ラースと、その彼女

劇場公開日:

ラースと、その彼女

解説

「きみに読む物語」「16歳の合衆国」のライアン・ゴズリングが主演。第80回アカデミー脚本賞にノミネートされた、内気な青年とその周りの人々を温かく描くハートフルドラマ。監督は新進気鋭のCM作家、クレイグ・ギレスピー。雪が降り積もる田舎町、優しくて純粋なラースは町の人気者だが、ずっと彼女がいないために家族は心配していた。そんなある日、ラースが「彼女を紹介する」と兄夫婦のもとにやってくる。しかしラースが連れてきたのは等身大のリアルドールだった……。

2007年製作/106分/アメリカ
原題または英題:Lars and the Real Girl
配給:ショウゲート
劇場公開日:2008年12月20日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第65回 ゴールデングローブ賞(2008年)

ノミネート

最優秀主演男優賞(コメディ/ミュージカル) ライアン・ゴズリング
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映画レビュー

3.5言葉にできないが良い

2024年3月22日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

2008年劇場公開作品。 人を愛することが難しい青年ラース(ライアン・ゴズリング)の心情の変化も丁寧に描かれている。 出演者の演技力と、脚本(ナンシー・オリバー)が良い。 兄の妻カリンを演じたエミリー・モーティマーのクライマックスの迫真の演技は印象的。 2024年現在ならもっとリアルなセックスドールが入手できるが、今作は販促のための作品ではない。 本物の人間に恋することの素晴らさに氣付かせてくれる。

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Don-chan

3.5決してコメディではない。

2023年9月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

まず、これから鑑賞する人に言っておかないといけないが、他のサイトではこの作品をコメディとしてカテゴライズしているものが見受けられるがコメディでは全くない。シリアスで真面目な作品なので注意が必要だ。ラースという人物が兄夫婦を含めた街全体の全ての人々に見守られながら自身の中の、「人と関わることができない」という精神疾患と、ビアンカという架空の彼女にそれを投影し乗り越えていくというもの。途中、ビアンカが動き出すような演出がなされるのでは・・・と不安がよぎる事もあったが、当然そんな裏切りはないので安心を(笑)。ラース自身の年齢も20代の現代を生きる若者で、かつテーマも現代の病とも言うべき”人との繋がり”。兄夫婦を含めて街の人がほんとに優しく、ラースの心を癒やした形となるが、自分がもし兄の立場ならこうはいかないかも。。

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カンガルー

5.0Empathy 本当にその相手の心情になって受け入れてみる。そのチャレンジ。

2023年8月14日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

さて、お休みの日曜日、 どんな映画を観ましょうかね。 「怪物」を観るべきだと是枝さんは訴え、 「君たちはどう生きるか」と宮崎駿さんは僕に詰め寄り、 「響け!情熱のムリガンダム」でどうでっしゃろ?と、チェック映画館の支配人はインドの太鼓を打ち鳴らして強烈な客引きをしている。 でもねー、 連日の熱波でダウンしてしまった僕としては「怪物」との闘いや、押し売り的「人生訓」の標語や、「暑苦しい長編」はちょっと御免こうむりたい心境で、 で、 ライアン・ゴズリング主演の、「引きこもり」の「対人恐怖症」物をゲオで借りました。 カーテンを閉めて、エアコンを付けて、チーズクラッカーをポリポリかじりながら、マグを片手に休日の一日。 僕もラースとおんなじに引きこもりです(笑) ・・・・・・・・・・・・・ 開幕からもう笑いが止まりません。 でも最後に心に落ちたのは 必要があってラースの所にやってきたある”妄想“について、 ・それはラースにとっては実在するのだと、 ・それはラースにとって今必要な事なのだと、 周囲がそれに気付くことの勧めなのでした。 カウンセリングを必要としていたのは、実は兄夫婦も一緒だったのだと だんだんと判明してゆく、その展開がまた秀逸で温かなのです。 早くして両親を亡くした兄弟が、子供ながらにたくさん堪(こら)えていた、まだ誰にも打ち明けていなかった ― そんな過去の寂しさとか心の傷とかを、 兄と弟はビアンカの口と存在を介して、初めて言い表すことが出来たのですね。 友人ビアンカを得て、堰を切ったようにラースは語りだす。 僕の涙腺も堰を切って崩壊です。 「ビアンカのご両親は早くに亡くなったんだ」。 「ビアンカはうまく喋れないんだ」。 「ビアンカは子供を産めない」。 ・母親を出産で死なせたことの負い目を初めて口に出来て、 ・兄ちゃんに置いていかれた日の不安を思い出して自覚して、 ・兄ちゃんが家を捨てた日の兄ちゃんの気持ちと謝罪を弟ラースが受け入れた地下室での対話。 幼児のまま閉ざされていた口が、ついに真実を吐露した瞬間でした。 それでビアンカは この家にやってきた使命を終えるのです。 ・ ・ 好きな彼女も出来ました。 お母さんが編んでくれたブランケットも、じきにその役割を終えていくんでしょう。 春の雪解けが嬉しいエンディングでした。 イースターの復活祭を祝いつつ、ビアンカにさよならをするお葬式で物語は閉じます。 「人形」や「スマホの女声AI」を介して、人が慰めと癒しを与えられるというストーリー・コンセプトは、洋邦問わず他作品にもいくつかありますが、その“事件”を個人の秘話に留めるのではなく、街ぐるみでの戸惑いから⇒新生のドラマに展開させていくというこの映画。 黙っていたラースやビアンカに対して、町民たちは、今度は自分たちこそ語りかけるべき言葉がなかったかとそれを探し始めたのでした。 お兄さんのガスは影の主役。 すっごく良かった。 愛と 示唆と 勇気に富んでおり、ハートウォーミングなお話でした。本当に良かったです。 いい休養の日曜日になりました。 ・ ・ ◆主演のライアン・ゴズリングは、ラース役にぴったりでした。 彼の出演作のDVDは、「巻末の特典」でそのインタビュー光景などを見ると、その人となりがよく判ります。 彼はフリートークはとても下手です。上手く喋れずに言葉に詰まります。インタビューの緊張でしきりに顎を触ってしまいます。目も泳いでいます。 すごくナイーブでセンシティブな人ですよね。脚本をもらって「このラースは僕に似ている!」と きっと思ったに違いありません。 台本をもらえば、台本に助けられて声が出せて、なんとか一生懸命演じられるかもしれない ・・それがラースそのものにして Mr.サンシャイン。大スター=ライアン・ゴズリングなのだと感じました。 ◆子供には《自己表現のアイテムとして》人形やぬいぐるみが必要なのだと、よりはっきりと指し示した作品としては、ベッド・ミドラーの「かぞくモメはじめました」もなかなかでした。 こちらもオススメ。

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きりん

5.0彼は自分でそう決めているのだ

2023年5月17日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

素晴らしい映画でした。 内気で物静かな主人公ラースがある日、突然、通販で買ったセックスドール「ビアンカ」を彼女だと言い出す。田舎町を巻き込んだ愛おしく穏やかな騒動が巻き起こる。 セックスドールという突飛なメタファーは、「自己」と「慈しみ」といった、作品に底流するテーマを押しつけがましくなく映し出す。 ラースを、ビアンカをどうするか?という彼岸の問題がいつしか、それを自分たちはどう受け入れるか?という此岸の問題になっていく様が愛おしい。 物語を取り囲む世界、例えば、冬から春へ流れる季節性、兄嫁の妊娠、同僚のフィギュアやぬいぐるみへの執着なども主ストーリーを程よく包む。 彼は自分でそう決めているのだ、という女医のことばが印象的な名作です。

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えすけん

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