ミッドナイト・イン・パリのレビュー・感想・評価
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タイムスリップものを多く見てきたけれど、この映画のポイントは過去に...
タイムスリップものを多く見てきたけれど、この映画のポイントは過去に行って過去を変えるわけじゃなく、過去に行って未来が変わっていく新しい形だと思う。
ノスタルジーに長けていて1度はパリに行くことが人生の目標になった映画。雨の中を歩きたい。
ノスタルジー
古き良き時代
あっさりとした幕閉じ(いい意味で)
先ずは風景、次に背景音楽すべてがうまく混ざっていて心地よかった。過去への強い羨望がスリップの引き金に。
時に良い方向に。時に悪い方向に。身まで委ねたのが、アドリアナ。彼女はこれからもエポックを彷徨うことになってしまうのでは?そんな不安が残りました。
ギルは一度は委ねたまでもそこのカラクリに気付くことが出来たから、現実そしてこれからの未来に向かうことが出来たのかな。
過去との交流は懐古するところまでが丁度いいんです。
音楽が◎
黄金時代はいつ?
脚本の美しさに惚れました。
ウッディ・アレン監督作品はクセがあってなかなか好まれないようですが、
この作品だけは万人にウケる気がする…!!
全てが美しき都市、パリの今と昔(1890年代)とを行き来する主人公。
過去で出会った女性に一目惚れをし、今付き合っている女性とは婚約を結ぶもグダグダな関係。
昔のパリの景観、ことば、目に映る全てが美しく感じ興奮の連続だけれど、主人公が選ぶ道は意外な結末。
主人公は婚約者に対してとても不誠実なんですが、それは婚約者も同じ。
ラストにスカッとお別れしてくれる様が爽やかです。
前半を観ていると、ああもう主人公はすぐに過去のパリに居座りたくて仕方がなくなるんじゃないだろうかと思わされますが、中盤にくると主人公の中に生まれてくる疑問にどこか共感し始めてしまいます。憧れは、あくまでも憧れ。今を生きる自分を大切にしよう というラストに微笑みたくなりました。
昔のパリの調度品の美しいことよ!映像だけでも楽しめるのに、ストーリーも奥深く、キャラクター性も深く掘り下げた名作だと思います。
初ウディアレン
深夜のパリを舞台に不思議な車によって1920年代、さらには1890年代へとタイムスリップしてしまった映画脚本家ギルことプルシェンコ似のオーウェンウィルソンが現代の婚約者イネス(レイチェルマクアダムス)という者がありながらも、1890年代の世界で出会ったピカソの愛人アドリアナ(マリオンコティヤール)に惹かれ始め、最終的にイネスとは別れ、アドリアナとも別れ、傷心のところを骨董屋?の店員ガブリエル(レアセドゥ)といい感じになって終わるなんとも許せない作品(嫉妬)
初ウディアレン!この人ものすごい歴史がある映画監督みたいでどっから手つけていいのかわからずとりあえずレイチェルマクアダムスとレアセドゥ観たさに鑑賞笑。
旅先で出会った過去の偉大な芸術家や小説家らによってパリに魅了されていく主人公をコミカルかつ芸術的に描いた作品。ピカソやヘミングウェイ、フィッツジェラルド辺りは聞いたことあるのでうんうんとなるが、ジャンコクトーやガードルードスタインなどはどんな存在なのか知らないためギル並のリアクションは取れない笑。驚いたときのギルはココリコの田中みたいだった笑。
パリのオサレ感が前面に出てて行きたくなる上に住みたくなる。トムヒが変な髪型だけどやっぱカッコよくてでもやっぱ変な髪型ってなる笑。キャッチコピーも含めて素敵って言葉がよく似合う作品。だけどイネスのピアスをアドリアナにプレゼントしようとするギルのクズさには笑う。
2度目
タイトルなし(ネタバレ)
小難しい辻褄合わせはなく、そんなものが重要な話ではないのだと思う。ギルは過去に残ることは選ばないけれど、恋人と別れ、パリに残ることは選んだ。それは不思議な力で導かれる過去、その過去に憧れる「逃避」ではなくて、手堅い道を捨てて自分の本当にやりたいことを自分自身で選ぶ、という「選択」をした、という彼のひとつの成長なのと思う。しかし一方でアドリアナの選択もまた格好いい気もする。それはアドリアナにとっては、それは逃げてばなくて選択だったからなのかもしれない。また見たくなるかも。
憧れのパリ。
美しくもグロテスク
ウッディ・アレン監督作品は、本作以外に『アニー・ホール』を観賞しました。独特すぎるほど斬新な演出に目を丸くしましたが、気がついたら夢中になっていました。そんなアレン監督が手がけた美しくもグロテスクな物語(だと私は感じました)。
どう表現すれば良いのか分かりませんが、要は夜になると、主人公はヘミングウェイやピカソが生きていた時代にタイムスリップしてしまうのです。そこである女性に恋をし、婚約者と彼女の間で悩み苦しむという何とも贅沢な話。
こう書くと、本作がラブストーリーのようにみえますが、僕は単なるラブストーリーではないと思っています。むしろ一番に描かれているのは、"過去への憧れと現実"です。過ぎ去ってしまったものへの執着心、これは形を変えながら今でも多くの作品で描かれています。冒頭でグロテスクと表記した理由は、これにあります。ネタバレになるので詳しくは書けませんが、"過去への憧れ"ほど怖いものはありません。最悪の場合、現実を忘れます。現実を忘れるとは、すなわち"死"です。本作は、まさに過去に殺される人物も描いているのです。それをラブストーリーという形でオブラートに包んでいるとでも言いましょうか。そういう面では、とてもグロテスクな作品だと思います。
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