決戦攻撃命令

劇場公開日:

解説

広島原爆投下の指揮官ティベッツ大佐の投下決行までの苦悩を描いたドラマ。バーン・レイ・ジュニアのストーリーを自身と「あの手この手」のメルヴィン・フランクと「拳銃の罠」の脚本を書いたノーマン・パナマが共同で脚色し、フランクとパナマが共同で監督した。撮影を「パリの恋人」のレイ・ジューン、音楽をヒューゴー・フリードホーファーが担当。出演は「流血の谷」のロバート・テイラー、「肉体の遺産」のエレノア・パーカー、ほかにジェイムス・ホイットモアら。製作メルヴィン・フランクとノーマン・パナマ。

1953年製作/アメリカ
原題または英題:Above and Beyond
配給:MGM
劇場公開日:1961年1月10日

ストーリー

1943年――名パイロットの空軍大佐ポール・ティベッツ(ロバート・テイラー)は北アフリカの戦線から、愛妻ルーシー(エレノア・パーカー)と愛児の待つワシントン飛行場に戻ってきた。が、ポールはわずか30分でウィチタに出発した。目的はブレントショウイ(ラリー・キーティング)の命令で新鋭爆撃機B29の機能テストだった。数カ月後、B29のテストは完了、ブレント少尉はポールに戦争終結をはやめるための日本にたいする原子爆弾投下の指揮官の候補に指命した。ポールは信頼にこたえようと任務を引受けた。投下訓練は人里離れた遠隔の地ウェンドーバーで行われた。ポールや事情を知っているウアナ少佐(ジェームズ・ウィットモア)や何も知らぬ士官たちと猛訓練をつづけた。重大な使命のため家族と別居中だったが、次男が誕生したのでポールは家族をウェンドーバーに呼んだ。そこでルーシーは夫の性格がまったく変ってしまったことに気づいた。ポールはなにかいらだっていた。ルーシーはじっと耐えた。が彼女も日毎に神経質になっていった。ルーシーは気分転換に週末旅行を提案した。ポールは反対した。彼女は真剣に離婚を考えた。一方、ウアナ少佐を訪ねていろいろ質問したが、彼は何も答えなかった。訓練は成功した。ブレント少尉は原爆投下決行をポールに告げた。彼にはもっと重大な仕事があった。妻を離婚と見せかけ実家に帰すことだ。なにも知らぬルーシーは子供とともにワシントンに帰った。妻を送ってポールは原爆基地テニアンに向った。決行の前夜――ポールは眠れなかった。罪の意識が彼を苦しめた。彼は苦しい胸のうちを母親エノラ・ゲイに書き送った。少しは心が軽くなった。ポールは搭乗機に母の名をつけた。“エノラ・ゲイ”号は日本に向けて出発した。その日、ルーシーは多勢の友人や新聞記者の訪問をうけた。ラジオや新聞で彼女は夫の任務を初めて知った。後悔の涙が頬をぬらした。1945年の夏、ルーシーは空港に以前にも増した愛情と信頼の気持で夫の帰りを心から待った。

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