町の人気者

劇場公開日:

解説

短編作家として名のあるウィリアム・サローヤンのオリジナル・ストーリーの映画化で、「シマロン(1931)」のハワード・エスタブルックが脚色し、「噫初恋」「雨ぞ降る」のクラレンス・ブラウンが監督し「断崖」のハリー・ストラドリングが撮影した。主演者は「少年の町」のミッキー・ルーニーで、「巨星ジーグフェルド」のフランク・モーガン、「迷える天使」のジェームズ・グレイグおよびマーシャ・ハント等助演。

1943年製作/アメリカ
原題または英題:The Human Comedy
劇場公開日:1947年8月

ストーリー

カリフォルニアの田舎町イサカは、葡萄畑と果樹園に取り囲まれた静かな平和の天地である。今夜から町の電信局に勤めることになったホーマー・マコーリーは午前中は学校に通う少年である。父親のマッシューに2年前に死し、兄のマーカスは応召して陸軍一等兵である。姉のベスはカレッジに通い、弟のユリシスはまだ5歳で、お母さんやホーマーに何でもかでもなぜなぜと尋ねるのがくせである。電信局の主任はトム・スパングラーという快男児で、電信技手ウィリー・グローガンは70歳近い老人である。ホーマーは明日学校の競技大会で220ヤード低障害に出るといううので、トムは右足の親指を下に向けずに上向きの要領で走れと教える。グローガンは俺は毎晩酔っ払っているから、電信がかかってきたら冷水を顔にかけてくれ、それでもふらふらしていたら向かいの酒場からコーヒーを一杯とって来て飲ませるように、ホーマーに頼むのであった。翌日教えられた要領でホーマーは力走し、一着のメダルをもらった。町の大金持ちスティード家の令嬢ダイアナは、トムに首ったけ惚れていて、トムを晩餐に呼んで両親に紹介した。ホーマーに兄から来た手紙によると、マーカスは近々戦線にむかうので、自分のものは何でもみなやる、俺が死んでも俺がいないとは思わず、いつもそばにいると思っていろ、お前がマコーリー家の柱石になるのだからしっかり頼むと書いてあった。

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