まごころ(1946)

解説

「カナリヤ姫」「いちごブロント」のオリヴィア・デ・ハヴィランドと、「夜霧の港」「生きている死骸」のアイダ・ルピノが主演する映画で、「嵐の青春」のナンシー・コールマン、「カサブランカ」のポール・ヘンリード及びシドニー・グリーンストリート「影なき殺人」のアーサー・ケネディ、「ガス燈」ディム・メイ・ホイッティ、「旅路の果て」のヴィクター・フランサン等が共演する。プロンテ姉妹の伝記的映画で、セオドア・リーヴスがストーリーを書きおろし、キース・ウインターが脚色し、「旅愁」「最後の中隊」「トンネル」等を在欧時代にものし、1940年渡米したカーティス・バーンハート(クルト・ベルンハルト)が監督し、「カナリヤ姫」「愛の勝利(1939)」のアーネスト・ホーラーが撮影を監督した1946年作品である。なお音楽は「嵐の青春」のエリッヒ・ウオルフガング・コーンゴルドが音楽をつけた。

1946年製作/アメリカ
原題または英題:Devotion

ストーリー

1836年、英国ヨークシャーのホワースの町で、牧師をしているプリンテにはシャーロット、エミリイ、アンの三人の娘とプラムウェルという息子があった。三人姉妹は詩や小説を書いていたが、皆はプラムウェルが一番文才を画才を恵まれていると思っていた。当のプラムウェルもそのつもりで、ロンドンへ出る。父のプロンテ牧師の副牧師としてアーサー・ニコルズがホワースに来ると眉目秀でた彼に、三姉妹とも心を寄せる。中でもエミリイはニコルズを愛し、彼に自分の夢を物語って、その夢に見た場所に案内した。そこはワザリング高知であった。ニコルズは荒涼たる風景を見て、エミリイの異常な神経に好意を感じられなかった。シャーロットは妹が彼を愛し、彼もエミリイを愛していると思って、おのが想いは独り胸に秘めて明かさない。シャーロットの小説「ジェーン・エア」が出版されると、文豪サッカレイに激賞され、次いで出版されたエミリイの小説「ワサリング高知」も好評を博した。2つとも匿名で出版されたが、やがて著者が明らかとなり、それがまた世を驚かした。プラムウェルは小説も絵も書けず、自爆自棄となり酒に酔いしれ健康を損じ、ニコルズに救われたがついに死んだ。エミリイも愛が容れられないのと健康の思わしくないのとで、ホワースで病の床についた。シャーロットは妹を看護したが、エミリイはニコルズを想いつつはかなく黄泉の客となった。ホワースを遠ざかっていたニコルズは、エミリイの魂の平安を祈るためにもと思い、ホワースに帰って来た。彼がエミリイを真実愛していなかったことを知ったシャーロットは、ニコルズを迎えて新たな胸のときめきを覚えるのだった。

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