劇場公開日 2008年9月27日

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アイアンマン : インタビュー

2008年9月27日更新

今年のサマーシーズンの幕開けとともに爆発的なヒットを記録し、全米で本年度2位となる約3億1800万ドルを稼ぎ出した「アイアンマン」。本作で主人公トニー・スターク=アイアンマンを演じ、再びハリウッドのトップスターに返り咲いたロバート・ダウニー・Jr.が、「チャーリー」以来15年ぶりに来日。eiga.comのインタビューに応じてくれた。(取材・文:編集部)

ロバート・ダウニー・Jr. インタビュー
「『アイアンマン』は他のアメコミの映画とはまったく違うんだ」

世界最強のCEO、トニー・スタークはアイアンマンとして生まれ変わる
世界最強のCEO、トニー・スタークはアイアンマンとして生まれ変わる

ロバート・ダウニー・Jr.といえば、かつては「レス・ザン・ゼロ」「チャーリー」の天才俳優として知られるも、その後は「レス・ザン・ゼロ」の役柄同様、麻薬に溺れ警察のお世話になるなど、いわゆる“業界の問題児”のイメージが強かった。だが、ドラッグから卒業した03年の俳優復帰以降は「グッドナイト&グッドラック」「キスキス、バンバン」「ゾディアック」といった話題作へ立て続けに出演。再びスターとしての輝きを取り戻しつつある中で、彼のもとに舞い込んできたのが、今回の「アイアンマン」映画化の話だった。

再びスターに返り咲いた 43歳のロバート・ダウニー・Jr.
再びスターに返り咲いた 43歳のロバート・ダウニー・Jr.

「まず、これまで誰も観てくれないような映画にばかり出演してきて、飽き飽きしていたというのがある(笑)。そんなところにこの話が来たんだから断る理由がないよね。もともと、私は驚くような才能と知性を持ったアイアンマンに、ずっと魅力を感じていたんだ。それに『アイアンマン』は他のアメコミの映画とはまったく違う。というのも、アイアンマンは最初から簡単に飛べるわけではない。テスト飛行を出来るようになるまで何度も失敗して痛い目に遭う。そうやって彼は何もかも一から学んでゆくんだ。つまり、彼の行動すべてに人間らしさや試行錯誤があるんだよ。そういうところが好かれるんだと思うし、私自身が惹かれるところなんだ」

そう語るダウニー・Jr.だが、このトニー・スターク=アイアンマンというキャラクターを演じるにあたっては、相当身体を作り込まなければならなかったという。

「アイアンマンを演じるにはたるんだ筋肉では許されないから、撮影開始のずいぶん前から、週に5日間、スタントコーディネーターと一緒にみっちりトレーニングを積み重ねたよ。この試練は『アイアンマン』を撮るというサバイバルのために必要なものだったんだ。実際、ブーツの靴底にジェットエンジンが付けて飛ぶシーンでは撮影前のマーシャルアーツの訓練が、体をコントロールするという点で役に立ったんだ。それにパワードスーツは40キロの重さがあるから身体を鍛えていなかったら撮影は無理だったろうね。あれを付けて演技をすると2時間くらいで精も根も尽き果てる。“もう十分、スタントマンの出番だ”と言いたくなってしまうんだ」

08年は「アイアンマン」の他に、ベン・スティラー、ジャック・ブラック共演の「トロピック・サンダー/史上最低の作戦」や「つぐない」のジョー・ライト監督によるドラマ「The Soloist」(ジェイミー・フォックス共演)の公開が控えるなど絶好調。まさにキャリアの絶頂期を迎えている。

パワードスーツの重さは40キロ!
パワードスーツの重さは40キロ!

「たしかにキャリアの中で最高のときにいると思う。でも25年もこの業界でやってきているわけだから、1年くらいこういう年があってもいいと思うよ(笑)。実際、この『アイアンマン』では、相当自分を追い込んだんだ。その甲斐あってか興行的にも大成功を収めることが出来た。すでに続編製作が決まっているけど、これ以上のものを作らないといけないから、大変だと思っているよ」

気になる続編の内容は……。

「ジョン(・ファブロー監督)と話し始めているけれど、自らアイアンマンだということを宣言しても、周りに認知されることとはまた別のこと。パート2ではパワードスーツの中にいるトニー・スタークという人間の部分にもっと深く触れて、どのように人々に認められるヒーローになっていくか、というところにフォーカスしていくと思う」

今後は、すでに公開日が2010年4月30日に決定している「アイアンマン2」の他にジュード・ロウと共演し、再びタイトルロールを演じるアクション「シャーロック・ホームズ」(ガイ・リッチー監督)など新作が目白押し。一皮むけた中年のスターから、しばらく目が離せそうにない。

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