が、ザッサバッサと魔女退治をする…わけではなく、結構苦戦しつつ魔女退治するお話。
お菓子の家で魔女に捕らわれ、魔女退治をして脱出したヘンゼルとグレーテル兄妹が、その後魔女ハンターとして成長し、子供たちをさらう魔女の退治に勤しんでいました、という設定。そんな彼らのモットーは、お菓子は二度と食べるな。
カッコいいかな…。それはともかく、設定としては面白い。
ある街で起こっている、魔女が子供をさらっていく事件の解決に呼ばれ、市長に雇われたヘンゼルとグレーテル。ある女性を魔女だと断罪し、火あぶりにしようとしているところに突然現れ、その女性を魔女だといって聞かない保安官にグレーテルが頭突き一閃!そんな感じでとにかくアグレッシブな兄妹だったりする。保安官は魔女やないんやけど…。
そこから、魔女が子供たちをさらう目的を探りつつ街を守っていく、はずなんだけど、いかんせんお兄ちゃんは鉄砲、妹はボーガンが武器なので、簡単に魔女を殺せるわけじゃない。
一人魔女を退治するのに二人とも血まみれボロ雑巾のようになってしまう。これ大丈夫なんかいなとやや不安を覚える。
なんやかんや魔女の企みやら自分らの出自やらが明らかになっていくんだけど、まあその辺のストーリーはそこそこでええんですわ。この映画はvs魔女のアクション映画ですので。
肝心のアクションは、とにかくジェレミー・レナーさんは基本肉弾戦なので、魔女相手にも肉弾戦を仕掛けていきます。相手が魔女なので勝てるわけないです。
ジェレミー兄さんは、何故いつも火力の弱い設定で肉弾戦タイプなのでしょう。いっつもドガッ!バキッ!ウッッ!ってなって転がってるイメージ。これを我が家ではホークアイの呪いと呼ぶ。
一方のジェマ・アータートンさんはアクションめちゃ頑張ってるのに、すみません一部にどうしても目がいってしまいます。出てくる人みんなに愛されてる感じのグレーテルキャラは結構ピッタリきてました。主役は間違いなく彼女ですな。
兄さん探して一生懸命森の中を、ヘンゼルー!って呼んでたのに、兄さんときたら清楚系セクシー女性と…むむむ、活躍と美味しい役どころの比率が合ってませんぞジェレミー兄さん!クライマックスでも転がってばかりでイマイチ活躍してない兄さんなのだった。
ちなみに、有名な話だけどヘンゼルとグレーテルの話は中世ヨーロッパで起こった大飢饉の際に実際に起こった、口減らしのための子捨ての話がモチーフになっている。
映画の中ではそれではあんまりだ、となったのか理由がキーになっているけど、日本では年寄りが、ヨーロッパでは子供が口減らしのための置き去り対象だったのは、その国の持つ文化や価値観の違いによるものなのかな。
映画としては、正直観終わって1ミリも何も残らないタイプの完全燃焼映画(と言うと聞こえがいい)だけど、日曜の昼下がりに家でマッタリしながら観るにはちょうどいい緩さで私はスキだ。