偉大な嘘

劇場公開日:

解説

「愛の勝利(1939)」「或る女」と同じくエドモンド・グールディングが監督したベティー・ディヴィス主演で、ポーラン・バンクスの小説を「三人姉妹(1942)」のレノア・コフィーが脚色したものである。相手役は「愛の勝利(1939)」「三人姉妹(1942)」のジョージ・ブレントと「結婚五年目(パーム・ビーチ・ストーリー)」「旋風」のメイリー・アスターで、「剃刀の刃」のルシル・ワトソン、「キャグニーの新聞記者」のハティー・マクダニエル、グラント・ミッチェル等が助演している。撮影は「ゾラの生涯」のトニイ・ゴーディオが監督し、音楽は「愛の勝利(1939)」「ゾラの生涯」のマックス・スタイナーが作曲した1941年作品である。

1941年製作/アメリカ
原題または英題:The Great Lie
劇場公開日:1948年11月

ストーリー

飛行家で、探検家として知られているピート・ヴァン・アレンは、ある夜、女流ピアニストのサンドラ・コヴァックのパーティに招かれた。そして彼は、したたかな酒やふん囲気にほろ酔い気分となり、われにもあらずサンドラと結婚してしまった。翌日、サンドラがまだ正式に先夫と離婚していないことを知ると、結婚を後悔していた彼は、早速飛行機でかねての恋人マギーのもとへ飛んでいった。マギーは彼の幼なじみで、メアリーランドの農場に孤独の生活をしているのだが、新聞記事でピートの結婚を知り、悲しくあきらめていたのである。マギーは、ピートとサンドラの結婚が正式でないことを打ち明けられると、彼の失策を許し、2人は改めて結婚する。新婚後、間もなくピートは政府の命令で、南米ゆき探検隊に加わり発っていった。マギーはニューヨークの伯母エイダの家でサンドラに紹介されサンドラから近くピートの子を産むと打ち明けられる。暫して、南米へっいた探検隊の一行がジャングルに不時着して以後、消息を断った旨の報告がマギーのもとに届いた。愛する夫が死んだと信じたマギーは、サンドラの話しを思い出し、せめて生まれる子供を夫のかたみに引取って育てたいと思った。彼女はサンドラを訪れ、承諾を得ると、2人でアリゾナの牧場にある貸し別荘に移り、子供が生まれるまで、親身になってサンドラを世話した。生まれた男の子を抱いて、マギーは我が家へ帰った。ところが死んだと思ったピートは奇跡的に救われていて、その無事な姿を、ある日ひょっこりあらわしたのである。マギーは子供を見て大喜びするピートに真相をいうに忍びず、自分の子供だとうそを吐く。一方、ピートの無事帰還を知ったサンドラは、事実を打明けてピートを取りもどそうとマギーを訪れてくる、やむなくマギーは涙のうちに、愛児はサンドラの腹をいためた子であると告白する。しかし、もはやピートのマギーに対する愛は変わらなかった。サンドラは今は己の敗北を認め、子供をマギーの手にたくして去ってゆくのだった。

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