ドキュメンタリーで放送され、
大きな話題を呼んだ実話を映画化。
『余命一ヶ月の花嫁』
ストーリーは違いますが、
映画になるまでの展開は、似た感じでしょうか。
泣く準備を完璧に整え、
上映開始を待ちました。
さぁ、あとは思いっきり泣くだけです(苦笑)
☆彡 ☆彡
あれれ、本編で
あんまり泣けんかった(苦笑)
うわっ、エンドロールで涙が
止まんなくなっちゃったんですけど
エンドロールで、先に記した
ドキュメンタリー映像が流れます。
当然のことながら、演技じゃなくて本物じゃないですか。
壮絶な迫力に圧倒されて、涙が止まりませんでした。
でも、お客さんにとっては嬉しいですけど、
役者さんにはかわいそうですよ。せっかく
上手く演じていたのに、本物の前では勝てませんよ。
まぁ、主人公のダニエル・ヘニーさん、今作の演技で
新人賞を総なめにしたようですから、結果オーライですけどね。
幼少の頃、
アメリカに養子に出され、
在韓米軍として韓国に戻り、
養子に出した両親をさがす。
しかし、名乗り出た父親は死刑囚だった。
最初にも記したとおり“実話”です。
ファン・ヒョンドク監督の叔母さんが
養子だったことが、養子問題に関心を持ったキッカケ。
ダニエル・ヘニーさんも
実の母親が、幼い頃アメリカに
養子に出されていた人で、母に
話を聞きながら、演技にも生かしたそうです。
『赤ちゃんと僕』
今フェスティバルで鑑賞した作品ですが、
こちらのストーリー中にも、赤ちゃんが
白人夫婦の養子に出されかけるシーンがありました。
正しくは不明ですが、もしかすると韓国では、よくある話なのかもしれません。
◇ ◇
〈 愛する人は遠くに行かない。心の中に行くんだ 〉
腑に落ちない、正しく言うと心境を理解しきれない点があり、
本当なら、ここで泣くんだろうなぁ、と思えるシーンでも泣けませんでした。
養子=アメリカには育ての親がいる・韓国には産みの親がいる
2人の親がいることになります。あえてサラッといったのかもしれませんが、
その辺りの心象描写を、もう少し掘り下げても良かったのではないかと思います。
あとは主人公のとる行動が、最後に流れた実際のドキュメント映像と比べると、
映画の形にこだわりすぎたのか弱い。ラストの雪の場面なんて、その象徴だと
思いまして、実話の力がスゴイのは百も承知のはずですから、そこは変に芸術的に
する必要は、ないと思うんです。ドキュメント内容を知っている韓国の人にとっては
そうだったのかもしれないな?でOKかもしれませんが、私たちにとっては、ここで
はじめて知るわけです。映画監督の性と言ってしまえば、それまでかもしれませんが、
もう少し、素材のよさを、そのまま生かしても良かったのではないかと思います。
自分自身に対して悔しかったのは、
オーラスの写真に写っていた役者さん。
たぶん、韓国国内では
「えっ、この人が?」っていうくらい
有名な人ではないかと思うんです。だって、
そうじゃなければ、あそこまでためた必要がないですから。
それを、瞬時に味わえなかったのが、とてもくやしかったです。
☆彡 ☆彡
実話のベースになられた主人公の男性は、
今でも韓国の父親に会いに来ているそうです。
素材勝ちでA-をつけさせていただきます。
フィクション作品だとB-になっちゃうかな・・・。