ヤーチャイカ
劇場公開日 2008年5月31日
解説
「千と千尋の神隠し」主題歌の作詞を手掛けたことで知られる覚和歌子と日本を代表する詩人・谷川俊太郎が共同でメガホンを取り、覚による詩"ヤーチャイカ"をモチーフに作りあげたフォト・ムービー。自然に囲まれた小さな村の天文台を舞台に、それぞれ心に傷を負った男女がお互いとの関わりを通して再生していく姿を静止画とナレーションのみで綴っていく。主演は「ゆれる」の香川照之と「殯の森」の尾野真千子。
2008年製作/70分/日本
配給:アンジェリカ
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2013年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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映画「ヤーチャイカ」(覚和歌子・谷川俊太郎監督)から。
約70分間、映画なのに動画は一切なく、
写真と文字が、BGMに支えながら、輝きを増していく、
そんな感じの「写真映画」だった。
「ヤーチャイカ」とは、旧ソ連の女性宇宙飛行士、
テレシコワさんが宇宙で発した最初の言葉。
彼女のコールサインが「チャイカ」(カモメ)だったので、
事務的に「こちら、チャイカ」(ヤー・チャイカ)と応答したのが、
「私はカモメ」となったようだ。
暗闇の中でのメモなので、メモは少なかったが、
「宇宙はとても静かです。ここはとてもいいところです。
恋人はいません。今、とてもひとりです。」が引っ掛かった。
特に「今、とてもひとりです。」は、今でも気になっている。
詩だからこそ、こういう表現が出てくるのだろうか。
「違和感」というよりも「新鮮」な感覚が沸きあがった。
「太陽のエネルギー、それは生き物を生かそうとする力でした」
「夜明けと日没が同時に見えます」
「同じ誕生日というのは、ささやかな奇跡です」
「夕焼けは星空のはじまり」
(星を眺めれば)「遠い昔と繋がることが出来る」
言葉の力を感じ続けた70分、とてもいい気持ちで観終えた。
他の人は、どんな感じで受け止めただろうか、それも気になる。
P.S.
何気なく目に飛び込んだ1枚の写真「馬頭観世音」、
宇宙繋がりで「馬頭星雲」と関連があったのかなぁ。(汗)
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