シービスケット
劇場公開日:2004年1月24日
解説
大恐慌に喘ぐ1930年代のアメリカ。厩舎に見放された競走馬シービスケット、片目が不自由な騎手、時代に取り残された元カウボーイの調教師、息子を亡くした失意の馬主が出会い、それぞれのやり方で自分の傷を治していく。原作は、ローラ・ヒレンブランドのノンフィクション「シービスケット あるアメリカ競走馬の伝説」。監督は「ビッグ」「デーヴ」などの脚本家を経て「カラー・オブ・ハート」で監督デビューしたゲイリー・ロス。
2003年製作/141分/アメリカ
原題:Seabiscuit
配給:UIP
スタッフ・キャスト
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2023年4月26日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
厩舎から競走馬として見放されたシービスケット、その能力を見抜いたのは時代遅れの元カウボーイ(クリス・クーパー)、息子をなくした男(ジェフ・ブリッジス)が馬主となり、親に捨てられた男(トビー・マグワイア)が騎手になる。
シービスケットは無敵の強さを発揮するが・・・。
競馬シーンだけでも見応え十分だ。
2023年4月24日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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○作品全体
シービスケットに関わる男たちは誰もがボロボロだ。ボロの度合いは違えど、欠けてしまった何かを抱え続けている。
そして、生きている。レッドもチャールズもトムも、そしてシービスケットも、生きることを諦めていないし、むしろ前を見ようとしている。その根底には、それぞれが自分のボロボロな部分を「治せるから」と信じているからだろう。
物語を手繰ると「治せる」と思える理由がそれぞれの中にある「プライド」であることに気づく。レッドはどん底の生活の中で父に後押しされたジョッキーとしての才能があり、チャールズも実業家としてのスキルがある。トムには老いてもなお、馬を治せる力があるという自負がある。副業のボクシングでボコボコにされても、東部の大金持ちに「田舎者」とコケにされても、あの馬の気勢に悪さじゃダメだと言われても、自身にあるプライドを持って立ち向かう姿勢がかっこいい。
環境は劣悪でも、その劣悪な世界を「治せる」というプライド。シービスケットの元へと集い、それぞれが持つプライドを発揮して、対抗馬を抜き去って行く。そこにカタルシスがないはずがない。
壁にぶつかるたびにそれを打開し、大怪我を負っても再び差し切って行く。多少無茶な場面でもとにかく足を動かし、全力で駆け抜けて行くボロボロの男たちの「プライド」に圧倒された作品だった。
○カメラワークとか
・レースシーンのカメラの位置が凝ってる。アクションシーンっぽい三人称視点、ジョッキーの主観カット。どれも迫力がある。
スローモーションの使い方が上手かった。ラストのレースで他の馬を抜き去るとともに観客席が強調されるスロー。1着で走り抜けて行くシービスケットの主観スロー。かけがえのない瞬間の切り取りとして絶妙だった。スローモーションって映像作品では見慣れすぎて陳腐に見えることの方が多いけど、この作品は良かった。
○その他
・ラストのレースで車の上に乗って競馬場を見つめるカットが良かった。あの時代の最先端の乗り物を踏み台にして序盤で旧世代の象徴として描かれていた馬を見る。今見たいのは、馬なんだっていう。その強調の仕方が上手い。
2021年8月11日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
オグリ!オグリ!
アメリカのオグリキャップ物語です。
昔は文部省推薦ってバカにしてたけど、この映画は小中学校のよい子たちに観てもらいたいです。競馬は全く興味外ですが、泣きそうになりました。
馬主、調教師、騎手三人三様の生い立ちから丁寧に描きつつ、競走シーンのダイナミズムが抜群で、開放感が爆発します。
話も簡潔で分かりやすいし、本当にいい映画だと思います。