ダークナイトのレビュー・感想・評価
全74件中、41~60件目を表示
悪には悪でしか抗えないのか?
ダークナイト・トリロジー第2部。
DVDで鑑賞(字幕)。
原作コミックは未読。
「正義とは何か」「悪とは何か」と云う問いを容赦無く叩きつけて来る作品だな、と…。これまでのヒーロー映画では深く掘り下げて来なかった内容のように思いました。
悪の申し子・ジョーカーの仕掛ける殺人ゲームがエグい。人間の本質は悪だと語り、それを証明しようとするかのように数々の凶悪犯罪を実行に移していきました。
街に蔓延るギャングやゴッサム市警を手玉に取り、暗躍するジョーカー。その怖さたるや尋常じゃありませんでした。
バットマン自身やその仲間たちも標的となり、稀代の犯罪王子の魔手が彼らを追い詰めました。これほどの強烈な悪意を持つキャラクターを、本作のジョーカー以外に知りません。ヒース・レジャーの演技に終始圧倒されっぱなしで、新しいヴィラン像を確立したんじゃないかと思いました。
ジョーカーは常にバットマンたちの裏の裏をかき、正攻法で立ち向かおうとすると、必ずや出し抜かれてしまうと云う悪どさ。正義を振りかざすとバカを見ると云う現実を、イヤと云うほど見せつけられたかのようでした。
ジョーカーが引き起こす事件の代償はあまりにも大きく、多くの人々が犠牲となってしまいました。その結果、さらなる悪の化身が覚醒する始末。ゴッサム・シティは絶望と恐怖のどん底に叩き込まれることになるのでした。
ジョーカーを倒すためには、純粋な正義だけでは通用しないのか。ジョーカーに近い存在になるか、もしくはそれを上回る悪を身につけなければ勝つことは出来ないのか?
バットマンの苦悩が、豊潤な人間ドラマをつくり上げていました。何度も正義の価値観を踏みにじられ、己のポリシーに反する行為で戦わざるを得なくされたバットマン。ラストに待ち受けていた決断に、強く心を揺さぶられました。
どんなに善悪のボーダーを曖昧にされても、正義の可能性を信じたかった彼は、自分自身を生け贄にすることによって、ギリギリのラインでそれを守ったのだな、と…
そして彼は、闇の騎士となった。
[余談]
もはや狂気すらも凌駕する領域にいて、正義と悪に関する価値観を根底から揺さぶって来た本作のジョーカー。演じたヒース・レジャーの素晴らしさは、もはや伝説です。
本作の撮影直後に急逝されたのが残念でなりません。
もっと彼の演技が観たかったです。合掌。
[以降の鑑賞記録]
2010/? ?/? ?:DVD(吹替)
2011/? ?/? ?:DVD(字幕)
2013/? ?/? ?:DVD(字幕)
2020/07/21:Netflix(字幕)
2020/12/01:Blu-ray(吹替)
2022/11/23:Ultra HD Blu-ray(字幕)
※修正(2024/05/22)
You are freak just like me. 完全敗北!世の中をひっくり返したダークナイト第二章。
多くの映画ファンが(特に男子)が認めるように「ダークナイト」はこれまでのアメコミ映画をひっくり返したエポックメイキングな作品です。脚本、演技、アクションと、まーとにかく何処を切り取ってもスゴいとしか言いようがない。
ホント脚本考えた人性格悪いですわ(笑)。結果としては主人公バットマンの敗北で幕を閉じる終わり方は衝撃的でした。というかジョーカー頭良すぎー!!常に二手、三手先を読んで行動しています。ジョーカーが攻めて、バットマンが盛り返したと思ったらジョーカーに覆されて、更に追い討ちをかけられて・・・今作ではバットマン、ボロボロです。レイチェルとハービー・デントとの選択の場面では、捕まってる場所を逆に教えるとかホントにジョーカー悪知恵が働くというか。レイチェル助けに行ったつもりがデントだったって、バットマン、マジがっくりだよ!
唯一ジョーカーの誤算だったのはフェリーの爆破なんですが、あれ一般客の方は多数決で相手側を爆破するって決めてるんですよね。でも自分が人の命を奪うとなると結局出来ない。人の良心を描いてる反面、民主主義の脆さもあぶり出しています。
更に言うと、ずっと「不殺」をモットーにしてきたバットマンは今作で最終的にハービー・デントを殺すに至ってます。ハービーを悪落ちさせるのもジョーカーの企みだったのですが、仕方ないにせよ殺人を犯してしまったバットマンはここでもジョーカーに敗北しているんですよね。結局自分の信念を通せなかったという。しかも殺した相手は自分の仲間だった人物・・・ラストシーンでバットマン自身が罪を被る事で僅かながらに正義の題目を保った形ですが、何だかんだでジョーカーさん圧勝です。
このジョーカーを演じたヒース・レジャーはその後亡くなった事もあって魂を込めてる感じの演技です。どんなアンチでもヒース・レジャーの演技には魅せられるでしょう。アルフレッド役のマイケル・ケインはヒース・レジャーのジョーカーを一目観た時からその狂気にうち震えたとコメントを残しています。以前にジョーカーを演じたジャック・ニコルソンからは余りジョーカーという役にハマり過ぎないよう忠告を受けていたそうです。既に経験豊富だったジャック・ニコルソンは生還できて、28歳という若さだったヒース・レジャーは魂を持っていかれたと感じずにはいられません。
どうしてもジョーカーばかりがクローズアップされがちですが、アクションシーンもやってる事異常です。実写にこだわったクリストファー・ノーラン監督。例えば18輪トレーラーが180度ひっくり返るシーン。あれを実際に街の中で撮ってると知って驚きました。トレーラーも街並みもCGじゃないんですね、あれ。昼間は普通に営業しているオフィス街の道路を夜通行止めにして撮影したらしいのですが、あんなんちょっと計算狂ってトレーラーが斜めに飛んだりしたらオフィスに突っ込んで大惨事ですよ!「朝、出勤したらひっくり返ったトレーラーがオフィスに突っ込んでグチャグチャでした」なんて可能性もあったわけで。想像するだけでゾッとします。病院をガチで爆破したシーンといい、時間的には少ししかない場面にもこだわりを見せ、本気で撮影したクリストファー・ノーランはやっぱり頭おかしい(いい意味で)。
長い映画の割りに最後はハッピーエンドにならないので観るには気力体力が必要になってきますが、映画史に残る一作なのは間違いありません。こういう作品がアメコミ原作から作られるって事にアメコミの奥の深さを感じます。「アメコミの枠に捕らえられない作品」というより、実はアメコミはそれだけ深いんですよー!そんなアメコミに映画が追い付いたという方が正しいと思われます。何だかんだで女性にはお勧めできないにせよ、誰しも一度は観て損はない作品です。
再観賞
2020/7/24 IMAX
クリストファー・ノーラン監督のバットマンシリーズ2作品目。内容とし...
クリストファー・ノーラン監督のバットマンシリーズ2作品目。内容としては、ゴッサムシティに新たな悪党ジョーカーが出現。ジョーカーは銀行を襲ったり、市民を処刑したり、バットマンに対して挑発的な態度を示す。しかし、ジョーカーの悪事の目的はお金や人殺し、復讐などではなく、もっと深い哲学的な目的であった。そんなジョーカーをバットマンは自身の正義を信じ、野望を阻止できるのかという物語。
本作の魅力は2つあります。1つ目は内容がすごく凝ってあり、哲学的な作品であること。これは、ジョーカーの行う悪事が他のヒーロー作品の悪党の目的より1歩2歩先にあり、本当の正義とは何かを考えさせられる。2つ目は徹底されたら役者の演技力。主人公バットマンを演じるクリスチャン・ベールとジョーカー演じるヒース・レジャーの徹底した役作りには息をのむ。特に病院爆発のシーンでは爆発のスイッチを押したが、病院が爆発されず、普通なら我に戻り、焦ったり、笑ったりしてしまうと思うが、ヒース・レジャーは完全にジョーカーになりきっていたので、アドリブで乗り切ったという話は有名だと思う。
以上がダークナイトという作品でした。
ヒースレジャー圧巻
素晴らしい映画でした。彼なしでは成り立っていない映画です。特に病院爆破を背景にジョーカーが歩いて来るシーンは何とも言えません。一発演技であれだけの完成度…!何度見ても見飽きない作品ですが、何度見ても切なさが残ります。
ありがちな話の集合体だったのが惜しい
バットマンの状況を自分に置換えて面白く観れました。
必要悪にならなきゃいけないことがあるので。
とはいえ、話自体はかなり安直かなと。恋人が殺されたらすぐ邪悪になるとか、自分たちが生き残るために他人を殺せるかとか、ありがちな話だったのはいただけないです。
ジャック・ニコルソンとは全く違うジョーカーは圧巻だった。ヒロインが...
ジャック・ニコルソンとは全く違うジョーカーは圧巻だった。ヒロインが死んでしまいバットマンもボロボロになるというまさかの展開だった。
ダークナイト>ライジング>ビギンズ
今更ですが、このジョーカーはヒーロー映画史上、最高の敵役なのでは!
人間の心理を上手く利用し、計算された上での、あの狂いっぷり…カッコイイ!また、一匹狼的な所も渋い!!マフィアが子供に見えるほどの悪でした。
ストーリー展開もなかなか。
アクションシーンも重量感があって良く、バットモービル→バイク→タイヤ横回転の発想もスゴイ!
さらに、まさかのトゥーフェイス!
そして、終盤の「ダークナイト」!
バットマンシリーズが好きな自分にとっては贅沢な映画でした。
あとは、音楽がほんのチョッピリ単調だったのが残念でした。
バットマン映画?
作品としては面白いが、これはバットマン映画ではない。ジョーカーの名前をフレディにして「新エルム街の殺人」っていうタイトルだったら星4つあげてもいい。ティムバートンの「バットマン」の続編として観ると期待はずれなので観ないほうがよい。あくまでバットマン映画はバットマンが強くなくてはいけない。マイケルキートンのバットマンに比べて、こちらのバットマンはショボ過ぎ。あと、ジャックニコルソンが好演(怪演?)したジョーカーはこの映画では全くの別人格になってしまって、違和感がある。
傑作
第1作目のビギンズもヒーローものとしてはしっかりと正義を完遂していて充分に良作である。その中でもこの作品は群を抜いている。「過大評価」だけでは批判できないのだ。
ヒースレジャー演じる狂気のジョーカーとバットマンは、表裏一体の存在でありジョーカーという絶対悪が存在して初めてバットマンが存在する。(その逆も然り) このことは間違いない。ただ、バットマンは絶対的正義ではない。ジョーカーという怪物を相手にして辛うじてヒーローとして存在することができている。
さて、ここからが本題。
ジョーカーが病院を人質にとり、爆破されたくなければ特定の人物の殺害を促すシーンがある。
勿論、病院患者の親族はたまったもんじゃない。
多くの人間が殺害を躊躇する中で、銃を発砲する人物(ごく普通の一般人)も劇中では登場する。
この時点でジョーカーは勝ってしまっている。
まずジョーカーはただのサイコパスではない。(その一言で片付けられてしまうようになっているヒース・レジャーの怪演も言わずもがな凄まじい)
彼の行動は全て計画的であり、意図があり、そのほぼ全てが計画通りである。
そしてなによりも明確な目的をもっている。
人間の性善説や性悪説などといったものを根底から否定し、人間は生まれもって自由なのだという自由意志の信念のもとに、彼は混沌を巻き起こし、それを実際に証明してみせる。
彼自信が言う通り「混沌の使者」である。
人間は誰しも善と悪の揺るぎない価値観をもち、善悪の確固とした境界線を引いているつもりでいる。
しかし、その価値観は本当に正しいのか。
本当に揺るぎないものなのか。
いいや、時と場合によってはいとも簡単に崩壊してしまうような都合のいいものでしかない。と言いたげなジョーカー。
バットマンは不殺の誓いを胸に正義の信念を貫き、法で裁けぬ悪を裁くことができる。だがそもそも彼は自分の判断基準に則って正義と悪を判断し、夜にだけ犯人を裁くというのはご都合主義の一人自警団のようなもので犯罪行為にあたる。警察や法の存在意義が問われ、彼を不合理だとみなす者も現れる。(従来の特撮のヒーローものも同様だが、絶対的悪と絶対的正義の対比によってその矛盾を免れている)
そんなバットマンにジョーカーは言う。
「お前は今は必要とされているが、たちまち世間はお前を見放して怪物扱いするようになる。俺と同じだ」
バットマンは市民の善意の向上のために自らを正義の象徴としていたが、自身の強大な存在によってジョーカーという怪物を降臨させてしまった。
ここにまた新たな矛盾が生まれる。
さらに、ジョーカーはバットマンが正体を表さない限り毎日1人ずつ市民を殺すと宣言する。それでも正体を明かさないバットマンに対して市民たちは「バットマンのせいで…」と不満を募らせる。彼らにとってはアンチヒーローと成り果ててしまったバットマン。
ジョーカーという悪が存在するからこそ今は必要とされているものの、もしもいなくなれば不必要なのである。
そんなバットマンに対して正体を隠すことなく真正面から悪に立ち向かうハービーデントが現れる。
彼こそが光の騎士であり、その存在によってブルースはバットマンの引退を考慮したのだが、そこにジョーカーの魔の手が差しかかる。ニューヒーローとなったハービーデントを悪に染めてしまうのだ。
ようやく誕生した絶対的正義の存在が悪に堕ちてしまったこと。そのことが万が一市民に知れ渡った場合、市民はたちまち絶望し混沌に陥ってしまうだろう。
したがって、バットマンは自らハービーデントの濡れ衣を被り、彼の死後、彼を新たな正義の象徴とした。
市民の希望を絶やさぬように。
「真実だけでは満足しない、幻想も満たさねば」
幻想を魅せることによって偽りの平和をもたらした。
市民の善意を信じ、願って。
そうしてバットマンは暗黒の騎士(dark knight)としての道を選んだのだ。
豪華キャストによる魅了させられる劇。
そしてその土台となる脚本。
CGでなくアナログにこだわることで生まれる臨場感。
どれをとっても本当に傑作。
『by me!!』正義とは何か?一味違うヒーロー映画
正直この作品を見る前までは、『バットマン面白いでー』と知り合いと話している時、言われたのですが、バットマンなんて、所詮アメコミでしょみたいに思っていました。ファンのかたすいません。ヒースレジャーって、誰だよと思っていました。本当にすいません。しかし、この作品をみて、こう思っていた、自分を恥じらいました。やはり、どんなジャンルの映画であろうときちんと見ることは、大切だと、改めて、思いました。個人的なところは、ここられんにして、この作品は、ただのヒーロー物では、なく、ヒーローの苦悩や葛藤、正義とは何なのか?という所が、描かれています。今作では、ヒースレジャーさん演じるジョーカーのインパクトが、強かったせいか、主役なのに影が、薄かったクリスチャンベイルさん演じるバットマンとマイケルケインさん演じる検事とゲイリーオールドマンさん演じる刑事、この三人のそれぞれ違う正義をぶつかり合わせることにより、上記でも書いた、正義とは、なんぞ?をより強く、描いていて、良いと思いました。また、ジョーカーという完全な悪を表すところで、正義と悪を完全に反映しているとおもいました。また、ジョーカーという悪により、マイケルケインさん演じる検事が、変わってしまう所は、正義は、時にして、とんでもないものにもなるところは、良いと思いました。簡潔に言うと、この作品は、正義とは?を見ているものに語りかけていると思います。
また、ヒースレジャーさんの演技が、完璧に素晴らしかったです。さすが、命をかけて、演じたと噂されていると思いました。個人的には、あの笑い声や『by me』というセリフなどの独特の喋り方や声が、良かったと私は、思います。
どうでもいいことですが、故ヒースレジャーさんは、この映画は、冒頭の銀行強盗シーンしか、見ていないそうです。
故ヒースレジャーさんの演技は、これから、先も多くの映画人や我々一般の映画ファンやこれから、生まれてくるそう言った人たちに多く語られると思います。
ヒースレジャーさんが、安心して、天国に行ってくれていることをねがいます。
アメコミのヒーローとは思えないクオリティ
何度見ても面白い!!
ジョーカーの演技を見ても楽しめるし、バットマンもかっこいいです!少し長め。
ジョーカーは人の本当の本性を暴き出すために犯罪を起こしてると思います。その結果があのラスト!!
正義と悪:秩序と無秩序
前作のダークヒーロー的なバットマンから一変。
ただのヒーロー映画ではなくなった。
前作では“恐怖”や“肉体や精神”などに触れていたが
本作では“正義と悪”“秩序と無秩序”を軸に描かれる。
人間の内面的な、汚くて醜い部分がジョーカーによってあぶり出されていく。
秩序を立てて、正義を全うしようとするバットマンと、それをあざ笑うかのように真逆な存在のジョーカー。
そして、その間に位置し、揺れ動くのがハービー・デント。
本作では正義と悪がコインの裏表に見立てられてる。
ラストのハービー・デントのように簡単にひっくり返るのだ。
正義と悪のあり方、そしてその複雑さを、クリストファー・ノーランはとても上手く描けていると思う。
また
原作のキャラクターを上手に使うのは見事だと思った。
前作『バットマンビギンズ』よりも哲学的要素が強くなり、「難しい」「つまらない」と思う人もいるかもしれないが、もう一度言う。
これはただのヒーロー映画ではない。
何度もジョーカーに叩きのめされ、自らのルールを破り、悪の道に進みそうになるバットマン。正義と悪のあり方に何度も苦悩する主人公は、他のヒーロー映画の主人公と比べものにならない程リアルで人間的だ。
上手く説明することが出来ないがとにかくスゴいのだ(笑)
これは観てもらった方が早い。
なんとも言えない余韻。素晴らしい。
最後の最後に出る
『DARK KNIGHT』
なぜダークナイトなのか…?
是非、是非一回は観てもらいたい。
究極の映画だ。
ヒース・レジャーの代表作
これぞ本物の"JOKER"です。
ラストのフェリーの爆破失敗は賛否両論を醸し出していますね。
JOKERはあそこで本性を起こしてヒス起こすのかと思いきや、ケロッとした感じでした。
最後まで人間味を出さない演出だったらあれはあれでOK。
ありがとうヒース・レジャー。ありがとうクリストファー・ノーラン
自分もそんなに映画を観ているわけじゃないけれど、まさか自分の中で一番考えさせられ、一番教訓に溢れ、一番知的な映画が”バットマン”になるとは思わなかった。
このバットマン・ダークナイトは単純な勧善懲悪モノとは全く異なる”正義とは何か、悪とは何か”を考えさせられる映画である
特にこの映画が公開された2008年はイラク戦争のまっただ中であり”正義の名の下に悪に制裁を加えることが必ずしも問題の収拾にはつながらない”というアメリカ自信が抱えるジレンマを、特にアメリカの人たちは思い起こさざるを得なかったんじゃないだろうか
また、ジョーカーの目指す本当の悪とは”善良を装う人々の中に巣食う悪をさらけ出すこと”であり、もしラストの船のシーンで囚人の乗る船を一般市民が爆破していたらゴッサムシティは本当の意味での終わりを迎えていたのだと思う
結局ジョーカーを止めたのは”船を爆発させないこと”を選んだ市民自信の善良な心であって、バットマンでもましてや警察でも無かったことが、ある種の正義に対する強烈なアンチテーゼであった
日本人である自分は”正義”というものに対して考える機会の少ない平和な環境に生きているけれど、”Justice”を振りかざし、戦争に突っ走るアメリカという国の人々にとっては捉えられ方もより強烈だったに違いない。
--
あとヒース・レジャーかっこ良すぎ。
個人的には”机に突き立てたペンを一瞬で消すマジック”が好き
ダークヒーロー誕生秘話
最高にカッコイイ映画。アクションだけでなく、テーマも素敵。
音楽は鳥肌物。ダークヒーローでしか救えないものもある。
もう、あんまり書くのも無駄なので好きなシーンを一つ。
やっぱり最後の警察から逃れ、闇から光へと消えていくシーンが最高。
あそこで音楽が最高潮になり、「ダークナイト」とタイトルが言われる。
あんなに全身が震えた映画は初めてでした。
強烈な「悪」
今更ですが書かせて頂きます。
今となっては作品自体が伝説となっている本作、バットマンムービー史上最高の出来であり、全映画中でもトップクラスの感動、興奮、そして戦慄!!
単純明快でアクション主体のアメコミ映画とは一線を画し、善と悪の対立をテーマにかなりリアル(現実的)に表現しています。
それを可能にしているのはやはり誰もが賞賛するヒース・レジャーさんの演技力とノーラン監督の脚本力!!
ヒースさん演じるジョーカーは狡猾で残忍な愉快犯であり、マフィアからも危険視される異常な男。
劇中のビデオレター映像、発言、表情、笑い方、動作ひとつひとつに鳥肌が立ち、「これは演技ではなくこの人は本当に頭がおかしいのではないか!?」と思わせる程の素晴らしい怪演でした!!
気付けば、このあまりにも強烈な「悪」に心を奪われそうになっており、ジョーカーの持つ狂気的な魅力とカリスマ性に脱帽しました!!
この悪が引き起こすいくつもの殺人ゲームによってゴッサムが狂気に侵されていく様を、ヒーローであるはずのバットマンが追い詰められ、大事なものを失っても街を救う方法を諦めず模索し闘う姿を、そしてヒーロー(善)が悪に落ちていく虚しさなど、いくつもの物語を無理なく自然な流れでひとつの作品に仕上げたノーラン監督の力量は凄まじい!!!
もはやどのジャンルにも属さない、新たなエンターテイメントだと思います!!!
さすがクリストファーノーラン
先日TVでやってたので再度みましたけどやっぱ良かったです。
ストーリー的にもアクション的にも文句なし。
バットマンって昔のイメージじゃないっす、題名のとおり
圧巻
この映画といえば、とにもかくにもヒース・レジャー。タイトルも「ジョーカー」でもいいだろと言いたくなるくらいに凄い演技。観終わった後も、頭の中は「ジョーカー」でいっぱい。 その「ジョーカー」をさらに輝かせてるのが、クリストファー・ノーランが作り出した作品の雰囲気と、脇を固める俳優陣。 ただ、バットマン対ジョーカーの結末が、なんだか消化不良。次作を見越してのことだったんだろうけど。
全74件中、41~60件目を表示