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紅次郎=村木哲郎は空き巣と勘違いされ逮捕される。そのとき、殴りつけた女性刑事の安斎ちひろ(東風)は彼の過去に起こした犯罪に気付き、殉職した自分の夫の境遇と似ていることに興味を持った。ロレックスは無事見つかるものの、人肉が付着していたため安齋に依頼。しかし、人肉だと気付いた安齋はそれを自分の胸の内に・・・。そして、れんは「タエという女を探してほしい」と次郎に新たな依頼をする。不確かな状況ばかりでタエは見つからないが、ポン引き(津田寛治)にボコボコにされ、携帯を落としたため取りに戻ると、ポン引きは死んでいたのだ。殺したのはれん(=タエ)。
保険金をかけて男を殺す母娘の鬼のような生活。その中で、末娘のれんは別の顔を持っていたのだ。自分で自分を探せと依頼するあたり、もう紅次郎は術中にはまっていたことになる。そして、最後の人殺しだからと宍戸錠を殺すことに加担させられる。クライマックスは樹海の中にある、かつての石切り場の洞窟。幻想的な映像と音楽の中、れんは姉の桃や母親までも殺そうとし、紅次郎も殺されそうになるのだ。
携帯を渡したのはれんだけじゃなく、刑事の安齋も渡していて、彼女はGPSによって次郎の居場所を追いかけていたのだ。
スタンガンを振り回し、次々と人を殺すれん。エロスと狂気を兼ね備えた彼女は純粋な心を持った次郎を見事とりこにする。グラビアアイドルからセクシー女優へと変貌を遂げた佐藤寛子の大胆演技が賞賛されるのも無理はない。それにしても鬼婆ぶりが凄いなぁ。特に大竹しのぶは怖すぎ。「絹の靴下」をみんな歌ってたけど、それも不気味。バーあゆみもセクキャバのようで、佐藤寛子がポールダンスを特訓しただけあって、かなりエロ。しかも店の中でセックスしてた女もいたし・・・
全体的に暗い中での映像ばかりのノワール映画。エンディングだけは、次郎を心配した安齋が何度も訪れ、一緒に食事するところでホッとできた・・・