英国王のスピーチのレビュー・感想・評価
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王族に生まれるのも大変ね。
人前で話をするのは、私も苦手だ。
でも、それが、一国の王様ともなれば、個人的な悩みで済まされるわけもなく、国の命運にも関わってくる。
ジョージ6世は、どのようにして吃音を克服したのか。
元植民地のオーストラリアから来た、よそ者の言語聴覚士との、身分を超えた友情が良い。
ジョージ6世の吃音となった経過を聞くにつれ、王としての悩みや素顔が見られて、いつの間にか応援していた。
ジェフリー・ラッシュ演じる言語聴覚士の、滑稽に見えるやり方も、実は、よくわかってしているのだ。
そんな彼の行動が、王様に媚びへつらうことなく、優しさで寄り添っているのがよくわかる。
二人の散歩シーンは良かったな~。
コリン・ファースとジェフリー・ラッシュ。
二人の俳優さんの見事な演技が光る。
また、ちょい出の、ガイ・ピアースも存在感あり。
さすが、英国王室。
インテリアは、見応え有り。
単純でわかりやすいストーリー。
演出も大げさでなく、身近に感じられて良かった。
ちょっと残念・・・
様々な葛藤や困難を乗り越え、吃音障害を克服。
そして、第二次世界大戦に臨まなくてはならなくなった国民に対して、見事なスピーチ。
感動的なシーンのはずですが・・・
スピーチを見事やり終えた国王に、周囲の人たちが拍手とともに、「Congratulation!」と声をかけます。
これって、スピーチの内容に対して?それとも、吃音障害を克服して見事スピーチが出来たことに対して?
でも、スピーチの原稿は国王が自ら書いたものではなかったような・・
しかも、これから戦争が始まるというのに。
国民は、生活も命もかけなくてはいけない事態に突入するかも・・
そういったことを思う時、やり終えたことを讃えるべきシーンだとは思えませんでした。
国王は世襲で、本人の器量で選ばれるものではありません。
でも、国民からは畏敬の念を持って迎えられ、その人の発する言葉は、時代によっては大きな影響力もありました。
日本が過去そうであったように・・
この映画を単なる吃音障害克服の映画と思えば、それなりのサクセスストーリかもしれません。
でも、見終わった後、私は、なんだか残念な思いを禁じえませんでした。
笑えるか、どうか、評価の分かれ目
この映画を観て不安な点
1.アメリカ人のシンプソン夫人をこきおろす描き方。必要以上?に品のない女に描いている。その夫たる兄王も、そういうつまらない女にうつつをぬかすつまらない男に描かれている。良いのかなあ。
2.公爵殿下に対する呼びかけ、王に対する王女の呼びかけなど、言葉にまつわる細かい描写が多く、日本人にきびしい。
3.吃音になった要因をさぐりあてつつ、対策があれだけなのか?という感あり。描ききれない感はあり。雅子様のことも考えて、他人事じゃない気はするが。
4.公爵の口に、医者がガラス玉を七つもいれさせる場面で、もっと笑いがくるかと思ったが、映画館の反応は皆無。そもそも「吃音の王」というとんでもない状況を、アハハと笑えるかどうか。
英国王室に対しての敬意が全く感じられない、というコメントもあったが同感。
だからこそ、王室をおもちゃにしてここまで遊ぶか・・・、アメリカ女をそこまで貶めるか・・・、オーストラリア植民地人をそこまでバカにするか・・・、など一切を、可笑しい、面白いといって、笑い飛ばすことのできる人には、この映画は最優秀賞である。
笑えない人にとっては、最悪かも。
感情移入はできないけど…
アカデミー賞の基準は分かりませんが、良作でした。
退屈な前半、予定調和的な終末。主演も助演も演技力は高い。
ヒトラーのスピーチを見て、意味は分からないが上手い、などというくすぐりはなかなか。資格を持たない言語聴覚士が役者志願者としてのテクニックを取り入れて、治していく様などもおもしろかった(もう少し丁寧に描いても良かったと思うが)。
しかし、感情移入がしきれない。実感を持って理解できない。
英国の階級のしくみや植民地制度を当たり前(植民地を差別する)ことなど、日本人にはいまいち理解できないので、この映画を真に理解することは難しいのだろう。
階級制度と馴染みがない日本人には、英国王になる者と植民地訛を持つ庶民が友人関係になる、そして尊敬されるべき英国王がコンプレックスを解消していく…このすごさは実感できない。
でも、後味は悪くない映画だな。
英国王のスピーチ
アカデミー賞作品だが、興味はエドワード8世のシンプソン夫人スキャンダルや、ヒットラー、チャーチル、弟ジョージ6世、等の第2次大戦前夜の有名な歴史的興味のみで、バッキンガム宮殿など英国ブランドのお好きな人以外には退屈な映画である。シンプソン夫人もアバズレ女風だし、ジョージ6世とローグとの重要な場面も、兄エドワード8世と弟ジョージ6世のやり取りも、簡単な演劇風な2人の台詞ではしょってしまったのは不満だ。
文句なし
3月1日新宿武蔵野館にて観賞。
去年から映画館のフライヤーで気になっていた作品でした。とはいえ、前日のアカデミー賞受賞の後とあって大入りの館内にびっくりしました。
内容は文句のつけようがないほどだと思います。
個人的には2人で散歩するシーンが(霧がまいすぎとはいえ)非常に美しく感じて印象に残ったシーンです。
個人的に1つだけ文句があるといえば、ヘレナ・ボナム・カーターです。なぜならあの人見ると「フランケンシュタイン」の女フランケンしか頭に浮かんでこなくなるほどあれが強烈だったもので…。
にしても新宿武蔵野館は好きなんですが前の席の人次第では地獄のような映画体験を強いられますね。同行した彼女は今回もはずれ席だったようで、ずっと頭を曲げて観る羽目になっていました…
素晴らしい作品でした。
アカデミー賞を取る前に観たかったのですが、
時間の都合がつかず、受賞後に観ました。
「ソーシャルネットワーク」とどちらが受賞するか
心配していましたが、それは杞憂でした。
格が違いました。
私にとって「ジョージ6世」=「コリン.ファース」に
なってしまいました。素晴らしい!!!
今も涙が出てきます。(年のせいも大きく関係してる?)
私には何故「ジェフリー.ラッシュ」や「ヘレナ.ボナム=カーター」が
受賞しなかったのか不思議でなりません。
でもそれは、それ以上に「ザ.ファイター」が素晴らしいのでしょうね。
期待します!
それにしても、1972年生まれのトム.フーパー監督の感性に感激です。
この若さにしてこの落ち着きある立派な作品。
これからに益々期待します。
最後に...
この作品は、ジョージ6世とその妻エリザベスの愛の物語でも
あると思いました。皮肉にも、彼は56歳で亡くなり、彼女は
101歳で亡くなりました。
人には「生き別れか死に別れ」が必ずある。
長く連れ添っても憎しみ合っている夫婦は多く、愛し合っていても
別れなければならない夫婦もある。
それにしても、この作品でのシンプソン夫人の取扱い方にはびっくり。
これが真実で、これまでの私の聞いた話が作り物?
エドワード8世側から文句は出ないのかと心配になりました。
まあ、そんなことは兎も角として、本当に良い作品でした。
万人に受ける映画
アカデミー賞発表の前日に見に行きました。英国王(エリザベス女王の父君)が吃音の持ち主で、スピーチセラピーと国王の掛け合いと友情、みごと吃音を克服する物語ですが、二人の俳優の演技のうまさが賞を取ったのではないでしょうか?とにかく笑わせます。万人が見て楽しめる映画だと思います。私はソーシャル・ネットワークが賞をとればとおもっていたのですが、これを見て、やはりこれが賞を取ると確信しました。
万人が共感できる名作!!!
人は誰でもなにかしらのコンプレックスを持っていると思う。
そして、それを親のせいにして恨んでみたり、運命を呪ってみたりする。
けれど、それは何も意味をなさないということをこの映画は教えてくれる。
コンプレックスに向き合い、自分の生き方を見つけていく王の姿は
年月を経ても万人の共感を得る作品だと思う。
ただ、王に献身的に尽くした妻の愛情があったからこそ、
良い友人ともめぐり合えたし、頑張ろうと思えたわけで、
「結婚に失敗した人」や「恋人が見つけられない」というコンプレックスの持ち主は
“やっぱダメじゃ~ん”と思うかもしれないけど(笑)。
(ワタシの数多いコンプレックスのひとつがそれなのだ)
退屈な小作品
とにかく退屈。吃音者で望まない即位の英国王とそれをとりまく人々のヒューマンドラマ。しかし、日本人には縁遠い話で感情移入は困難。オスカーってつくづくアメリカの賞なんだなと確信した。悪い作品ではないが、日本人にとっては退屈。寝ている人が多かった。
良く出来た映画でしょう・・・が
アカデミー作品・主演おめでとう!!
コリン・ファースにジェフリー・ラッシュ、演技派2人が揃って魅せない訳がない!!
そうなんです、よくも悪くも予定調和です。
つまらないわけではありません
こうあるべき、ところに進む安心感はたっぷりです。
本当にアカデミー好みの
良く出来た、良い映画です。
・・・が、一瞬の油断で眠りに陥りました。
話のテンポが、睡魔をよびます。
ぜひ、十分な睡眠をとって観て下さい。
キングにはキングの悩みや苦悩がある
子供の頃の王室ならでは環境下のプレッシャーで吃音になってしまった皇太子がヒットラー率いるドイツとの宣戦布告を前に兄から王位を譲り受けるに当たり吃音の為に苦悩してそれを克服するまでが人間的に描かれている秀作です。
ヒトラーと同時代の王様
予告編で心ひかれ楽しみにしてました。きつ音障害のジョージ6世がヒトラーの演説映像を見てました。
演説巧みに人心を掴んだヒトラーと同時代の王様かぁと改めて認識、ハードル高そう。
英国王室の史実ドラマとして面白かったし、障害を克服していく個人のドラマでもありました。飄々と、重苦しくない、むしろ楽しいっていうのが素晴らしい。
言語療法士ローグとの初めての"個人と個人"の関わりは、公人である王の宝だったに違いありません。
王がローグと作り上げた、彼らしい見事なクライマックスに感動でした。
奥様のエリザベスは、重荷を背負う夫をいつも気遣う、本当に素敵な女性でした。
王と王妃の普通の夫婦の会話や家族団欒が楽しく印象的でした。ヘレナ・ボナム・カーターの温かく軽やかな演技、ピッタリだと思いました。
日本にも、こう言う立派なリーダーが欲しい!
現女王エリザベスII世の父王ジョージVI世の物語。
ジョージVI世となれば、兄王エドワードVIII世に触れないわけには行かないでしょう。『王冠を賭けた恋』と言われたわけですが、その煽りを受けて国王になったのが、ジョージVI世と言う事になります。
この作品の深いところは、英国人の役には英国人かアイルランド人、オーストラリア人の役にはオーストラリア人の俳優が配役されています。日本人には判りにくいことですが、イギリス英語とオージー英語の違いがありますからねぇ。また、エリザベス王妃を演じたヘレナ・ボナム=カーターは上流階級の出身。上流階級には上流階級の話し方もありますしね。出身地や、育ちのリアリティを追求したのだと思います。
驚かされるのが、タバコに関する認識。ジョージVI世の吃音の治療の一環としてなのか、タバコは喉の緊張を弱めるとか言って、タバコが奨励されていたりします。もっとも、ライオネルは体に良くないと言って吸わせまいとしますが。こう言うことも、時代による認識の違いなんですかね。
エドワード王子のケイト・ミドルトンさんとの婚約という慶事に湧いているイギリスですが、チャールズ皇太子の評判がイマイチであるとか、ヘンリー王子の素行が良くないとかと言うこともあり、王室を取り巻くイギリスの世論には厳しい物があります。この時期にこの映画が公開されたのは偶然なのでしょうが、そう言うイギリス世論が背景にあるのか?と勘ぐりたくもなります。
第83回アカデミー賞には、作品賞・主演男優賞・助演男優賞・助演女優賞・監督賞を含む、全12部門にノミネート。まぁ、見てみると、その理由はよくわかりますね。よく出来た話です。って言うか、基本的には実話ですが。
日本の戦後世代には単なるサクセスストーリー
ハンディーを克服して立派な王様になってゆく様子を描くこの作品が話題になるのは、王室と平民の対照だろう。今も存在する英国の階級社会の実感がストーリーに迫力をつけている。しかし 大戦に負けて一応それらがリセットされた日本では、特に戦後生まれの自分にはその感覚がないので深く入れない。背景を勉強して観賞すればきっと随所に見所がいっぱいちりばめられている作品なのだろう。
映像は、イギリスを描くとこうなるのだろうけど彩度を落とした渋い画像。時に魚眼っぽいワイドレンズを使い、また望遠で撮ったり カメラワークも楽しんだ。
霧の公園を歩きながらファースが治療を拒絶するシーンは二人の気持ちがまったく見事に画像に表れて 思わずニンマリしてしまった。
淀みのないスピーチ。淀みのない感動。
何だかレビュー書くのが難しいなあ。
何でこんなに難しいんだろう。
こう、何ていうか、こういう感動って、結構空回りというか、上手く伝わらない時って、相手との温度差って凄いじゃないですかあ…と、同意求めても仕方ないかw
いやあ、本当、凄い良かったんですよ!!!!
一見、淡々として躍動のない物語って印象(実際そう感じる人も居るでしょうけど)なんですけど、常に話がポンポン弾んでるというか、カット割り激しいとか大掛かりなアクションはないんだけども、「ウィットに富んだ」という表現が本当ピッタリな、粋な映画でした。
「英国王が吃音、さてどうしましょう」というワンテーマで、これほどの話運びと人間模様、感動と涙と友情まで盛り込んでみせたのは見事としか言い様がないんですよ。
実話ってトコも何か凄くイイ。脚色は勿論あるのだろうけども。
でも、やっぱりこの映画最高!と思わせてくれたのが、あのラストですよね。これがもうね、本当良かった。
スピーチに固唾を呑んで見守るあの瞬間!!
テーマパークのアトラクションばりにハラハラするなんて!!!
躍動感なんて皆無な筈のスピーチが、こんなクライマックス的感動で以って跳躍するなんて!!!!
気が付けば、お涙頂戴な訳でもないのに、何故か落涙。思わず落涙。
コリン・ファース万歳!
ジェフリー・ラッシュ最高!
ヘレナ・ボナム・カーター有難う!
アカデミー賞にノミネートされなきゃ、確実に見逃したであろう一本。
本当、出逢えたことに感謝!!!!
最大のスキルは人と向き合うこと
人前で思うように話すことができない王室の三男が王位に就いてしまったという事実への着眼がいい。それがこの作品のすべてと言っても過言ではない。
吃音症で苦しむ男が一国の王として独り立ちする物語自体はいたって単純で、それだけに出演者、とりわけジョージ6世ことアルバート、言語聴覚士ライオネル、それにアルバートの妻エリザベスを演じるコリン・ファース、ジェフリー・ラッシュ、ヘレナ・ボナム・カーターの演技力が試される。もしこれが、いっぱいいっぱいの演技だったら大失敗になる。
ところが、この3人、いっぱいいっぱいどころか余裕で役をこなす。自然な振る舞いと喋りで、本当にその場に居合わせた気分だ。
アルバート王子をほかの患者と差別せず本人の承諾も得ずにバーティーと呼び、ときには厳しくときにはユーモアを交えて接するライオネル。彼はアルバートの王としての資質も見抜く。また、夫の身を案じても取り乱さず、いつも温かく見守るエリザベス。この二人は文句なしだ。まさに、ふたりに後押しされる形でアルバートのコリン・ファースがその上に君臨する。
アレクサンドル・デスプラ担当の音楽もいい。オリジナル・スコアはもちろんだが、ラストでスピーチのバックに流れる“ベートーヴェン交響曲第7番第二楽章”が効果的だ。
ライオネルは特別な資格を持った言語聴覚士ではない。経験によって独自の療法を積み上げていった吃音矯正の専門家だ。
いっぽうアルバートも、生まれながらにして王家の一員ではあるが、それは血筋であって資格ではない。
では言語聴覚士や王位としての専門知識を学ぶことだけが、その道で成功するためのスキルになるのだろうか? この作品からは《最大のスキルは人と向き合うこと》だと汲み取れる。
勇気と友情と感動のドラマ。
シンプルな構成でも,
派手に盛り上げず,
丁寧に葛藤と克服を描いてゆくドラマが好印象。
誠実な品格にも満ちていて見応えがあった。
コリン・ファース,ジェフリー・ラッシュ,ヘレナ・ボナム=カーター。
3人の役者が素晴らしい!!!
ユーモアとハートフルな交流を経て,
大舞台に臨むジョージの姿に共感。
胸を打つラストの演説は名シーン!!
秀作!
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