劇場公開日 2012年6月30日

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少年は残酷な弓を射るのレビュー・感想・評価

全32件中、21~32件目を表示

4.5美しく、残酷な物語

2015年11月17日
Androidアプリから投稿

エズラ・ミラーが好きなのでレンタルしてみました。
まず彼はこんな役も出来るのか〜と関心。彼が出演している『ウォールフラワー』のPatrickとは全然違うキャラですがどっちも本当に魅力的で演技もナイスです。ビジュアルも完璧ですし言うこと無しですね。
ティルダ・スウィントンも素晴らしいです。この2人の怪演は見る価値あり!

内容もとっても良かったです。単調で落ち着いた映画ですが、所々ハラハラさせられるシーンがあって全く飽きませんでした。血かと思ったらトマトだったり。(笑)
自分の子どもをどう育てるか、…というより、つねに子どもに関心を示し、愛をこめて育てることの大切さを感じさせられます。よくある家族愛を描いた感動ものではなく、サスペンスという形でそれを伝えたのも魅力的です。まぁ欲を言うなら、Kevinの学校生活をもう少し描いてほしかったですね。

たしかに暗くて後味の悪い作品ではあるかもしれませんが、ただの胸糞悪い映画じゃありません。観た後に、考えさせられる。あの場面にはもっと深い意味があったんじゃないかと気になり2度も3度も観てしまう不思議な映画です。

サスペンスは苦手ですが、この作品にはつい惹き付けられてしまいました。これを観たらエズラ・ミラーに夢中になってしまうこと間違いナシ。そしてKevinに夢中になってしまうこと、間違いナシ。

Kevin最高!

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あむのす

2.5原作は、400ページにも及ぶ作品

2015年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

世界を旅しながら自由に生きていた作家のエヴァ(ティルダ・スウィントン)。
後を追ってきた、恋人のフランクリン(ジョン・C・ライリー)の子供を妊娠し、やがて ケヴィン(エズラ・ミラー)を産むことになるが、
ケヴィンは、3歳になっても言葉を発せず、6歳になってもオムツすら取れない子供だった。
そして、成長したケヴィンは なぜかエヴァに対して刺すような視線を送り続ける。
エヴァは心が折れそうになるが、心の拠り所を求め 次女セリアを出産。
何かが変わるかもしれないというエヴァの思いとは裏腹に、ケヴィンは、父親のフランクリンや 妹のセリアには笑顔で接していたが、
エヴァに対する悪意に満ちた反抗は何も変わらなかった・・・。
そして ケヴィンは事件を起こすことになる・・・。

時系列が、バラバラ・・・っというよりも
フラッシュバック的なカンジで お話は展開していきます。

ぶちゃけタイトルが・・・って感じですね。
比喩(?)を 用いたタイトルと思いきや、意外とズバリだったという。
親子関係を描いているけど、正直~どぉしてケヴィンがあんなに母親に対して 憎悪を抱くのか・・・
そこのとこが解らない分、事件に至る経緯(動機)が不十分な印象を受けたかな。
なので若干~説得力に欠ける印象だった。
結局 そのへんは観ている人に委ねる形で終わったけど。
ただ、エヴァが地元住民から受ける嫌がらせの数々も、ケヴィンのためにジッと耐えてるんだろうなーって思うと見ててツライね。
最後に、接見室でエヴァに抱きしめられて 何かを感じたようなケヴィンの表情をみて、少し救われた感があったけど。
ただ、全体を通して 痛々しい作品でした。

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m@yu-chan

4.5何故?

iさん
2015年7月15日
Androidアプリから投稿

タイトルからして凄い映画だった。
予告で赤が印象的であれは血?!と思ったらトマトでした。
ケヴィンが母親に対する行動は異常すぎる。
それに対し怯える母親。ついに恐れていた事が起きてしまう。それは・・・。
ティルダスウィントンとエズラミラーの演技には危機迫る者が感じられました。素晴らしい演技でした。

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i

4.0母と息子

2015年5月14日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

冒険家で自由奔放に生きてきたエヴァは望まない妊娠をし、表面的には普通の母親として子育てをしていた。しかし、心の底から子供とは向き合うことはなく、本当の愛情を注ぐことはできていなかった。
子供が懐かないのは、本能的にそれを見抜いているから。何を言ってもすべて見透かされうまくいかない。
泣き止まない子供は、成長しても心でずっと泣き続け、母親の愛情を欲しがっていたのではないだろうか。
イジメっ子が好きな子をイジメてしまうように、ただただ母親を困らせ、無関心を感心に変えたかっただけ…その結果があのような事件になってしまったのだと思う。
ラストシーン、母親は息子に対し本気で向き合うことができ、お互い少し分かり合えたからの抱擁だったのかと。
ティルダ・スウィントンの演技は素晴らしく、エズラ・ミラーの美しいけどゾッとする笑みは目に焼き付いてしまう。

見せ方も上手く、少しずついろんな事実がわかっていく構成もいい。
久々に、うーんと唸った1本だった。

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Riko

3.5女の人なら見方が変わるのかも

2015年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

難しい

引き込まれたけれど、きっと男の僕にはわからない映画だった。昔「八日目の蝉」を母と観たとき、僕は十分に楽しんだのだけれど、母は「男の人にはわからない」と言った。母と子、自分の身体の中で育て産んだ事実はやはり男にはわからず、そういう意見はある程度事実なのだと思う。少なくとも僕は子育てのこの字も知らない。もちろん子どもができたからと言ってすぐわかるほど単純な話ではないけれど、自分に子どもができたとき、もう一度観てみようと思う。少しは変わるかも。
過程は様々あれど、Kevinの起こしたような事件は世界中で多発している。タイトルがいうように、我々はこういった問題について話し合わなければいけないのかも。

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ちかし

4.0静かに重く残酷に美しい

2015年3月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

映画はトマト祭りの熱狂から始まる。赤は血の色。絆の色。消えない憎しみの色。
緻密に構成され、鮮やかに切り取られた構図と色彩をまとい、母(エヴァ)と息子(ケヴィン)の残酷な物語が進む。映像はエヴァの主観をフィルターして歪んでいる。
ケヴィンが引き起こした破滅を軸に、時間を行きつ戻りつ、エヴァが見た事実をあぶり出す。母になつかない赤ん坊は、育つにつれ母の困惑に喜びと異常な執着を見せる。普通の母親像を演じるエヴァの、息子に対する関心を装う無関心、後悔、恐怖、精神的な服従と現実逃避が、彼女をこの世の地獄へ突き落とす。ケヴィンと向き合うことのなかったエヴァにとって、最後に残された生きる意味は、ケヴィンと対話することだった。ここで彼女は、理解できず受け入れることのなかった「息子」に、初めてひとりの人格として、ケヴィンとして向き合うことになる。
エヴァ役のティルダ・スウィントンが演じた無垢な悪意、ケヴィン役のエズラ・ミラーが表現した母の目にだけ映ったであろう反吐が出るほど不気味で美しい笑顔が頭から離れない。

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manambo

4.0負荷がかかる名作

2015年3月2日
iPhoneアプリから投稿

母子の絆は、ただの幻想かもしれない。血のつながりだとか、自分のお腹を痛めたということは、思い込みにすぎない。本当に相手を理解したいなら、相手を自分の親とか子として見るのではなく、自分とは違う一人の他者として向き合うしかない。敬意をもって。

いくら理想を演じても、絆は生まれない。
ケヴィンは人一倍洞察力が鋭く、母親の欺瞞が許せない。彼女から、大切なもの(夫と娘、そして社会生活)を奪い、強制的に自分に向き合わせた。

そうなって初めて(あまりにも遅すぎるのだが)、母親は他者としての息子に「なぜ」と問いかける。母親目線のフィルターを外して彼を見た。すると、息子も初めて母親を他者として眺めたのか、それまでわかっていたはずの理由が「わからなくなった」と言う。

抱きしめることは、相手とひとつになるためのものではない。どうしたってひとつにはなれない相手の、むきだしの孤独を、少しでも癒すためのものだ。
これを「愛」と呼ぶなら、いくら体面を繕っても、「愛」はごまかせないのだと痛感した。

赤、青、黄色と、象徴的な色が交錯する作中で、ラストシーンの、全てが漂白されたような白が印象的だった。

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Raspberry

2.0ティルダ・スウィントン頑張ってた

2014年6月23日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

寝られる

「ウォールフラワー」のエズラ・ミラーがよかったので借りてみたけど、内容はあんまりどころか、ミラーあんまり出てこないし、ミラーの子役を演じているロッキー・デュアくんの方がよかった。

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pullus

3.0美少年に惹かれて

2014年4月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

怖い

萌える

タイトルの不気味な感じ、少年というより日本人から見たら青年ですけどその美貌と怪しさからレンタル。

お話は結構単調。少年の思想や動機が私にはわかりませんでした。

幼い頃からアメとムチの使い方を身につけていて怖い。
母親は中々似ていて美形さんですが、父親は結構パンチ効いてました。
妹さんがすっっごい可愛かった。

印象に残ったシーンは、ライチを口に含んでいるところ。
豚の眼球の解剖をしたことがありますが、白く肉厚な果肉を持つライチとこれがまた似ているのです。

半裸に弓を構える姿が野性的でセクシーです。
パッケージでその容姿に惹きつけられたのなら楽しめると思います。

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らじくろ

4.5罰を受け続ける・・・

2013年6月27日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

知的

難しい

衝撃的で悲しいストーリーだった。赤色がイタい映画だった。トマトの赤も、ストロベリー・ジャムの赤も、そして血の赤も・・・ 主人公に襲いかかってくる。払いのけても払いのけても襲いかかってくる。悪意に満ちた子どもなのは、母親のせいなのか? 母親だけが悪いのか? 育て方に愛情が足りなかったからなのか? ケヴィンがあんな行動を起こしてしまったのは、本当は母親の愛情を欲していたからではないだろうか? 誰よりも、他の誰よりも! でも素直になれなかった。母親は母親なりの愛し方しかできなかったが、努力はしていたと私は思う。救いのない映画だが、ラスト・シーンがよかった。うまく着地させていると思った。お互いがお互いを理解できそうな気にさせた一歩だったのではないかと私は思う。

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瑞

4.0いい映画

2013年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

こうした映画では少年がどうしてそうなったのかに、焦点が当てられがちなんだろうが、それを考えること自体を無意味とは思わないが、それを表現することは無理がでるように思う。男であればどこかしら彼にシンパシーを感じるところがあるだろうがそれはこちらの思い込みに過ぎない。なにより彼は架空の人物だからだ。人間よりもゴジラやエイリアンに近い。

少年は母に愛されたいがために一連の狂気じみた行動をとる、生涯こっちを向けとしか言ってない。非常に幼稚な行動ではあるが脅威的な行動力と意志力である。これを人として直に解釈するのはゴジラの感情について考えることと同様に無理だ。大切なのは、何をしたかではなく何を意味する行動かだ。

記号としての主人公は美しく残酷で強かだ、これはそもそも子供の象徴に思える。母は伝説とも呼ばれる人物だったが息子の為に仕事を中断した人物。全体を通した印象でしかないが、彼女は並みの人間ではないが子育てには不向きな人間なんだろう。そしてどう接したらいいのか分からずにいわばマニュアルをよく勉強して接する、しかしそれを子供に見透かされてしまっている。要は『本気でぶつかってこいや、おかん。』というわけだ、これの最終的な結論として母親を生身の人間に変えてしまうために、家族と仕事と友人などあらゆる社会的地位を剥ぎ取るために彼は事件を起こすのだ。はた迷惑なモンスターだ。

ただそのはた迷惑なモンスターは間違いなく母の子であり、母からすると端ではない。ゆえに彼女は愛情を注がざる得ない。少年刑務所での面会のシーンでなにもしゃべることがない、というのはある意味でなにも用意していないからこそ出来ることで彼の目的は達成された。その後大人の刑務所に行くことにおびえる彼は普通の人間だ、それは母を必要としない人間になったということと、目的の為にモンスター化した人間が役目を終えて、元に戻ったということ。

解釈はいろいろと出来る、映画はそこが面白いという人もいる、しかし、この映画の本当の魅力は主演の二人をはじめとする全役者の超絶的な演技と、緻密で大胆な映像の構成力・演出力によるものだ。だから少年犯罪の映画だからと肩肘を張らずにただ映画の美しさに溺れていればよいようにも思う。

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病気の犬

3.0オシイ!

2012年7月5日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

チョット期待と違った!でも子供を持つ親は見て欲しい!すべての親と子供が上手に 生きれる訳ではない。極端かもしれないがこんな関係も可能性あり?私は事件の後、彼女のように生きられるだろうか?映画的にはチョット残念な作品だが考えさせられた。主演の彼を始め俳優陣はいいねぇ!

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気狂フェリーニ