シャーロック・ホームズ(1929)

解説

「夢想の犯罪」「忘れられた顔(1928)」のクライヴ・ブルック氏が主役を勤める映画でアーリー・コナン・ドイル卿原作の短編にもとづいてバジル・ディーン氏と「嫉妬」「手紙」のギャレット・フォート氏とが脚色し、舞台劇方面で著名な監督者バジル・ディーンが監督をした。助演者は映画初出演の舞台俳優エィチ・リーブス・スミス氏、新進のベティー・ローフォード嬢、「レヴュー結婚」「底抜け騒ぎ」のフィリップス・ホームス氏、「忘れられた顔(1928)」のハリー・T・モーレイ氏、「北欧の海賊」のドナルド・クリスプ氏、チャールズ・ヘイ氏等である。

1929年製作/アメリカ
原題または英題:The Return of Sherlock Holmes

ストーリー

名探偵として名高いシャーロック・ホームズが引退してから英国では未解決に終わってしまう犯罪が多くなったというので、ホームズに再起を請う来る者が少なくなかったが頑として応じなかった。ところがホームズが起たざる得ない事件が倫敦に勃発した。それはキャプテン・ロングモアの奇怪なる死とそれに続いて起こった死者の長子ロジャーの失踪とであった。事件の元兇はその名隠れなきモリアーティー教授で彼は巧妙な装置を施した煙草箱を部下のモラーンをしてロングモアの許に送らせたのであって、ロングモアは親指に毒を注射されて死んだが息を引取る前に息子に犯人はモラーンであると告げたので、ロージャーは自動車で追跡した。モラーンは大西洋横断の旅客船に逃込んだので尚も追及したロジャーは却ってモラーンのために監禁されたしまったのである。警察側では失踪したロジャーが父殺しの大罪を犯したのではないかと推測した。ロージャーの婚約者のメエリーがシャーロック・ホームズの助手だったワトソン博士の愛娘である関係から名探偵は直ちに活躍を開始した。匈牙利の提琴家に変装したホームズはワトソン父娘と共にロジャーが監禁されている船に乗込んだ。彼は船医のモラーン・無電局長がモリアーティーの部下であることを見破り、またロジャーが殺されそうになった時ホームズは救い出した。モリアーティーがこの船に乗っていることを知ったホームズはモラーンを欺いてモリアーティーの船室を突止め、所持金を檢めているところを発見されてしまった。モリアーティーは害を加える様も見せず却ってホームズに晩餐を共にすることを乞うた。食事が終わるとホームズは煙草箱を勧められた。ホームズはモリアーティーの裏をついてその犯罪の確証を握ったので観念したモリアーティーは自殺した。

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