南極料理人

劇場公開日:2009年8月8日

解説・あらすじ

南極観測隊員の西村淳のエッセイ「面白南極料理人」を、「クライマーズ・ハイ」の堺雅人を主演に映画化。極寒の南極ドームふじ基地にやってきた8人の観測隊員の1人、西村の仕事は隊員の毎日の食事を作ること。約1年半、遠く離れた日本に家族を残し、隊員たちは悪戦苦闘しながらも次第に絆を深めていく。共演に生瀬勝久、きたろう、高良健吾ら個性派が揃う。

2009年製作/125分/日本
配給:東京テアトル
劇場公開日:2009年8月8日

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映画レビュー

4.5 個性派キャストのアンサンブルを味わう逸品

2020年4月30日
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鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

幸せ

久しぶりに再見。沖田修一監督作はお気に入りが多いが、2009年公開の本作は「キツツキと雨」「横道世之介」と並ぶ私的ベスト3だ。南極観測隊員を演じる面々には、映画初主演を果たす前の高良健吾を筆頭に、古舘寛治や黒田大輔らこの10年で格が上がった俳優も多く、今観ると贅沢な顔ぶれだとの思いを一層強くする。

原作のエッセイ本の題は「面白南極料理人」だが、映画化で“面白”を外したのは正解。観たらすぐ分かるように、堺雅人が演じる料理人の西村が面白いわけではなく、観測基地で個性的な隊員たちと過ごす日常や巻き起こるハプニングが、穏やかな笑いや大爆笑をもたらすのだ。さらに言えば、南極の中でも隔絶された高所にある基地でのさまざまな不便、家族と長期間会えない寂しさなども丁寧に描かれ、ユーモアとペーソスの配分もばっちり。沖田シェフが素材を活かして絶妙に味付けした逸品料理と相成った。

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高森郁哉

4.5 ペンギンも樺太犬もマグマも物体Xも出てこない

2025年11月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

知的

もう何度となく見た映画。この映画で沖田修一監督の名前を知った。それ以来、監督の映画のファンである。

南極を舞台にした映画は数あるが、特に大きな事件が起こるわけでもなく、怪獣が登場するようなクライマックスがあるわけでもなく、南極越冬隊の日常が淡々とつづられる映画はそうないのではないか。隊員たちはそれぞれ個性的で、おじさんなんだけどどことなくかわいげがあり、みんな心根が優しい。そこがいい。そしてここでもフードスタイリストの飯島奈美の仕事っぷりが素晴らしい。遠近感の狂うエビフライ、食べてみたい。

ベチャベチャの唐揚げに堺雅人が泣くところとか、氷床コアのウンチクによってのちの追っかけっこのシーンに妙な緊迫感が加わるところとか、何気ないシーンが伏線となって後から効いてきてくる脚本もいい。2回、3回見ると最初見たときには気づかなかった伏線があったりとか、噛めば噛むほど味が出る。

16年前の映画で、現在は南極にももっと高速の通信環境が整っていて、娯楽もいろいろあるんだろう。貧乏くさい丸見えのトイレも改善されているだろう。そういう意味では今となっては時代劇的な面白さも感じられる。

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jfs2019

4.0 じんわりきますね

2025年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

テアトル系とは思えない何とも豪華なキャスト。
しかも主演の堺雅人を始め、生瀬勝久、きたろう、高良健吾の濃い面々。
また皆の芝居が良くて、舞台のように絡み合っているんですよ。
他にもブラウン管TV・ビデオデッキ・コンポに始まって、基地の中のセットが細かくて、それを見てるだけで面白い。
ネタも多くて「Bar ふくだ」は笑いました。
何というか“昭和の学生の寮生活”みたいなノリが和みます。
そんな中で一貫しているのが家族との絆ですね。
中継電話で知らずに繋がる親子。
胃もたれする唐揚げで思い出す家族との日々。
ここら辺はどうしたってじんわりきますね。
帰国のシーンもやっぱり良い。
ラストの「うまっ!」も良い感じ。
終わってみると実に気持ちの良い作品でした。

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白波

3.5 ゆるくて、クスッと笑える作品。 ナチュラルな演技が良き〜

2025年10月20日
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鑑賞方法:VOD

ゆるくて、クスッと笑える作品。
ナチュラルな演技が良き〜

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ざわわ