地下街の住人

劇場公開日:

解説

ビート族の代表的作家ジャック・ケルアックの小説「地下街の人々」の映画化。ロバート・トムが脚色し、「山」「命ある限り」などの脚色家ラナルド・マクドゥガルが監督にあたった。彼の4本目の作品。撮影と音楽は「恋の手ほどき(1958)」のジョセフ・ルッテンバーグとアンドレ・プレビンがそれぞれ担当。出演は「恋の手ほどき(1958)」のレスリー・キャロン、「肉体の遺産」の新人ジョージ・ペパードのほか、ジャニス・ルールら。アンドレ・プレビンら多数のジャズ歌手、楽士たちも彼ら自身として出演。製作アーサー・フリード。

1960年製作/アメリカ
原題または英題:Subterraneans
配給:MGM
劇場公開日:1960年9月23日

ストーリー

サンフランシスコ、ノース・ビーチ地区にビートニックのグループが住んでいる。地下室や暗いアパートが根城であるところから”地下の住人たち”と言われる。若い作家レオ・パーセピード(ジョージ・ペパード)は、夜の街頭で、突然この若い陽気なグループと仲間になった。古めかしい文句を云う母親と暮らすのはもういやだった。レオは間もなく仲間の少女マードゥ(レスリー・キャロン)に心をひかれた。2人は愛し合い、未来の生活を夢見たが悲惨な過去をもつ彼女は独占的な愛情でレオを悩ませた。言い争う日がつづいた。レオが画家でバレリーナのロクサーン「ジャニス・ルール」に会ったのはこんな時だった。放心したように踊り狂うその姿に、レオは、魅入られたように進み出た。我に帰った彼女は自分と踊っているレオの姿を見ると、狂気のようにとび出した。素顔は若く美しかった。2人は一夜を過ごした。マードゥのもとに帰ったレオは、マードゥの日頃の非を責めた。裏切られたと絶望してとび出したマードゥを、町の伝道師ホスキンズが暖かく迎えた。翌朝、レオが目覚めると、マードゥはいなかった。仲間のユリから昨夜の自分たちの激しいやりとりを聞いたレオは、後悔した。マードゥは戻らなかった。レオに会ってからロクサーンは立ち直った。ボヘミアンの世界と別れて、世間のまともな生活に入った。マードゥが舞い戻った。再び言い争う2人に、ユリは忠告すると、仲間たちと街頭へ流れ出た。レオはマードゥが新しい生命を宿したことを知り、彼女との真の生活に入ろうと決心した。

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