「やっと観た。ありがとう109シネマズ!!」桐島、部活やめるってよ CBさんの映画レビュー(感想・評価)
やっと観た。ありがとう109シネマズ!!
----- ここから109シネマズの宣伝文引用 -----
本作は、時間軸と視点を変えて「金曜日」の放課後を何度も繰り返して進むストーリーが特徴で、劇中で映し出される教室の黒板に書かれた日付から、11月25日(金)であることが分かります。
さらに劇場公開から10周年を迎えた、2022年11月25日がちょうど「金曜日」であることから、今回の記念上映が企画されました。
本企画上映を109シネマズでも実施いたします
----- ここまで109シネマズの宣伝文引用 -----
これ、いいですよね。まさに映画好きが設定しましたという感じの企画。観ない訳にはいかないでしょう!
という訳で観ました。(恥ずかしながら観てなかったし)
おまけに当時まだ若手俳優だった、神木さん(隆之介)、橋本さん(愛)、松岡さん(茉優)、東出さん(昌大)、仲野さん(太賀)、山本さん(美月)、鈴木さん(伸之)、前野さん(朋哉)らを観れる。
結果、ちゃんと面白かった。
2007年頃から「スクールカースト」という言葉が当たり前のように使われるようになり、2010年の原作はそれを見事に描き出した上で、そんなものを超えるものがあるので気にするもんじゃないよね、という思いが俺の心中に浮かぶ素晴らしい作品だったが、本作はそれを見事に映像として映し出していると思う。
それは前述した若き俳優達が、各ポジションを演じながら、ちゃんと高校生していることに尽きるのだと思う。バレー部のスーパープレイヤーと彼女、運動神経抜群で野球部だけど部活行かないヤツと彼女。一方に映画部の男2人。まずこの対比が素晴らしい。そして中間にバドミントン部の女子2人とバレー部の控えと吹奏楽部の部長。ちゃんとみんな、毎日心を揺らし、小さな決意をし、生きている。そういう感じを、ちゃんと映像にした素敵な映画。吉田監督(大八)、ありがとう!
何も起きない小説も最高だし、最後にちょっとした出来事が起きる映画もまた、最高だ!
おまけ1
バレー部もバドミントン部もちゃんと上手い。これ、青春映画でけっこう大切なこと。あまりに下手だと作品自体が損をする。吹替でもいいからこの映画のようにちゃんとやってくれると気持ちいい。
おまけ2
「なんかしようとしてこの程度なんだよ!」バレー部控えの叫び。
「一応、ドラフトが終わるまではな(練習出るしバットを振るわ)」野球部主将のセリフ
おまけ3
「ビデオじゃ絶対出ない絵があるんだよ、フィルムには」… 俺は実はこのセリフがあったから日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀監督賞、最優秀編集賞の3部門を受賞したのではないかと怪しんでます。(笑)
違うかなあ。劇中映画が「鉄男」だったからかな、やっぱり。
来年は、朝井リョウさん原作の『正欲』『少女は卒業しない』が公開されるので今から楽しみです。個人的には河合優実さんの出る後者のほうが期待大で、これから原作を読むところです。
畏れ多いコメントありがとうございます。
おっしゃる通り、当時の若手俳優たちの溌剌さと実力の片鱗を確認できることだけでも凄いのに、映画自体の完成度も高いのですから、繰り返し観る価値のある素晴らしい作品でした。