リサの瞳のなかに
劇場公開日:1964年11月7日
解説
精神分析医セオドラ・アイザック・ルービンの体験をエレノア・ペリーが脚色、その夫フランク・ペリーが演出した純愛心理ドラマ。撮影はレオナード・ハーシュフィールド、音楽はマーク・ローレンスが担当した。出演はキア・デュリア、ジャネット・マーゴリン、ハワード・ダ・シルヴァ、ネヴァ・パターソン、リチャード・マクマレイほか。製作はポール・M・ヘラー。ベニス映画祭最優秀監督賞ほかをうけている。
1962年製作/アメリカ
原題または英題:David & Lisa
配給:東和
劇場公開日:1964年11月7日
ストーリー
デイヴィッド(キア・デュリア)は優秀な青年であるが、病的なほど潔癖で、他人に身体をさわられることを極度に嫌っていた。そのため彼は特殊教育学校に入学した。担任のスウィンフォード博士(ハワード・ダ・シルヴァ)の経験豊かで温厚な指導にもかかわらず、博士を嫌悪し軽蔑した。彼はいつも1人だった。そんなある日、この学校に来て3年になるリサ(ジャネット・マーゴリン)という少女に出会った。彼女は現実と遮断された世界に生きる少女で、いつも詩のような韻をふくんだ話しかたをした。2人は互に友人を求めあう気持ちからすぐ親しくなった。にもかかわらず、リサの先生が彼の肩に手をふれたことで、先生を罵倒さえするのだった。そんな日、彼は必ず夢を見た。自分が死刑にされる夢を。翌日、夢の内容を博士に話すと、博士はその夢を分析してくれた。それがあまりに自分の弱点をついていることで、大きなショックをうけた。そして少しずつ正常になっていった。クリスマスの買物で外出した時、彼らをとりまく現実のきびしさにデイヴィッドは強く生きていかねばならないことを悟った。ほかの学生達とも親しくなり、サイモンという友人もできた。だがリサは、少女らしい感情から嫉妬した。けれど2人は仲が良く一緒に散歩したとき、彼はリサにいった。「きみは美しい少女だよ」両親が引きとりに来て、デイヴィッドは退校したがすぐに懐しい学校にもどってきた。博物館へ見学に行き、肉親の情愛を示した彫像の前から離れようとしなかったリサをみて、デイヴィッドは、彼女の病気をなおせるのは自分しかないと決心したのだった。
スタッフ・キャスト
- 監督
- フランク・ペリー
- 脚本
- エレノア・ペリー
- 原作
- セオドラ・アイザック・ルービン
- 製作
- ポール・M・ヘラー
- 撮影
- レオナード・ハーシュフィールド
- 音楽
- マーク・ローレンス
受賞歴
第23回 ベネチア国際映画祭(1962年)
受賞
初監督作品賞 | フランク・ペリー |
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