン)といい、ベルリン地下組織の一員で裏切者を殺す使命をもっていることを、パスカルは、二人の会話で知った。飛行機は満員続きで出発が日一日と遅れ、彼女はホテルでの生活を続けた。その間に、彼女のカールヘの興味はつのっていった。ある娼婦の臨検で間述えられ屈辱的な検査を強要されたパスカルが、ショックで部屋に戻るとカールの部屋からすすり泣く声が聞こえドアをあけた。するとピストルを手にしたカールが立っていた。警察の回し者だと思ってパスカルにピストルを向けるカールを、やさしく見つめる彼女。二人はやがて抱き合い、快楽に酔いしれていった。しかし、翌朝、パスカルが目をさますと、カールは手首を切って死んでいた。見知らぬ町での夢のような出来事に遭遇した彼女は、早朝、元の生活ヘと戻ってゆくのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- カルロ・リッツァーニ
- 脚色
- バレンティーノ・オルシーニ
- ファリエロ・ロザティ
- 原作
- バレンティーノ・オルシーニ
- 製作
- ジュゼッペ・ベッツァーニ
- 撮影
- ガボール・ポガニー
- 音楽
- ジョルジオ・ガスリーニ
- 字幕監修
- 岡枝慎二