モテキ

ALLTIME BEST

劇場公開日:2011年9月23日

解説・あらすじ

三十路前のモテない男・藤本幸世が、ある日突然、モテはじめたことから起こる騒動を描き、2010年にはTVドラマ化もされた人気コミックを実写映画化。主演はドラマ版に続き森山未來。ドラマ版から1年後を舞台に、原作者・久保ミツロウによるオリジナルストーリーが展開される。派遣社員を卒業し、ニュースサイトのライターとして正社員になった幸世に、ある日突然「第2のモテキ」が到来。新たに目の前に現れた女性たちと過去の女性たちとの間で揺れ動く幸世は……。幸世を取り巻く新たなヒロインたちを演じるのは長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子。監督はドラマ版の演出も手がけた大根仁。

2011年製作/118分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2011年9月23日

スタッフ・キャスト

監督
大根仁
製作
井澤昌平
市川南
エグゼクティブプロデューサー
中尾哲郎
塚田泰浩
山内章弘
企画
川村元気
プロデュース
川村元気
プロデューサー
鈴木一巳
岡部紳二
露木友規枝
市山竜次
原作
久保ミツロウ
脚本
大根仁
撮影
宮本亘
照明
冨川英伸
録音
下元徹
美術
佐々木尚
装飾
石上淳一
小道具
中島明日香
ヘアメイク
古屋明子
スタイリスト
伊賀大介
編集
石田雄介
音楽
岩崎太整
整音
加藤大和
音響効果
大河原将
記録
中田秀子
助監督
神徳幸治
キャスティング
おおずさわこ
ラインプロデューサー
杉原奈実
制作担当
田口生己
全てのスタッフ・キャストを見る

受賞歴

第35回 日本アカデミー賞(2012年)

ノミネート

主演女優賞 長澤まさみ
助演女優賞 麻生久美子
音楽賞 岩崎太整
話題賞 作品部門/俳優部門  
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(C)2011映画「モテキ」製作委員会

映画レビュー

3.5 いまどきの恋愛は三十代!とはいえ2時間は長い…

2011年9月29日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

おおっ!?と思ったのは、主人公が三十歳越えという設定。年下〜年上のヒロインたちも三十前後…というわけで、恋愛映画=若気の至りな十代二十代、という時代は去りつつあるのかな、と感じました。(同時封切りの「セカンドバージン」を意識しているのかも?)
取り上げられているサブカルは、主人公たちより(たぶん)上めの作り手世代の心を多分にくすぐります。ちなみに、私はあれからオザケンを久々に聴きまくっています。「岡村さん」がたびたび丁重に登場する点も、たまりませんでした。
…と、遊び心いっぱい、くすぐられどころ満載、のわりに、二時間が長く感じられます。斬新なつくりながら、いまどき日本映画の宿命を脱せなかったか…と少し残念です。例にもれず、起承転結の起承まではテンポよく突き進みますが、結が見え隠れし始めるとたんに失速…。テンポ重視で90分程度に収めないならば、仲さんや真木さん演じるヒロインたちを掘り下げ、もっと絡ませると面白くなったのでは、と思います。二人とも魅力的だったので…通過だけでは惜しい!
個人的には、「男ってばかだよね」と同じくらい「女ってばかだよね」と異性同性ともに明るく言える「女子版モテキ」を希望します!数段ハイレベルになる分、かなり面白くなるのでは、と…。

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cma

4.0 【84.0】モテキ 映画レビュー

2025年10月16日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

作品の完成度(再考察と総評)
映画『モテキ』は、原作とドラマ版の爆発的な熱量を劇場スケールへと昇華させたハイブリッド・エンターテイメントの秀作。上映時間118分という標準的な枠の中で、監督・大根仁による過剰なまでの情報量とハイパーな演出を凝縮し、観客に濃密な時間体験を提供。単なる実写化に留まらず、J-POPとサブカルチャーの要素を深く掘り下げ、主人公・藤本幸世のモテ期と30代の葛藤を、祝祭的かつ痛切なリアリズムで描き切る。ミュージカル的演出による高揚感と、恋愛の生々しい現実が織り交ざる構成は、感情の振れ幅が極めて大きく、邦画における新世代の恋愛映画としての地位を揺るぎないものにした。
監督・演出・編集
監督の大根仁は、得意のテロップやモノローグを多用し、幸世の情けなさと焦燥感をユーモラスかつ切実に表現。J-POPの選曲と映像のシンクロ率は驚異的で、楽曲が登場人物の感情そのものとして機能。演出は、漫画的誇張と現実の生々しさを巧みにブレンドし、森山未來の身体表現を最大限に活用したダンスシーンは、感情の爆発を視覚芸術として提示。編集はリズム感を最優先し、情報が奔流のように押し寄せるカオス的なテンポを創出。このノンストップな編集術が、作品の高揚感と唯一無二のグルーヴを生み出す。
キャスティング・役者の演技
主演:森山未來(藤本幸世 役)
冴えないオタク気質で、優柔不断かつ自意識過剰な30歳の主人公を見事に体現。そのリアリティは、観客の共感と嫌悪感を同時に引き出すという、稀有な境地。幸世の内なる葛藤を、ダンスという肉体的表現で昇華させる手法は、彼自身の高い身体能力があってこそ成立。特に終盤の痛々しい切実さと、序盤の舞い上がる高揚感のコントラスト表現が圧巻。この難役、そして作品の核を成立させた立役者。
助演:長澤まさみ(松尾みゆき 役)
幸世の**「理想」を具現化したような洗練された美人編集者**。一見完璧ながら、内に秘めた複雑な感情や脆さを、絶妙な間の取り方と眼差しの変化で表現。幸世を翻弄する小悪魔的な魅力と、ふとした瞬間に見せる無防備な純粋さが、物語のロマンティックな牽引力となる。彼女の存在感が、幸世の人生を懸けた賭けとしての重みを確立。
助演:麻生久美子(枡本るみ子 役)
幸世の**「現実」と向き合おうとする年上のOL**。結婚への焦りや重すぎる愛情を抱える女性の切実さと痛々しさを、繊細な表情の変化とコミカルな言動を交えて演じる。特に、幸世への告白シーンでの感情の爆発は、多くの観客にリアルな共感と胸の痛みを与える。みゆきとは対照的に、人間的な欠陥を晒け出すことで幸世の鏡となる重要な役割。
助演:仲里依紗(愛 役)
奔放で性的な魅力に溢れ、幸世のモテ期を象徴する自由な女性。短い出演時間ながら、その強烈な存在感とサバサバとした諦念が、幸世の欲望と軽薄さを浮き彫りにする。演技には現代的な女性の強さと、恋愛に深入りしない冷めた距離感が表現され、幸世の人生に一時的な解放をもたらす。
助演:リリー・フランキー(墨さん 役)
幸世のクズな上司であり、人生の達観者。その飄々とした佇まいと、幸世の痛い部分を容赦なく突く辛辣なセリフ回しが、物語のユーモアとリアリズムを補強。幸世とは対照的な**「モテる男」の象徴として、幸世の葛藤**を深める触媒となる。
脚本・ストーリー
漫画の核心的なテーマと、ドラマの熱狂的なノリを維持しつつ、劇場版オリジナルの結末へと導く秀逸な構成。幸世の30歳という節目に、「恋愛か、結婚か」という現実的なテーマを突きつけ、物語の重みを増す。夢見がちな前半から、現実と理想の乖離による鬱展開へと急転する構成は、モテ期がもたらす高揚と疲弊をリアルに描写。サブカル的な小ネタと普遍的な恋愛の痛みが両立した、緻密でエネルギッシュな脚本。
映像・美術衣装
色彩豊かでポップな映像トーンは、幸世の高揚した心象風景を反映。テロップやコミック的な表現を大胆に取り入れ、視覚的なリズムを創出。美術は、サブカルチャーの要素を細部に散りばめ、幸世のオタク的なライフスタイルを忠実に再現しつつ、女性陣の洗練された世界観と対比。衣装は、登場人物のキャラクター性を際立たせ、特に女性陣のファッションは当時の時代の空気を強く反映し、魅力的でアイコニック。
音楽
岩崎太整によるスコアは、幸世の感情の起伏と完全に同期。最大の功績は、J-POPの名曲群を単なる挿入歌としてではなく、感情を代弁するセリフ、キャラクターの行動原理として機能させた点。
主題歌はフジファブリックの「夜明けのビート」。この曲が流れるオープニングは、作品の期待値と祝祭感を一気に引き上げる名シーンとして評価される。Perfumeの「Baby cruising Love」を使用したミュージカルシーンは、邦画における音楽と映像の融合の金字塔。
受賞歴
本作は、第35回日本アカデミー賞において、長澤まさみが優秀主演女優賞、麻生久美子が優秀助演女優賞、岩崎太整が優秀音楽賞を受賞。また、話題賞(作品部門および俳優部門:森山未來)にも選ばれ、その大衆的な支持と芸術的な評価を両立させた。
作品
監督 大根仁
117.5×0.715 84.0
編集
主演 森山未來A9×3
助演 長澤まさみ A9
脚本・ストーリー 原作
久保ミツロウ
脚本
大根仁 B7.5×7
撮影・映像 宮本亘 S10
美術・衣装 佐々木尚 A9
音楽 岩崎太整 S10

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honey

3.0 前半は良かった、後半はパワーダウン

2025年9月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

前半は良かった、後半はパワーダウン

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柿男

4.0 フジくんとして踊る

2025年8月3日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

幸せ

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Sophia