そして父になるのレビュー・感想・評価
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親になってから再度視聴。
6年間、育ててきた我が子が自分の子どもではなかった。
ここから物語がスタートする。本当の我が子と対面、やっとお互い本当の我が子、本当のお父さんお母さんに会えた。めでたしめでたしで
終わるような話ではない。
一緒に過ごしてきた6年間なんて、そんなもの
血の繋がりのほうが大切だという考えの
福山パパ。
そもそも、その6年間の子育てを
ほとんど妻に任せきりだった。ちゃんと
子どもと向き合う時間、一緒にあそんだり
話を聞いてあげたり…仕事が忙しくて
お子さんと向き合えていない世の中のお父さんたちはドキっとしたのではないだろうか。
さて、旦那に見せるとするか。
福山さんがなかなか良かった
まさに設定の勝利。
最後のエンドロールへ続くカットは好み
建設一流企業のエリートサラリーマンは都内の高級マンションに息子と妻の3人暮らし。
病院からの知らせで小学高入学を控えた息子が赤ちゃん取り違えが起きていたことを知らされる。血のつながった息子は下町の電気店で、夫婦と子供2人と5人暮らし。
お互いの家庭で息子を血のつながりの家庭に戻そうとし、互いの家庭環境の違いからすぐに融和できないが、それぞれに葛藤を抱えながら、成長していく。
一番変化があったのは、主人公のサラリーマン。父としての在り方を見つめなおし、子供との時間を増やしていく。
是枝監督の瑞々しい描写、リズムのいいカットで自然な流れるような展開でとてもみやすい。最後のワンカットで次第に引いていき、エンドロールが流れる展開は好み。
うーん是枝監督
コロナ時代に極めてマッチしたテーマの作品だと思います
ポロポロと涙がこぼれました
我が身を振り返って冷や汗も流れました
どちらの親だって正しい
子供の将来が自分より少しは開けて欲しい
そのためには経済的にもある程度は余裕がないと、それなりの教育も与えられない
自然のあるところで暮らして、庭のある広い家に住んで、育つ環境も良くしてあげたい
そんなことを考えて子供が小さかったころは、かなりの郊外からの長距離通勤に耐えました
だから月曜日の早朝会議に出るために、始発で出勤して終電で帰ってくるような生活になっていました
出張も多く、月曜日に家を出たきり金曜日の飛行機で帰ってくるような時期もありました
そんな調子だから、いつも子供は寝ていました
土日しか起きている子供に会えなかったのです
その土日も、今度は自分が疲れはてていて、ゴロ寝ばかりでした
野々宮良多を非難することは自分にはとてもできません
それでも斎木雄大の家ような雰囲気を土日の間だけは努力してきたつもりでした
家族で車で買い物にでたり、一緒に公園に行って遊んで、子供達とお風呂にはいって、寝るまでの間ふざけたり、たまにはドラえもんの映画にも連れて行ったりもしました
だから中途半端で、さほど教育熱心でもなかったからお受験も失敗、習い事もやったり、辞めたりでした
その子供達ももう大きくなりました
果たして自分は「父」であったのか?
合格点もらえる存在だったのでしょうか?
とても駄目です
本作の描く二つの両極端の育て方の中の、真ん中なのか、どちらか寄りなのか、自分だけでなく皆さんそれぞれ苦闘してもがいて子供を育てているのだと思います
でも、子供は子供です
子供らしい子供に育つことが一番です
そしてそれが本当の親子の情を育むのだと思います
それが本作の結論なのだと思います
ラストシーンは日暮れていく群馬県の街並みの光景にカメラが引いていきます
この二つの家族の結論は語られません
それぞれの本当の子供を育てるのか
やっぱり元の通り取り違えた子供を育てるのか
それは観客たる私達の想像に任されます
自分ならどうするのか?
本作を観てあなたの子供との関係がどう変わるのか?
それを考えて欲しいとの是枝監督からのメッセージなのだと思います
野々宮は宇都宮の研究所に異動となり、例のタワーマンションから栃木県の環境の良い一軒家に住まうことになるでしょう
仕事も以前のような激務ではなくなり、朝食も夕食も家族と一緒の暮らしになるはずです
琉晴なのか?慶多なのか?
もう、どちらの子供でも大丈夫な気がします
良多もこの事件で子供と共に育ったのだと思います
彼は大人になったのです
初めて父になれたのだと思います
コロナウイルス禍でテレワークが広がりました
父と子供の関係、仕事と家庭のバランス
それを見直すきっかけになったのではないでしょうか?
コロナ時代に極めてマッチしたテーマの作品だと思います
福山雅治演じる父親がイケメンすぎる
2013年11月3日最寄りのイオンシネマで観て以来2度目の鑑賞
当時カンヌで賞を獲った影響で劇場は三密状態で窮屈な思いをした
カンヌとかベネチアとかアカデミーとかこの世から無くなれと思いながら観たものだ
重いテーマだ
さすが是枝はうまい
彼は無駄に左翼発言を繰り返すためかアンチも多い
たとえ彼がパヨクでも映画監督として素晴らしいのは間違いない
思想だけで人間の価値は決まらない
それゆえに玉川徹も青木理も室井佑月も平等に価値がない
なるほど子供の演技が自然だ
是枝が為せる技だ
監督がモニタリングの演出をするなら観てもいいんだがな
主演の福山雅治がイケメンすぎる
父親っぽくない
イケメンの父親は世の中にたくさんいるだろうが
ガリレオは彼のルックスにぴったりはまったが今回はちょっと違うかな
福山雅治のイケメンぶりは非現実的に思える
大沢たかおあたりならうまくはまったような気がするが
どう見てもホームレスっぽいリリーフランキーが福山雅治の頭をポカリとやるシーンがあるが強い違和感を感じた
是枝監督の要望かリリーのアドリブかわからないが頭を叩くことはないんじゃないか
普通は肩を押すんじゃなかろうか
両方の父には内面的に明らかな欠陥がある
それゆえに人間味はある
奥さんたちにはそれがあまりない
よくできた嫁だ
美人だ
是枝の理想像なのだろう
良多は自己中だろうか
自己中なのは中村ゆりが演じた元看護士だろう
幸せとは?親子とは?血の繋がりとは?自分なりに深く考えた
血の繋がりがある親子だから幸せというわけではない
その逆もまた真なり
毎日つらい思いをしていると他人のちょっとした優しさに幸せを感じて涙が溢れる
年がら年中ボーと生きていると何が幸せかわからない
どっちの父親を選ぶかと聞かれたら自分が同じ立場なら福山雅治を選ぶ
リリーフランキーが一般人なら痴漢で逮捕されそう
尾野真千子という役者を初めて知ったのはこの作品だと記憶している
川で真木よう子と2人で横並びになったシーンで尾野の鼻の高さに驚いた
とんねるずが昔ミツカン酢のCMで「鼻たーかだか」って言っていたときにつけていた付け鼻みたいな変な鼻だなとあの頃は思った
良多慶多の再会シーンが泣ける
BGMのピアノが良い
やっぱり最後はモヤモヤした終わりかただった
痛快娯楽時代劇じゃないからしかたがない
これも是枝監督の特徴だ
是枝監督はだいたいいつもこうだ
「あれ?終わり?」
無能なんかじゃなくてあえてこんなふうにしているんだ
是枝の考えは知らないけど
みんなで一緒に暮らしちゃえば解決じゃないのかな
大人と子供
【"子供のために毎日頑張る父親は、涙するに違いない・・・。"と、観賞当時思った作品。】
ー 今作で福山雅治さんが演じる野々宮良多は、前半は相当、いけ好かない奴である。
上から目線で人を見る姿や話し方・・。
特にあの
”ふたりとも引き取りましょうか・・”の台詞には怒りが爆発したものだ(脳内で・・)ーー
・野々宮が乗っている高級車も、(とっても良い車なのですが)彼が運転していると、
”うーん、君は、乗っている車で自分のステイタス感を出す奴なのね・・。
君が乗るには10年早いね・・。”
と、心中思ったものだ。
(私も充分、上から目線である・・。)
・その後、斎木家夫婦(雄大:リリー・フランキー、ゆかり:真木よう子)の子育ての仕方、人との接し方など、自分とは違う価値観の中で楽し気に生きる姿や
妻みどり(尾野真千子)の彼に対する遠慮しながら生きて来た姿勢が変容する様、そして、その理由に気付いていく過程の中で自分の価値観、生き方に疑問を感じていく良多の姿。
・そして、良多が6年間育てた”息子”慶太に
”出来損ないだったけど、これでもパパだったんだよ。”
と川沿いの道で、必死に声を掛けるシーンで、涙が溢れてしまった。
<是枝監督が描く家族の姿は様々だが、今作は当時、自分と息子との関係性をダブらせて観てしまったため、後半部分、涙が止まらず困った作品。
その後、
”貴方は相変わらず、傲岸不遜な態度を取っている”
と家人に言われた際には、見返している作品でもある。>
<2013年9月24日 劇場にて鑑賞
2020年1月12日 息子が成人式に出掛けて行った日にレビューアップ。>
そして父なのか考える
本当の親子ってなんだ?という問いかけの連続
観たくないけど、反らせなかった
血の繋がりか、愛した時間か
血の繋がりか、愛した時間か。
6年間育てた子供が病院で取り違えられ、
他人の子供だったと知らされた2組の夫婦を描く作品。
親の葛藤、2組の夫婦の摩擦、生みの親か育ての親か、
子どもから純粋なる育ててもらった親への愛、
さまざまな心情が複雑に絡み合っているリアル。
正解など誰にもわからない。
下した判断の良し悪しは、これから先の自分次第。
悩みながら、葛藤しながら、子どもとともに成長する。
そして、父になる。
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