借りぐらしのアリエッティのレビュー・感想・評価
全143件中、1~20件目を表示
冒険以外のカタルシス
2010年代のスタジオジブリの最大の課題は、世代交代だった。この映画は2010年代、最初のジブリ作品で、当時30代だった米林監督が抜擢。米林監督はそれまでのジブリになかった新鮮なセンスを混ぜつつ、ジブリの作品を壊さないバランス感覚で本作を見事に仕上げた。
主人公のアリエッティは小人だが、これは文字通りに小さな世界の物語で、宮崎駿風な大きな冒険活劇ではない。そういう作品に仕立てることも可能な原作なのだが、米林監督と脚本の宮崎駿は、これを一つに家での出会いと別れに物語へと集約した。結果、ジブリ作品にはめずらしく甘く切ない物語となった。
米林監督は少女漫画好きなので、こういう作風のほうが良いだろうと脚本の宮崎駿も思ったのだろうか。家を追われたアリエッティが待ち受ける苦難や、病気を患う翔の苦しみよりも、ひと夏に少年と少女が出会うことのロマンスと、すぐに別れねばならない切なさを全面に持ってきている。血湧き肉躍る活劇を求めていた人には肩透かしなのかもしれないが、活劇とは異なるカタルシスのある良作だ。
ミーア、仲良くね
終始優しい物語。人間と小人、虫や動物、それぞれが優しい繋がりになっていて、少しづつ借り物をしながら暮らす小人の暮らしや冒険が描かれている。数回観た感想はやっぱり短く物足りない、だった。けど、歳を重ねて観直すとこれでいいじゃない、になった。悲しい別れはあったけど、これからも生きなきゃいけないという素朴で当たり前の答えに行き着いた。これからのアリエッティのストーリーを観ていたい気持ちもあるが、そっと見守りたい気持ちが強くなったね。
この映画は、勿論声優に素人を採用しているが、お母さん役の大竹しのぶ以外違和感は無く、それぞれがキャラクターその者を演じた事により大変良かった。ハルさんがそのまま樹木希林で芸が細かく笑わせてもらった。瓶にラップして楊枝で空気穴開けるシーン、昭和臭漂うババア感が一番笑ったわ
BGMは終始最高。サウンドトラックCDはオススメ。
小人の世界観がかわいくて観ていて楽しい。 小さな家具やキッチン、小...
50点以上は付けられない作品
スタジオジブリの最新作。
宮崎駿監督ではない。米林宏昌という方が監督を務めている。初監督作品。
宮崎監督は昔からこのコンセプトの映画を創りたいと語ってた。小人や昆虫の目線で世界を眺めた作品。なので、間違いなく宮崎監督が企画して作られた作品なんだろう。。
だからこそ、残念。。
ストーリーが残念だったのではない。
割と単純な出会いと別れを描いた作品だし、作品自体のスケールが小さいのも、そもそも主人公が住んでる世界が小さい(狭い)ので致し方ない。話としては上手くまとまってたと思う。
セシル・コルベルの音楽は本当に良かったし。
もちろん突っ込み所が無かったわけじゃない。
というより、かなり多かった。
まず、主人公のアリエッティがあの庭だけで生きてるって設定がそもそも信じられない。なぜ外へ出ない!?
それに、あんな広い庭付きの一軒家なんて最近どこにも見かけない。リアリティが全く無い。
あと、アリエッティの初の狩りでティッシュペーパーを採ろうとしたとき、翔と目が合うのは都合が良すぎる。あの部屋じゃなくてもティッシュくらいあるだろうに。。
何より、未来少年コナンのジムシィや、トトロのネコバスを、ほぼそのまま使い回してるところはさすがに呆れた。
ただ、小人ならではの小道具、髪留めとか、1滴のお茶とか、お洗濯の仕方とか、アリエッティ達のお家の家具とか、細かいところでは楽しさがあった。その辺りの演出は良かったと思う。
しかし・・・自分が何より残念だったのは、やはりジブリは宮崎駿しかいない、という事実。
この天才の存在が大きすぎて、若手が全く育たない。育っていない。
他の有望なスタジオでは実力ある若手アニメ監督が何人かいるが、ジブリにはいない。
宮崎監督がストーリーテラーとしての立場をある種諦めてる(開き直ってる)のは、「ポニョ」を観ればよくわかる。「ポニョ」はストーリーが完全に破綻してる(・・ある意味、「アニメ」は子供のためのもの、という立場をより明確に示したのかもしれないが。。)。なので、今後宮崎監督作品でワクワクするようなストーリーの作品は期待できない。
それでは若手に期待できるかと言うと、今回のアリエッティはストーリーは平凡そのもの。良くもなく悪くもない。
しかも、宮崎監督がこだわってきた「キャラクターの動き」も、今回のアリエッティは明らかに質が落ちてた。
まぁ、これは仕方ないのだが。。子どもの頃に外で遊んでいない若い人達がアニメーターになれば、いくら「絵」自体がうまくても、面白い「動き」は表現できない。私は「アニメート」=「動きの表現」だと思うのだが。。宮崎監督の昔の作品「名探偵ホームズ」とかは、キャラクターの動きを観てるだけで本当に楽しい。こういう作品作る(作れる)人達は、おそらく日本ではもう居ないのだろう。。
ストーリーテラーとしても、「動き」を表現するアニメーターとしても、次の世代を担える人材がいない。かと言って、Production I.G.のようなCGを駆使した作品を作るわけでもない。。
残念だったのは、スタジオジブリの限界を、今作品でまざまざと見せ付けられたこと。
宮崎駿ファンの私としては、宮崎監督に少しでも長生きしていただき、良い作品を少しでも残していただきたいと願うばかりです。。
頑張れ、アリエッティ
アニメ史上最悪のバケモノが出て来るホラーなの!
人間に見られてはいけない。
このレビューを見て、なかなか酷評なのでびっくりです。特にナウシカ、...
金曜ロードショーでやってたから初めて見ました。 そういえばこんな作...
金曜ロードショーでやってたから初めて見ました。
そういえばこんな作品もあったな〜
公開時にCMやってた気がするな〜
面白そうと思いつつ全然見てなかったな〜
という感じで見始めたら最高に最高の最高でした!!
あのお屋敷に住みたいしアリエッティの家にも住みたいしドールハウスにも住みたい!!!
なんて素敵な世界観〜〜〜〜〜〜!!!
(虫がデカイのは嫌やけど!)
部屋に飾られたシースルーの虫の羽、蜘蛛の巣に付いた雨粒、小人の目線で見る世界は大きくて小さくて美しかった!!
おばあさんが小人に会えないままだったけど、これはハルさんが居なかったらショウ君とおばあさんとアリエッティの家族でお友達になれたんじゃない???
魔女の宅急便のニシンのパイのお家のバーサみたいな人ならうまくいきそう。ハルさんは意味不明すぎて途中から樹木希林さん本人に見えてきたよ。
セリフもあんまり多くないし劇的なストーリーでもないけど、すごーーく素敵な作品でした!
え、終わり?
全143件中、1~20件目を表示