バビロンA.D. : 特集
「ワイルド・スピード」「トリプルX」「リディック」と、そのキャリアを振り返ってみても、アクションスターとして肉体を張ってきたことが一目瞭然のビン・ディーゼルが、再び必見のアクション映画に登場。その映画「バビロンA.D.」は近未来を舞台にしたアクションSFだが、これまでの同ジャンルの作品とはちょっと趣きが異なるオリジナルな要素がたっぷりつまっている。そんな本作の見どころとは?(文・構成:編集部)
単なるSFアクションにあらず!「バビロンA.D.」のスゴイところ
その1:多彩なアクションがスゴイ!各ジャンルのプロがリアルさをプラス
主人公は、荒廃した近未来でサバイバルする歴戦の傭兵トーロップ。演じるのは「トリプルX」「リディック」で体を張ったアクションを見せてくれたビン・ディーゼル。主人公の移動に伴って、さまざまなシチュエーションに沿った多彩なアクションが展開するのが本作の最大の魅力だ。
ロシアの難民キャンプではK-1ファイター、ジェロム・レ・バンナと肉弾戦、市街地では障害物を乗り越えて疾走するスポーツ“パルクール”集団とチェイス、雪原ではスノーモービルで爆走しながら上空の戦闘機とバトルという離れ技を披露。もちろん、アクション映画に欠かせない銃撃戦やカーチェイスのド派手さは保証付き。
さらに、それぞれのアクション分野のプロが撮影に参加しているのも、本作ならではのこだわり。パルクールのシーンには、その産みの親でもあるデビッド・ベルが参加。このスポーツの魅力が堪能できるユニークなチェイスを実現。また、スノーモービルのチェイス場面には、エックスゲームズの金メダリストのクリス・ビュラントと、スノーモービル・ジャンパーのポール・サッカーが参加。特注のスノーモービルを使って、疾走しながらの後ろ宙返りなどありえないアクションを披露。それぞれのアクションにファンも納得のリアリティを与えている。
その2:地球横断1万キロ!壮大なスケールとストーリーがスゴイ!
ハリウッド産の近未来アクションの舞台はほとんどがアメリカの都市だが、本作は別モノ。舞台は東欧のセルビアの貧民街の猥雑さから始まり、モンゴルの僧院の静謐を経て、ロシア、カザフスタンの闇市の喧噪へ。さらに北の果てウラジオストックでオーロラを見て、ベーリング海を潜水艦で渡りアラスカへ。カナダの雪原を経て、最後にやっと大都市ニューヨークへとたどり着く。
その北方の凍てつく厳しい大自然を背景にした世界は、これまでの近未来アクションとはテイストが違う。フランスSFを原作に、フランス人監督マチュー・カソビッツが創出した新たな近未来世界なのだ。
この旅の移動距離の壮大さは、世界の未来を左右するストーリーのスケールとシンクロしたもの。セルビアの元傭兵が、マフィアに依頼されて、モンゴルの僧院で育った謎の少女をニューヨークまで連れて行く任務を引き受ける。だがその任務を阻む勢力は2種類。彼らはどちらも少女を手に入れようとするが、それはなぜなのか? 東欧からロシアを経て北米に至る壮大な旅の中で、少女の出生の秘密から世界を揺るがす巨大な陰謀へと連なる壮大な物語が展開していく。
その3:近未来のガジェットも満載。ユニークなSF世界観がスゴイ!
SFアクションはその世界描写も魅力。カソビッツ監督は、アメコミとは違う自国のコミック文化バンド・デシネを産んだフランスならではの独自のセンスを発揮。ブルーと白を基調色に、東欧からロシアに連なる北方のデザインで、「ブレードランナー」系の無国籍アジア世界とは異なる近未来世界を構築。ヨーロッパ的な市場や集合住宅、古ぼけた自動車で荒廃した世界を描き出す。
また、SF映画に欠かせないガジェットのテイストもユニーク。四方の窓が特殊な視覚装置になった装甲車のような車や、iPhone風タッチスクリーン仕様のインタラクティブ地図、暗号化されたデータ通信による衛星電話、さまざまな視野が可能なマルチメディア・ゴーグルなどのアイテムの独自のデザインも要チェック。
この近未来世界を実現したのは納得のスタッフたち。プロダクションデザインは、リドリー・スコット監督と「グラディエーター」「ワールド・オブ・ライズ」などで組んできたソーニャ・クラウスが担当。撮影は、リュック・ベッソン監督と「ニキータ」以来コンビを組み、「フィフス・エレメント」「アンジェラ」などを撮影したティエリー・アルボガストが手がけているのだ。
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