ソラニン

劇場公開日:

ソラニン

解説

累計70万部を突破した浅野いにおの人気コミックを、宮崎あおい主演で映画化した青春ドラマ。音楽で成功する夢を諦めきれずにフリーター生活を送る彼氏・種田と暮らす芽衣子は、OL2年目で突然会社を辞めてしまう。不安定な生活を2人で支え合いながら、種田は「ソラニン」という曲を書き上げ、レコード会社に持ち込むが……。共演に高良健吾、桐谷健太、ロックバンド「サンボマスター」の近藤洋一ほか。監督は多数のミュージックビデオを手掛け、本作が長編劇映画デビューとなる三木孝浩。

2010年製作/126分/日本
配給:アスミック・エース
劇場公開日:2010年4月3日

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(C)浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治

映画レビュー

5.0過去の自分との別れ

2023年8月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

宮崎あおいが初めてバンドボーカルに挑戦という記事を
目にしてからどんな映画だろうと注目していました。
まぁ、あくまであおいちゃんファン目線だったのですが・・・

この映画で描かれるのは、20代前半。学生時代を卒業して
社会という縮図に子供から大人へと脱皮しなければいけない世代。
将来の不安、不透明な未来。
自分が何をしたいのか・・・何ができるのか
人生の転機を迎えるこの年代で、心に生じる迷いや葛藤を
感じた事がある人なら、きっと共感できると思います。

これから一歩を踏み出す20代の世代にはぴったりな映画。
この映画を見ながら10年前の自分を振り返ってしまった。
何がしたいのかと悩みながらも気がついたら
どうやったら社会に順応できるのかと目的もないまま
これまでの人生を過ごしてきたような気がしました。

そんな事も振りかえらせてくれる・・・
あまり20代って考えてみると何も残っていない

本編では、やりたい事もなく安定した生活を送るため
なんとなくOL2年目の芽衣子(宮崎あおい)と恋人の
フリーターで大学時代からのバンド仲間と楽しんでいる
種田(高良健吾)のなんとなく生きてる感じの若者2人。

もがき苦しんでいる姿があまりなく、一見、社会に
適応することをこばんでいる若者に見えたりするが、
この世代からすると、選択肢が目の前に数多くありながらも

どの道を選んでも将来永く続かないのではないか・・・
挫折してしまったら、この先どうする?

母親に会社を辞めてこれからどうするの?と諭されて
思わずこの先に何もないのに・・・反発してしまったり
自分の音楽を否定されるのが怖かったり・・・

種田が交通事故に合うシーンで、テロップで表示される
”本当に幸せ?”の文字に一瞬、凍りついてしまった。

学生時代、先の事は考えず仲間たちと盛り上がっていた。
その瞬間は幸せだったと思う。
将来の方向性の決断をして、この言葉が自分も
浮かんできたからである。

薬屋のカエルの置物をポストと間違えて、葉書を
送ろうとする老人のエピソードが印象的でした。
宛先と送り主の住所が同じ。
このエピソードにより、芽衣子が種田の残した「ソラニン」
を歌うくだりに上手く繋がっている気がした。

宮崎あおいが初ボーカル & ギター、
そして初スタジオと役者として臨んだ新境地にかける想いと
芽衣子が決して上手ではないが、技術ではなくハートを
伝える演奏がオーバーラップして、見事なライブシーンだった。

音楽は、その詩に込められた想いを感情を伝えることが
できればいいと思う。上手い、下手とか関係ない。
ギターで奏でられた音は、そんな想いを増幅させているようだった。

過去の自分にさようなら、そして新たな一歩を踏み出す。

この映画の主人公と同じく、将来に悩み苦しんだので
共感できたせいか、ライブシーンでは気がつくと泣いてた。
号泣ではなく、何故泣いたのか分からないほど。

この映画を20代前半で観たかった。
きっとこれから一歩踏み出す事のきっかけを与えてくれた
気がします。本当に残念で仕方ない

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シムウナ

3.5原作を読んでいる人からしたら少し物足りない感じがした

2023年5月10日
iPhoneアプリから投稿

宮崎あおいが演じる芽衣子、高良健吾が演じる種田、桐谷健太が演じるビリー、配役はどの方もリアルですごく良かった。
最後の芽衣子がソラニンを歌うシーンでは鳥肌が出て涙が出ました。
原作を知ってると少し物語の移り変わりがとびとびで残念な気持ちになりましたが、映画で初めて見る方にはとても良い作品だと思います。
ソラニンは浅野いにおさんの作品の中でも特に好きなので素敵な俳優さんと共に映画化されて嬉しいです。

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sekaiseifuku_x

4.0【茫漠たる未来への不安を抱える青年達が、ロックを通じて一歩を踏み出す姿を描いた喪失から再生をテーマにした青春映画の秀作。芽衣子を演じた宮崎あおいさんの透明感ある歌声が素晴しき作品でもある。】

2023年1月29日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、VOD

悲しい

興奮

幸せ

ー ご存じの通り、今作は今や邦画の第一人者の一人となった三木孝浩監督の長編第一作である。ー

◆感想<シンプルに示す。Caution!内容にやや触れています。>

・久しぶりに鑑賞したが、宮崎あおいさんの透明感ある歌声や、売れないロックバンド”Rotti"のメンバーを演じた芽衣子(宮崎あおい)の恋人でもあるギタリスト兼ボーカルの種田を演じた高良健吾、ドラムスの熱き思いを持った心優しき男ビリーを演じた桐谷健太(特に良い。)、ベースの加藤を演じた近藤洋一(サンボマスター)の自分達の未来への茫漠たる不安を抱えつつ、日々を過ごす姿が良い。

・又、芽衣子の親友である伊藤歩さん演じるしっかり者のアイが彼らをさり気無く支えている姿も良い。

・未来への不安を抱える中、青年達が口にする、言葉も良い。
 ”あの頃の空はずっと広かった。”
 ”逆らってみるか、流れに・・。”
 ”大切な人が一生懸命な時は、黙って見守ってあげよう。”
 ”人生って、只生きているだけで良いんじゃない?”

<ラスト、恋人だった種田の代わりにライブハウスのステージに立つ芽衣子。
 そして、アジカンが曲を作ったスリーピースロックバンドの演奏シーンと、芽衣子を演じた宮崎あおいさんの透明感ある歌声が素晴しき作品。
 仲間の死を乗り越えて、新たなる一歩を踏み出す青年達の姿が心に残る作品でもある。>

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NOBU

4.5「逆らってみるか、流れに」

2022年11月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

エモい。久々に見返して、3回目くらいだけど、それでもエモーショナルだった。

「現実を見よ」と世間は言うし、自分でもそうしなきゃいけないと思う。

やりたいことだけをやって生きていくなんて、とんでもなく難しい。
程よく妥協して折り合いをつけながら、世間の流れに乗って生きていこう。

でもやっぱり悔しい。

「逆らってみるか、流れに。」

過去の自分にさよなら。

それでもやはり、全てがうまくいくことなんてない。
でもこの想いを紡いで、前に進もう。そんな作品。

やっぱエモいなぁ。

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にち