おとなのけんか
劇場公開日 2012年2月18日
解説
トニー賞演劇部門の作品賞やローレンス・オリビエ賞の新作コメディ賞を受賞したヤスミナ・レザの舞台劇「大人はかく戦えり」を、「戦場のピアニスト」「ゴーストライター」のロマン・ポランスキー監督が映画化。子ども同士のケンカを解決するため2組の夫婦が顔をあわせ、話し合いを始める。最初は理性的に進められていた話し合いも、時間がたつにつれ各々の本性がむきだしになり、やがてそれぞれの夫婦間にも不協和音が生じていく。登場人物は4人のみで、室内でリアルタイムに進行する会話劇。ジョディ・フォスターとジョン・C・ライリー、ケイト・ウィンスレットとクリストフ・ワルツが2組の夫婦を演じる。
2011年製作/79分/G/フランス・ドイツ・ポーランド合作
原題:Carnage
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
オフィシャルサイト スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る
2021年11月14日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
最高!まさに最高に傑作の映画でした。超豪華な実力派の名俳優の演技のぶつかり合いで、ムチャクチャ見応えのある作品でした。ジョディ・フォスターのコメカミの神経がぶち切れんばかりの激怒しまくってる所なんて、本当おかしくてたまりませんでした。
やっぱり子供の喧嘩に大人はあんまり首を突っ込まない方がいいかもね。子供なんて理屈抜きで喧嘩してもすぐに、仲直りするけど。大人は、相手の嫌な所ばかり見て、いつまででも引きずって、どうしようもないもんね。
この映画で一番良かった点は、まぁ最初は、お互い喧嘩、喧嘩してるけど、最後は、仲直りして終わりかと思ってたけど、実際はそれとは真逆に、最後の最後まで、喧嘩して、最終的に、お互いの感情がピークになって後味最悪で、ジ・エンド。そこがまた超リアルって言うか。
とにかくこんな映画に出会えて、良かったです。
2021年10月31日
iPhoneアプリから投稿
やや強いかな。密室劇は大好きなんだけど、シニカルさにやや欠ける。
期待していたほど嵌まれなかった。
現実に苛々してる時は見てはいけません。結構りあるにウザい面があるから。
2021年7月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
リベラルな作家であるペネロピ(フォスター)、金物商マイケル(ジョン・C・ライリ-)のロングストリート夫妻。投資ブローカーのナンシー(ウィンスレット)と弁護士アラン(ヴァルツ)のカウワン夫妻。最初は穏やかに解決しようとしていたのだが、マイケルが飼ってたハムスターを外に置き去りにしたことなど、些細なことからいがみ合うことになってゆく・・・
英語圏のコミュニケーションというのは、言葉一つ一つに思いやりがあって、1つ罵倒しても、すぐさまフォローが入るなど、日本語から考えると興味深いところがある。ちょっとした会話の誤解が直後に解決したとしても、心の奥では因縁が残ったりする面白さ。80分間、ほぼ密室劇なのに心のやりとりが非常に面白い。
子どものケンカがいつのまにか大人のいがみ合い。よくある話だと思うが、四人四様に穏便にすまそうとする平和主義が見え隠れする。その中でもペネロピだけが“被害者と加害者”を分けて考えてる様子。男同士、どこか仲間意識が現れるところなど、ほんと面白い。まぁ、世界の戦争などといった、縮図とまではいってないが、争いごとは絶えないという皮肉もあるにはある・・・かな。
2021年7月11日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
丁々発止、
インテリゲッチャのギャグ満載です。
口角泡を飛ばす言葉の応酬は、誰かの表現だが、「言葉のキャッチボール」ではなくてこれはまさしく「言葉のデッドボール」ですねー(笑)
「スーダンでは~!」
「難民キャンプでは~!」
と金切声をあげる先進的イノベーター、ジョディフォスターに「あんたのお友達のジェーンフォンダは〇〇」とブラックにおちょくる弁護士クリストフ・ヴァルツ。
環境、地域紛争、富の不均衡、株価、ジェンダー、ハリウッドスキャンダル、花、セーターそして希少な画集・・、すべてが戦いのための実弾。何でも有りのつかみ合いの喧嘩です。
偏差値高め。
台本、超厚そう。
俳優たちの実力には腰を抜かす。
あのイーサン・ホークの「ビフォーシリーズ」が嫌いでないあなたなら、きっとハマる。そんな“ウルトラ会話劇”です。
切り上げどころを失った二組の夫婦の喧嘩は、“やれるところまでやってやろうじゃないか”状態で、観客として傍観する僕としては連中のやり合いが可笑しくて仕方がなかったのだけれど、
ゲロよ。
ケイト・ウインスレット様のゲロ、凄まじい。
下着姿もついに平気で晒したり、とうとうド突き合いも始まるし、電話で相手の母親を愚弄までして、これこそまったくみっともない“こどものけんか”ですね。
「お前のかーちゃんデベソ」レベルまで逝っとる訳で。
で、クスクス笑いが止まらないのは、きっとこれは誰しもが思い当たるからなんですね。
「虫の好かない相手」が私たちにも日ごろから存在する。(もしかしたら)こんな収拾のつかない喧嘩を自分もホントはやってみたい、・・そんな憧れが、僕らの心の奥にあるからなんだろうなあ。
違いますか?
・・・・・・・・・・・・・
2×2、そして3×1と、この目まぐるしく攻守入れ替わるバトル・フォーメーションの変化は、今をときめくコントグループ「東京03」のセオリーと同じで、僕の大好物です。仲間かと思っていたら次の瞬間には敵になる人間関係。
あのジャニー喜多川さんはフォーリーブス結成に当たって「3人グループでは喧嘩の時に2対1になってしまうから、仲間割れをしても2対2でおれるようにね」と、4人結成にしたのだと。人智ですね。
でもこの映画ではジャニーさんの思いやりはオシャカでした。
「敵の敵は味方」。3対1になったり、4人がバラバラになったり、手を結んだり。
反目と結託の目まぐるしさと言ったら(笑)
・・・・・・・・・・・
オススメ映画
「スマホ」が小道具になるのは、同じワンシチュ物の「おとなの事情」(イタリア2016)。
すべての映画レビューを見る(全58件)