ラプソディー

劇場公開日:

解説

「黒騎士」のエリザベス・テイラーが主演する1954年映画で、ヴァイオリニストとピアニストに愛情を捧げる女性を描くもの。製作は「アダム氏とマダム」のローレンス・ウェインガーテン。ヘンリー・ハンデル・リチャードスンの小説『モオリス・ゲスト』をルースおよびオーガスタス・ゲーツ夫妻が潤色し、フェイおよびマイケル・カニン夫妻が脚色したものを「アンデルセン物語」のチャールズ・ヴィダーが監督した。映画中使用される10数曲の純音楽は、「リリー」のブロニスロー・ケイパーにより編曲され、ジョニー・グリーンが音楽監督とオーケストラの指揮にあたり、陰の演奏は、ヴァイオリンをマイケル・レイビン、ピアノはクラウディオ・アロウがそれぞれ受け持った。テクニカラー色彩撮影は「リリー」のロバート・プランクの担当。エリザベス・テイラーを中心に「君知るや南の国」のヴィットリオ・ガスマン、新人ジョン・エリクスン、「アスファルト・ジャングル」のルイス・カルハーン、「白い恐怖」のマイケル・チェホフ、「イヴの総て」のバーバラ・ベイツ、リチャード・ヘイゲマンなどが出演する。

1954年製作/115分/アメリカ
原題または英題:Rhapsody
配給:MGM日本支社
劇場公開日:1954年8月23日

ストーリー

ルイズ(エリザベス・テイラー)は南仏リヴィエラの別荘から音楽学生の恋人ポール(ヴィットリオ・ガスマン)とチューリッヒへ来た。ここには有名な音楽学校があって世界各国から音楽に志す青年男女が集まっていた。ポールはルイズを連れてシューマン教授の試聴をうけに行き、交響楽団と協奏曲を演奏するチャンスをつかんだ。ポールの演奏会も迫ったころ、ルイズは父からの電話をうけてポールとともに週末を利用してサン・モリッツへ出かけたが、そのため練習不足となってポールはリハーサルに失敗した。しかし、シューマン教授はもう1度チャンスを与えてくれた。ポールはルイズと会うのもやめて練習に打ちこみ、無聊をかこつ彼女は同宿のピアノを学ぶアメリカ青年ジェイムズ(ジョン・エリクスン)と次第に親しくなった。演奏会は大成功だった。これで2人きりの生活に戻れるとルイズがほっとしたのも束の間、ポールは翌日から演奏旅行に旅立った。ルイズは、失望のあまり服毒自殺を計り、ジェイムズの献身的な看護に救われた。彼女は父のいるパリへ彼を伴い、2人は結婚した。一方、各地で大成功を収めてパリを訪れたポールは久しぶりにルイズと会った。ピアノを捨てたジェイムズは酒びたりの生活でルイズとの仲もうまくいかず、ルイズは、ジェイムズと別れてポールと結婚したいといったが、ポールはそれを断った。ジェイムズもアメリカ帰国を決意したが、ルイズの引き止めを振りきることができず、2人でチューリッヒの下宿を訪れた。そして、ジェイムズはふたたびピアノに精進するようになり、やがてシューマン教授の推薦をうけて交響楽団のゲスト・ピアニストとして晴れの演奏をすることになった。その当日、ポールからルイズを迎える旨の電報があったが、これはジェイムズにとって大きな衝撃であった。しかし、彼はよくこのショックに耐えて見事に演奏を成し遂げた。ジェイムズの成功に我を忘れて喜ぶルイズの姿に、駆けつけたポールは全てを理解し、静かに去った。聴衆の去ったホールで、ジェイムズは、ただ1人彼を待つルイズの姿を見いだした。

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