2008年制作2009年公開作品
二度目の鑑賞
今回はU-NEXTで鑑賞
監督は主演の役所広司
初監督作品(今のところ唯一の監督作品)
脚本は『教祖誕生』のうらら(中田秀子)
粗筋
少年院から出てくる友人サブローを迎えに行く途中で車と衝突し意識不明で入院中の矢沢拓也
恋人で中学生の光は拓也の携帯に電話をかけるが出たのは拓也の父の拓郎
光はこともあろうに全く声が違う拓郎を拓也と思い込んでしまう
それをいいことに拓郎は拓也になりすます
拓也は一度は意識を取り戻し添い寝していたサブローと会話をしていたが再び眠るように亡くなった
拓也の遺骨を散骨するため拓郎とサブローは車で恐山を目指す
二階堂ふみ映画初出演作
当時14歳くらいか
初々しい
元々ファッションモデルらしい
共演の瑛太も元々ファッションモデル
永山瑛太の妻木村カエラもセブンティーンのモデル出身
二階堂ふみに似ているとよく言われる宮﨑あおいも木村カエラとほぼ同時期にセブンティーンでモデルをやっていた
モデル出身の俳優はわりと多い
チョイ役で柄本時生
渋谷で光をナンパする男
当時19歳くらいか
ネクラな派遣社員だろうとチャラチャラしたナンパ男だろうとブサイクはブサイク
柄本時生にも10代の頃があったんだなあ
友人のサブローは三男ではなく父親が北島三郎のファンだから名付けたらしい
それなのに三郎ではなくサブローである
それじゃまるでロッテなどで活躍した大村三郎みたいじゃないか
そのサブローだが無骨というかハッキリ言って芝居が下手くそだ
彼もまた俳優初挑戦で本業は格闘家だ
謎の抜擢
なぜか小林聡美が一人二役
益岡徹も役所広司も無名塾出身で歳も同じくらい
拓也が交通事故で意識不明になる過程が不自然だと長々と書くポンコツの人がいるが自分は全く気にならなかった
細かいことが気になって気になって仕方がない人には映画鑑賞は向かない
まともだとは思えないがまともな人よりまともじゃない人の方が自分にとっては役に立つことの方が多いので然程どうってことはない
この映画の特徴の一つにまずあげるとすれば携帯電話のやり取りする際の分割画面だろう
そういえばSODの人気シリーズ『しゃぶりながら』で8年ぶりに息子が正月に実家へ帰るやつがあったけど母と娘の電話のやりとりで全く同じ演出をしていた
おそらく木村真也監督はこの『ガマの油』をリスペクトしたんだろう
拓也と拓郎の区別もつかないのは不自然だという指摘もわからないではない
だが東京で活躍する知識人でさえどいつもこいつも参政党の躍進について頓珍漢な分析ばかりしていることを思うとあながち彼女は自然だ
それはメンツなのかイデオロギーなのか忖度なのかよくわからない
恋は盲目という言葉もありどんなことでも冷静な判断を阻害する要素は世の中に沢山ある
それにおじさんから見ればジェネレーションギャップで何を言っているんだかさっぱりでバカなんじゃないかと勘違いするのも無理はない
配役
デイトレイダーの矢沢拓郎に役所広司
拓郎の息子の矢沢拓也に瑛太
拓郎の友人で少年院から出てきたばかりの秋葉サブロー(藤村ユージ)に澤屋敷純一
拓郎の恋人の光に二階堂ふみ
拓郎の妻の矢沢輝美に小林聡美
油売りの妻に小林聡美
ガマの油売りに益岡徹
光の祖母のチヨチャンに八千草薫
警官に岩松了
ナンパ男に柄本時生
火葬場の職員に井上肇