狂った野獣(1959)

解説

ニューヨークの“スパニッシュ・ハーレム”が舞台の犯罪映画。「理由なき反抗」の作家アーヴィング・シュルマンの原作を「雨に濡れた欲情」のハリー・クライナーが脚色、テレビ演出家のポール・スタンリーが劇映画を初めて監督する。撮影は、「休暇はパリで」のフィリップ・ラスロップと、「荒野の追跡」のアーヴィング・グラスバーグが共同で担当。音楽は、ジャズ・ギタリストのローリンド・アルメイダ。出演は、「すてきな気持」のジョン・サクソン、「アラモの砦」のリンダ・クリスタルのほか、ジョセフ・カレイア、アーサー・バタニデス、ポール・クラーク、ジョー・デ・サンティスら。製作ハリー・クライナー。

1959年製作/アメリカ
原題または英題:Cry Tough

ストーリー

ニューヨークの片隅に、プエルト・リコ移民の貧民窟がある。ミゲル(ジョン・サクソン)はそこに育った。ギャング仲間に早くからなり、仲間の罪をかぶって、1年の刑を受けたが、出所の時は更生の心に燃えていた。昔の仲間の誘いに屈せず、ボスの情婦サリタの誘惑にも、心を変えなかった。家族に温かく迎えられ、父エストラダの勤める洗濯工場に働き始めた。仲間がその工場を襲うと聞き、止めに行く。その帰途、サリタに会い、部屋へ誘われた。出かける途中、一味に襲われ、たたきのめされた。女の罠ではなかった。サリタの元で一夜を明かした。結婚を申し込むが、女は承知しない。互いに不幸のもとよと。――彼女が密入国で、警察に捕まった。ミゲルは仲間に復帰するといって、保釈金を借り、サリタの引受人になった。そして、説いた。結婚すれば国外追放を免れ籍もできると。2人は結婚し、ミゲルの家族と住んだが、信仰あついエストラダ家の生活が、サリタには堅苦しく感じられた。ある日、姿を消した。ミゲルはヤケになり、昔の一味の仲間になってしまった。一の子分にされ、今度は自分で洗濯工場襲撃を計画した。サリタを仲間が連れ戻してきたが、ミゲルは彼女を自由にしてやった。女は彼の愛が去ったと思う。が、彼はまだ愛していた。サリタは初めて彼への愛を悟った。一味は工場へ押し入り、金庫から大金を奪った。後は逃げるだけだ。が、それを工場にいたエストラダが阻んだ。警報のベルを押しかけた。仲間の1人が射殺しようとした時、ミゲルは思わずさえぎった。仲間を裏切ったことになる。警報機が警官隊を招き、一味は捕まった。ミゲルは警察には捕まらなかったが、仲間に追われた。追いつめられ、一味に対し彼らを倒したが、サリタが駆け付けた時、その腕の中で、満足げに死んだ。

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