恋の罪のレビュー・感想・評価
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最右翼な女性映画
東電OL
急に思い出しました。東電OL事件にインスパイアされた映画だからこの映画を見たんだっていうことを。東電関連だからか、この映画、全く宣伝されていませんでした。たまたま、ある週刊誌の広告で知ったから見ました。初めて見た、園子温監督の映画でもありました。東電OL事件関係は、ノンフィクションも小説も読みました。とても辛かったです。そして、2011年3月11日の反省が全くされていない国に私は居るんだと思いました。(2021.3.17)
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ギャーというシーンもあったけれど、私はかなり感動して2回見ました。見たくない場面もありましたが、面白い所もたくさんあった。詩に痺れました。「言葉なんかおぼえるんじゃなかった」その田村隆一の詩集、買って読みました。
濡れ場ばっかでなんかめんどくさくなる
事実は映画より奇なり
珍しくキャスティング誤った
「冷たい熱帯魚」で強烈なインパクトを受けてから観た園作品が「恋の罪」。
「愛のむき出し」「ヒミズ」も観たが唯一大きなミスキャストだと感じたのがこの作品の水野美紀。
水野美紀は無いだろう....。全くエロを感じない。
園さんのキャスティングは良いなぁと思ってたんですけどね。
冨樫真はガリガリのギスギスでかえって痛々しくて年増のインテリ娼婦の迫力のリアリティが有リ好感持てた。
ショッキングな性描写なんかも多々あって面白かったけど、神楽坂さんの前半のシーンが長くて間延びしてたかな。
今回も序盤は引き込まれたが最後がエッ?って終わり方。
終盤がちょっと雑なのかなぁ..
同じ円山町モノなら東電事件じゃなくて、桐野夏生の「グロテスク」とかベースに撮ったらもっとドロドロしてて園さんにピッタリなんだけど。
園さんの作品は他人のエログロ&バイオレンスを覗き見するようなワクワク感があってつい観てしまう。そして文句言うんだけど。
なにしろ劇場を一杯にしてしまうんだから大したものだ。
熟女ヌードばっかり
「そろそろ・・・巨匠になりますので」
「愛のむきだし」などの作品で知られる園子温監督が、「図鑑に載ってない虫」でもファンキーな役どころを演じた水野美紀を主演に迎えて描く、群像ミステリー。
奇抜な設定と、徹底した血みどろ劇場描写という代名詞で、日本映画界にその名を刻み続ける映画監督、園子温。「やはり今回も」の作品であるのは確かだが、その根底に流れているのは「エログロ」貫徹の娯楽性とは毛色が異なっているのは明確である。
「作家・園子温」が日本映画界から、そして世界の映画人から高い注目を浴び始めた事で始まった成熟、成長が強く打ち出された作品と言えるだろう。
90年代、渋谷区円山町で実際に発生したエリートOLの凄惨な殺人事件。その捜査に乗り出す女性刑事が迷い込む「女」の性と二面性、その荒々しさと美しさを「言葉を」駆使して見つめていく。
そう、この作品がこれまでの園作品と大きく違うのは、「ぶっ飛び鮮血ワールド」と言っても過言ではない壮絶な怒号と叫びで彩られた作り方に頼らず、絡み合う深遠な言葉の化学反応が主軸に展開されているところにある。
「言葉なんて、覚えるんじゃなかった」本作のメインテーマともいえる詩の一節だが、これは単純に物語の要素ではない。「いままで殺人とエロで注目集めてきましたが、そろそろ会話劇でいきまっせ」という作家としての意思表示が物語に満ち満ちている。
その流れのままに、これまで最期までストーンと堕ちていく人間の悲しさを生々しく描き続けてきた過去作とは違い、きちんと「犯人」へと辿りつくミステリーとしての端正な魅力をもつ。映画として「起承転結」を構築する分別を持ち始めたという印象が強い。
次回作「ヒミズ」は全国展開のメジャー劇場での公開が決まり、いよいよ「巨匠」への第一歩を踏み出し始めた作り手の新機軸として注目したい作品である。ただ・・・人間の業をむき出して提示してきた暴れん坊が、大人になって「映画とはね・・・」と偉そうに世界に講義する姿は、ちょっと、見たくないのも確かである。
無鉄砲の変態野郎で居続けてくれませんかねえ・・・どうか。
ばばぁ最強ww
冷たい熱帯魚を見た衝撃が忘れられなくて、こっちも見に行ってしまいました。冷たい熱帯魚を見た時は、なんというイカれた監督だ、と思いましたが、その辺のイカれ具合は今作にも映し出されていました。人間の本質の暗い部分のみを抽出する才能はさすがですね。
特に後半から登場するばばぁが凄すぎです。映画館で笑いで吹き出してしまったのは、少林サッカー以来です。
ただ、ばばぁ登場以降は良かったのですが、前半はちょっとダレがありました。正直、前半部分は、この映画を見た事を後悔していました。それと、セックスシーンが多すぎですね。あんなにしょっちゅう絡みのシーンを見せられると、いい加減うんざりしてしまいます。個人的には前半部分はあと20分は削っても良かったように感じますね。
残念ながら冷たい熱帯魚の時のような衝撃は無かったですし、くどさも感じました。まぁこの監督らしいとは思うんですけど、でも若干自己陶酔的な部分も感じてしまいました。世界観は凄く好きなんですけどね。
それにしても神楽坂恵は相変わらず大根だな。
ビッチであれ!
うーん。
監督の神楽坂恵への愛が溢れ出とるw
拙い演技は変わらんのだけど、撮り方でうまく表情つけてるのよね。
なんだかかわいく見える。
冷たい熱帯魚のときとは全然違うじゃないかw
でも彼女の演技力では役に負けてしまってて序盤は若干退屈でした。
素人もののAV見てるみたいだった。
そこを補ってるのが冨樫さんですかね。
彼女の登場から一気に物語にひきこまれました。
演技も表情も場面によってくるくる変わる。
年寄りのようにも少女のようにも見える…不思議な女優さんという印象。
そしてクソババアとのかけ合いが最高!
特に食卓のシーンはセリフ回しといい、緊迫感が秀逸でした。
しかし、よかったのはその辺だけ。
園子温は女の映画を撮りたかったのだろうけど、 水野美紀は立ち位置微妙だし、序盤で期待した津田寛治もキャラが弱くて残念な感じで終わってしまった。
きっとこれは女を鑑賞する映画なのだろうな。
ビッチな女たち、莫迦な女たちを…。
逸脱
アートエンターティメント
皆さん、こんにちは(いま11月14日6:15頃です)
こんなに面白い映画は滅多にないだろう。
園子温は、韓国のキムギドク、ヨーロッパのミヒャエル・ハイネと
肩を並べる衝撃的な監督といえるのではないか。
エンターティメント性(万人が納得する、見せるという要素)と
人間の普遍的な側面をあぶりだすアート的な要素。
それを衝撃的に化学反応させて、昇華させる手法はこの作品で、
ひとつの頂点を迎えたといえるのではないか。
人間の多面性を描いた映画だが、
それはだれでも持っているものだ。
この前、ある女優さんが言っていた
「自分がもってる、その役のエキスを絞って、絞って、
絞りこんで役作りします。」と。
そうなんですよね。
人間にはいろんなエキスをもっている。
すごくいい人になったり、
わけがわからないほど、邪悪なひとになったり、
仕事人間になったり、
個人的趣味的なひとになったり。
たくさんのエキスの中で、普段の自分と違う真逆なエキスが現れた。
そんな映画だったのではないかと思う。
とにかく、人間の可能性を描くという意味でも
映画は非常に有効なものだと感じたのだった。
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