かぞくのくに

劇場公開日:2012年8月4日

解説・あらすじ

ドキュメンタリー「愛しきソナ」で知られる在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督が、自らの体験を題材に、国家の分断によって離れ離れになった家族が傷つきながらもたくましく生きていく姿を描いたドラマ。北朝鮮の「帰国事業」により日本と北朝鮮に別れて暮らしていた兄ソンホと妹リエ。病気療養のためソンホが25年ぶりに日本へ戻り、2人は再会を果たす。異なる環境で育った2人がともに暮らすことで露呈する価値観の違いや、それでも変わらない家族の絆を描き出していく。妹リエに安藤サクラ、兄ソンホに井浦新(ARATA)。

2012年製作/100分/G/日本
配給:スターサンズ
劇場公開日:2012年8月4日

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(C)2011 Star Sands, Inc.

映画レビュー

3.5 全てを悟っている兄ソンホ

2025年8月12日
iPhoneアプリから投稿

悲しい

怖い

難しい

父親が朝鮮総連の幹部ゆえに「帰国事業」によって「人質」となった兄ソンホ。あの国での生活を始めてからそう時間の経たないうちに、「抵抗しても無駄であり、自分はコマのひとつに過ぎない」ことを理解したのだろう。治療を受ける目的だったにも拘らず、検査しただけで戻されると言うことは、最悪の結末(死)に近づくと言うことだ。何と嘆かわしいことか。
ラストシーンで、言葉を発することなく、兄ソンホの腕をギュッと掴んでいるリエの気持ちを考えると胸が熱くなった。
あの国のデブっちょファミリーを何とかしないと。

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ちゃ坊主

3.5 1959年から20数年にわたり 約9万人以上の在日コリアンが 北朝...

2025年8月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1959年から20数年にわたり
約9万人以上の在日コリアンが
北朝鮮へ移住した。
「帰国者」と呼ばれる
彼らが日本へ戻るとこは
困難を極めている。

と言うオープニングで始まるドキュメンタリーぽい映画でリアル感がある。
在日コリアン2世のヤン・ヨンヒ監督が、自らの体験を題材に描いたドラマだからだろう。

時代は1997年の夏。
25年ぶりに会う一つの家族と友人たちとの物語。

25年前、在日コリアンのソンホは、朝鮮総連の重役を務める父の勧めにより、わずか15歳で、北朝鮮の「帰国事業」によって、当時「理想郷」と称えられていた北朝鮮に渡る。
妹と両親と離れ離れになる。
そして、監視付きで病気療養のためソンホが25年ぶりに日本へ戻り、家族は再会を果たす。
予想通り切ないが、ラストシーンがいい。

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ナイン・わんわん

5.0 母宮崎美子が、限界の愛を手渡している。

2024年4月29日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

題材が題材なだけに、
断られるのを覚悟で台本を渡して
キャスティング打診をしたそうですが、
「ぜひとも自分にやらせて下さいね」って、宮崎美子は逆に頼んできてくれたそうです。
監督がラジオでのインタビューで言っていました。

この我々の日本国が、植民地支配の結果をいまだに引きずる、否、引きずらせている「大変な負の遺産」。

朝鮮戦争で大儲けをしたけれど、
日本はあの戦争の片棒を担いでしまって、
北と南の破滅的な分断と、知らぬ存ぜぬの旧宗主国=日本が出来上がってしまった。

どんなことがまだこの社会の暗がりで続いているのかを、
この異作は教えてくれました。

安藤サクラ、井浦新、そして宮崎美子。
迫真の演技でした。

お釣りの小銭をビンに貯めると、僕はフラッシュバックしますね。

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きりん

4.0 兄のスーツケース

2024年2月25日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

生き抜くことしか思考を停止せざるを得ない、
兄が暮らす、
自由が無い、
大嫌いな、あの国。
兄のシルバーのスーツケースを携えて、兄の分まで自由に生きて。

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