抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より

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抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より

解説

「バルタザールどこへ行く」「スリ」で知られる巨匠ロベール・ブレッソンの脱獄ドラマ。1943年、ドイツ占領下のフランス・リヨン。仏軍レジスタンスのフォンテーヌ中尉は、独軍に捕らえられ、モントリュック刑務所に入獄する。拷問され、独房に入れられたフォンテーヌは即座に脱獄を決意。囚人と情報交換をし、スプーンで作ったナイフを武器に着々と準備を進めるが、仲間のオルシニが脱獄に失敗し銃殺されてしまう……。

1956年製作/97分/フランス
原題または英題:Un condamne a mort s'est echappe ou Le vent souffle ou il veut
配給:クレストインターナショナル
劇場公開日:2010年3月20日

その他の公開日:1957年7月20日(日本初公開)、1995年

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1956 GAUMONT / NOUVELLES ÉDITIONS DE FILMS

映画レビュー

4.5映画の教科書とでも呼びたくなる緻密な設計

2020年10月23日
PCから投稿

脱走劇といえばマックイーンの「大脱走」が燦然と輝く中、ブレッソンの本作はというと、牢獄に入れられた一人の抵抗者が、わずかな手段を頼りに脱獄計画を進める小さな物語。にもかかわらず、小さな中に映画の教科書ともいうべき濃密さが詰まっている。着流しの白シャツに付着した血のりや、汚れの黒ずみは時間の経過を伝えるリアルな視覚情報となり、また、毎朝一度だけ交わされる囚人仲間との会話や、隣室からのトントンという合図は主人公と世界とをつなぐ数少ない交信手段でもある。一つ一つの手作業をアップで克明かつ淡々と写し取っていく手法も印象的。独房という極限まで狭いテリトリーを逆手にとった巧妙なアングルや、見せるものと見せないものとの住み分け、さらに遠くから聞こえる汽笛や見回りの接近などの緻密な音響設計にも舌をまくばかりだ。極め付けはモーツァルト「大ミサ曲」。ここぞというタイミングで魂の高鳴りを感じずにいられなかった。

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牛津厚信

5.0脱獄シーンは心臓をバクバクさせながら物凄い緊張感

2021年8月15日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

映画
『抵抗』
の感想をブログに上げました。

『巨匠を観る』企画、8作目(全27作)の映画です。

監督:ロベール・ブレッソン
制作年:1956年
制作国:フランス
カンヌ国際映画祭 最優秀監督賞

【あらすじ】
大戦中、ナチスに捕らえられ独房に入れられたフランス軍中尉の男。
脱獄を考え、僅かな情報を頼りに有り合わせの材料でロープ等を作り始める。
やがて男に死刑の宣告が下り。。。

脱獄に成功した実在の人物の手記を元に作られたノンフィクション映画。

【感想】
脱獄シーンは心臓をバクバクさせながら物凄い緊張感で観ました。
とんでもなく面白い映画でした。

脱獄という痛快感のあるテーマをエンターテイメントではなく、心理ドラマのようにひたすらリアルに描いた作品です。
追い詰められる怖さが好きな方にもお勧めです。

※※※※※
ブログの方では、ネタバレありで個人感想の詳細とネット上での評判等を纏めています。
興味を持って頂けたら、プロフィールから見て頂けると嬉しいです。
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trico

4.5映像のリズムとメロディーの純度

2020年4月18日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

視覚表現の精度に挑んだ洗練さと密度に感銘を受ける。凝視された情報のみのカットとモンタージュ。主人公が刑務所に連行される導入部が素晴らしい。必要最低限の描写で主人公と状況を説明し、緊張感をもって物語に引き込んでいく。また、屋外に行くカットを何度も繰り返し、獄中での変化と時間の流れを表現する無駄の無さ。ストーリーは、脱獄の為の道具作りと脱獄方法を克明にひとつひとつ丁寧に描写していくことで説明する。ブレッソンの映画は、音楽に例えるならバロック音楽や古典音楽の美しさと高揚感に似て、不協和音のない映像のリズムとメロディーを奏でる。

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Gustav

4.0余計なBGMや効果音、無駄な台詞回しも過剰な演出も無い。まるで自分...

2019年7月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

余計なBGMや効果音、無駄な台詞回しも過剰な演出も無い。まるで自分がその場を覗き見しているような臨場感がクライマックスへの緊張感へと変わっていく。最後の脱獄シーンは見応え十分だった。

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tsumumiki

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