冷たい熱帯魚のレビュー・感想・評価
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少しグロめのサスペンス 人間の狂気!グロいからR18ではない
凄くグロいわけではない。若干グロいシーンはあるものの、そんなにグロいシーンばかりでもないし、R18指定になったのは、恐らく、生々しい殺しのシーンだったり、人を殺した後に、証拠や、死体を見つからないように上手く消し去る方法(この映画内でいう、ボディーを透明にする)などが含まれているため、極めて犯罪性の高い内容であるため、高校生以外に悪影響でかつ、殺しや犯罪に興味が湧いてしまう、目覚めさせてしまう可能性があるために、最も厳しい年齢制限が付いたものと思われる。すごくグロテスクなわけではない。
内容的には、サスペンス映画が好きな人なら、ハラハラドキドキ感が楽しめていいと思います。ホラーが苦手な人でも見られます。
また、臆病で優しかった主人公が段々と変化していき、悪の道へと誘われ、悪い人間に化してしまい、耐えられなくなって爆発してしまい、豹変してしまう様が非常に興味深い。ある日突然、不意なことから、急に犯罪に巻き込まれてしまう人の辛さ、苦しさが身に染みて伝わってくる。皆さん良い演技してますなぁ
【62点】 抑圧、狂い
抑圧されることで、人が狂うことがテーマ
自分自身では何も決められず、知らず知らずに取り返しのつかない状況になってしまう社本。
一見、気さくな人でも何を考えているかがわからないと思った。
また、社本が狂っていくことで、終盤になる。
サイコパスとして描かれている村田も、親からの暴力を受けることで、性格が形成されてしまった。
歪な人間関係と、裏表ある性格の差が強調されている。
ホラーだった。
エログロと跳ね返してしまえばそれまで
もはや現実的ですらない、狂気に満ち溢れた世界観。しかし描かれるのは、現実を元に生まれたストーリー。この映画の表面だけを拭って「エログロ」と言い放ってしまえばそれまで。エロくてグロいのは映画ではない。人だ。現実の人がエロくてグロいのだ。
人の奥底に眠る闇と、その闇と表裏一体の愛が、頸動脈からピュンピュンと吹き出る傑作。園子温の金字塔。でんでんの狂気は勿論のこと、吹越満の最後の表情が必見。
ここに描かれる狂気は決して絵空事ではない
醜悪、下品、馬鹿、どんな軽蔑の言葉を尽くしても表現できないような下卑の極致の登場人物たちに圧倒される。強者を気取ったものが自分より弱いものを容赦なく食い物にしていく様子には妙な説得力がある。それは狂気の沙汰の裏にある人間の弱さもきちんと描き込んでいるからだと思う。負のエネルギーが全身を貫く経験が少しでもあれば、ここに描かれる狂気は決して絵空事ではないと思えるだろう。
なぜこんな演技ができるのだろうと俳優達の凄さに感服した。詐欺師まがいの社長のまくし立てるような喋り、また血糊に塗れて絡みつくシーンが最高だった。
作品と人物とは別もの、作品には罪はありません しかし本作においては、監督にそのような異常な精神構造があったからこそ、このような異常な映画を生み出すことができたのだ そのように思えるのです
傑作です
それも突き抜けた世界的な傑作だと思います
恐ろしいことに、映画が終わったとき、私達はカタルシスを感じてしまうのです
「もし再編集することが可能なら、でんでん演じる男が吹越満演じる男に刺殺され、黒沢あすかが笑っているくだりでエンドロール、という形にしたい」と監督は語ったそうです
つまり、監督はそのカタルシスを観客に与えたのは間違いだったと考えているようです
観客をカタルシスに至る道だけを示して終わるべきだったという意味は何でしょうか?
それは観客を本作を観た後に強い欲求不満に置いて帰らせるべきだったと考えている
そう言うことだと思います
そうすることで、観客をその欲求不満に耐えかねて、やがて猟奇殺人を夢想するように仕向けたい
それが監督の本当の狙いだったように感じるのです
序盤から、観客に主人公に感情移入をさせ、怒りと反撃の感情の圧力をどんどん高めているのは、クライマックスのカタルシスを与えるための計算された伏線であったのです
妻や、娘がともに乳房の大きな女優が配役され、妙に胸もとの広くあいたセクシーさを強調した衣装、主人公を実は愛していない妻、レイプされて喜ぶ妻、再婚するまでは優しい娘だったのが、手のつけられない反抗的な娘に変わってしまう
あざといぐらいです
主人公が攻守入れ替わって徹底的に反撃するクライマックスを敢えてカットして、観客を欲求不満に陥れること
それが本当の監督の狙いであったのなら、その為の伏線もまたあざといとは思われなくなるだろう
そういうことだと思えます
恐ろしい映画です
こんな映画は世界を見渡してもないと断言します
唯一無二です
そら恐ろしい傑作だと思います
つい先日このようなニュースを読みました
「園子温の性加害を出演女優らが告発!「主演にはだいたい手を出した」と豪語する大物監督の“卑劣な要求”」
記事にはこんなことまで、書かれていました
少し引用します
「確かに、すべての監督がそうでないにせよ、少なからず現実に起こっている“異常”な実態があるんです」
そう話すのは、さる映画配給会社の幹部だ。話を続ける。
「今も平気で“俺とヤッたら仕事をやる”と言う映画監督がいます。彼の作る映画は評価が高く、作品に出たがる女優はたくさんいます。それを利用して、彼は当たり前のように女優たちに手を出している。それが、園子温です」
作品と人物とは別もの
監督や役者の不祥事で、作品をお蔵入りにするのは、自分はおかしいと思っています
作品には罪はありません
しかし本作においては、監督にそのような異常な精神構造があったからこそ、このような異常な映画を生み出すことができたのだ
そのように思えるのです
だからといって、優越的な立場を利用して性加害を行ってよいのでしょうか?
良い映画を撮るためには何でも許されるのでしょうか?
その為には監督の要求には理不尽なことでも、性被害をうけても従うべきなのでしょうか?
そんな事を許すくらいなら、そんな映画なんか無くていいと思います
せっかくの傑作がそのような行為によって、撮られていると思うだけで胸糞が悪いのです
本作の肉体を「透明」にする作業のシーンよりももっともっと胸糞が悪いとは思いませんか?
園子温監督のファンです
自殺サークル、紀子の食卓、愛のむきだし、そして本作
どれも傑作です
心の底から世界でも屈指の才能のある監督であると思っています
それでもそう思います
全員狂ってていい!
割とグロなので耐性無い方注意です
(ホステルとか観れる方なら大丈夫です)
時間を感じさせない
無駄な描写が無くて、邦画にありがちな
「この間を楽しむんだよ」
というめんどいのが0
全部必要なシーンでした
醤油・・・なるほどなぁw
やっと観られた
北海道はとんでもなく雪が降り、JR全運休で、バス移動(バスにWifiがあった)中にネトフリで観ました。
愛犬家殺人モチーフでかなりグロい内容なのは、あらかじめ知っていましたが、バスの明るい中ではグロい部分も気にならないであろうと視聴。
確かにグロいが、自分的にはそれほどではなかった。
とにかく、役者「でんでん」のキレキレぶりが凄い、好演。
決して後味が良いとかの映画ではないが、園子温の代表作であることには間違いない。
絶妙なバランス
汚さと卑猥と気持ちの悪さが絶妙なバランスの良さで展開もとんとん進んで2時間半飽きずに見れる
死体解体シーンは真っ赤だけどそんなにリアリティないし個人的には身構えるほどグロくはなかったかなぁ
狂気!
実際にあった事件がモチーフらしいですが
主人公が事件に巻き込まれて行く様子や頭がおかしい連続殺人犯の夫婦がよく描かれている
特にでんでんのクレイジーな演技が際立ってましたね
園子温監督らしい作品で面白かったです
某事件が題材と聞いて。
当時まだ幼く事件のことは記憶になかったが
とあるきっかけで知りこの映画にたどり着きました。
内容的にはただグロい。としか印象になく
苦手な部類だったのもあり直視できなかったが
似たような事が実際にあったと思うと
考えさせられることもあった。
謎のハッピーエンド感。
怖い、グロい。とにかく怖すぎ、グロすぎてエロさはあんまり印象に残らない、結局どんな意図があったのかもあんまり掴めなかった。掴もうとすると衝撃的なシーンを思い出すことになるので辛い。何気なく見てしまったことをめちゃくちゃ後悔する映画。ただ、出演者の演技力は凄い。圧巻。
ただ最後だけは謎のハッピーエンド感に包まれた。娘っち、これから幸せに生きて欲しいと思った。
冷静に見るとドタバタコメディ
描写が恐ろしく激しく、目も向けられないような映像ばかりですが、よく考えると、これはホラーでもサスペンスでもなければ、ドタバタコメディと言えるでしょう。他の皆はとても楽しそうで、巻き込まれた主人公だけが悲惨な感じが喜劇です。
人の言いなりになるって嫌だなぁ!!
とにかくきついし息苦しくなってくる。殺したくなるほどいやーな演技するデンデンと年頃の娘と若い奥さんの間でぎくしゃくした家庭事情で何も解決出来ない吹越満の弱々しい演技の対比がこういうのあるよなぁって感じました。その弱みにつけ込んで洗脳していく人間の嫌な部分が観ていて腹が立ってくる。園子温監督の描く作品はじめてでしたが、人間の狂気と恐怖が上手く表現されていました。邦画にしては珍しく狂気じみている鋭い作品でした。
凄まじい
園子温監督作品。
あーこのシーン撮りたかったんだろうなーとか
わかるシーンがいっぱいで、見てて楽しかったです
監督の意地さえ感じるような映画
吹越満が絶妙に幸薄そうで色気あって
最強でしたな
ラスト、娘に笑われるシーンも最強
エログロだけ頭に入れればOK、思ったよりもエンタメな作品
グロいことで知られる本作なので、力が入りすぎているんじゃないかというくらい身構えながら鑑賞。とにかく狂気の沙汰じゃない人たちの話なので、そりゃ心の置所も分からないまま終わったのでこの評価に。
怪事件ファイルが好きなタイプなので、モデルの事件は根掘り葉掘りしたことがある。発想からして凶人な男のモチーフそのままであったことは興味深かった。ただ、主演は吹越満なので、どう落とすのは気になっていた。
とにかくグロいのは確かだが、ラスト30分でそれを凌駕するドラマを持ってくることに驚いた。人間の狂乱を特と見ろと言わんばかりのカオス。確かに前半のリードからして、ああなるのも分からなくは無いが、ちょっと散らかし過ぎ散らかしすぎな印象もある。むしろ、簡単に身を委ねる軽率な雰囲気はかえって淡白な関係性のよう。それでも、イカれた脚本を実際に起こして画にするだけでも凄い。途中で透かしてくるバックボーンが上手く機能したように見えなかったのが残念。
初・園子温監督作品だったが、身構えすぎたかも。思ったよりもエンタメとして成立しており、震撼するほど重いものではなかったのである。ただ、エログロの耐性は必要かも。これがマスターピースで語られる世間って意外と怖い気がする。
家族ゲームの系譜。
機能不全の家族に第三者が介入、解体再生(?)して去る。
森田「家族ゲーム」の系譜に据えてみる。
優作に対してでんでん。
最近だと「東京ソナタ/役所」「蛇イチゴ/宮迫(兄だが)」も。実は「東京物語/原節子」もか。
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