ダークナイトのレビュー・感想・評価
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生涯完璧な作品
映画館で鑑賞して以来、
DVD→ブルーレイと購入し
更になぜかVODでも観てしまった。
今回はジョーカー公開に先立ってまた観たくなったので観たのだが、生涯何回観たか。
不思議と毎回感じ方は違う。
まずこの映画を語るに欠かせない
ジョーカー扮するヒースレジャーの存在。
撮影後公開を待たずして急遽してしまったのだが、
役作りのためにホテルに篭って
精神を追い詰めて心も骨の髄までもジョーカーに
なり切ったらしい。
その後精神を病んで、睡眠薬を多用して
亡くなったのだとか。
ジョーカーに全てを、命までを捧げた男だった。
公開前、
アイドルフェイスで恋愛映画俳優の
印象が強かったヒースレジャーが
悪のカリスマジョーカーを演じる事に
かなりの批判が集まった。
むしろファンが相当怒った。
だが命をかけた熱演で
映画史に残るヴィランとなった。
ビジュアル、声、動き
歴代最高のジョーカーだ。
また、肝心のストーリーも圧巻だが
レイチェルが俺を選んだというブルースの言葉に
黙って手紙を引くアルフレッド。
続編でこの伏線は回収されるが、
本作に限ってそのシーンを観るとアルフレッドの優しさと、気遣いに思わず目頭が熱くなった。
レイチェルは自分が助からないと悟った際に
何を思ったのか。
ジョーカーは死の直前こそ人は本性を表すと言っていたが、レイチェルはハービーに
これで良かったのよ、大丈夫と言った。
なぜバービーやブルースがレイチェルに惚れるか良くわかった。
最後まで本当の正義を貫いたのはレイチェルだったような。
だが一枚上手のジョーカーにより
闇落ちしたハービーは、皮肉にも大丈夫という言葉に囚われ苦しんでいた。
こんな対比もうまいなーって思う。
書こうと思えばいくらでも書けてしまうが、
最も僕の心が揺れたのは
最後の船のシーン。
ゴッサム市民がジョーカーに勝つあのシーン。
ゴードン、ハービー、バットマン
みんなジョーカーには勝てなかったが、
ゴッサムの市民がジョーカーに勝った。
囚人が10分前にやるべきだった事を俺がやってやる。
そう言って起爆装置を投げ捨てた。
対して一般市民は囚人が死ねばいいと言い、やや危うい感じだったが
手を下せず結果起爆しなかった。
ここも絶妙。
だが我々は生きている。
セリフもうまい。
タイトルの意味なんかも最高。
生涯完璧な作品です。
レビュアーでも何でもない個人的な見解です。
タネ明かしではなく、嘘で終わる
【要約】※2020年7月12日追記
★ジョーカーは、嘘つきなのに真実を示そうとしている。「私は嘘つきです」という嘘をついているところが、やはり嘘つき。
★ バットマンの仮面も、人間の善性もみんな「装い」なんだ(お前ら嘘つきだろ?)ということを示したいジョーカー。
★ 作品の語り口自体も、「嘘→真実」という際限のないタマネギの皮むき(ミスダイレクションの連続)なところがメタ。
★そもそも映画も一種の「嘘」(現実には起こっていないことを、本当であるかのように語ること。あるいは映画製作という行為が、ある意味で嘘をつくこと)
★「嘘→真実」の種明かしを繰り返すこの映画は、真実を明かすことによっては終わらない。嘘をつくことによって終わる。だが観客の中には真実が宿る(何よりも守りたい嘘)。そこに余韻が、崇高さがのこる。
【本文】
ミスリード。ある可能性を真実であるかのように提示し、実は別のところに真相がある。ミステリの構成として基本だが、ノーラン監督はこの『ダークナイト』を、全編を通じた「ミス・ディレクション→種明かし」の細かな連続によって作り上げた。1つの真相が明らかになっても、また別の真実が隠されている。その連続によって観客は興奮を覚える。嘘が提示され、真実が明らかになるが、また別の嘘が浮上する。タマネギの皮剥きのように際限がない。(どんなに皮を剥いても残したい嘘、それによって守りたいモノとは何だろうか?)手品のように知的だが、エンターテイメントとしても傑作である。(cf.『ダークナイト』の前監督作といえば『プレステージ』だった)
そして「何かを表に出すことによって何かを隠す」のはバットマンという仮面装着ヒーローの本質(単に隠すのではなく、攻撃効果を持たせる)である。また人間社会の世渡り術の基本でもある。それゆえ、この『ダークナイト』という映画は、何かを隠しながら何かを見せるという語り口1つで「知的行為として」「娯楽として」「奇術との類似として」「ミステリ作品として」「バットマンの本質として」「人間の性質として」、豊富な側面を見せてくれた。
それだけではない。映画を作るということ自体が「何かに目をつぶりながら何かを作り上げ、見せる」ということである。ある種のごまかしや曖昧さを残しながらも、「本物(らしく)」にこだわりあげる。見せられた通りのことは起こっておらず、タネは隠されている。嘘を嘘と知りながらも、実際には存在しないことを、あたかも本当のように見せること。それはやはり奇術というパフォーマンスに似ていて、またノーラン監督作品の設計思想のようなものだ。奇術というパフォーマンスを行うように、ノーラン監督は映画をパフォーマンスとして見せる。
そんな世界にあって、ジョーカーだけが何ら包み隠すことなく(ルール無視で)欲望のまま本能的に行動する。ジョーカーの発言は嘘ばかりだが、嘘すらも"本物"に思える。登場人物は皆、本当の目的を隠して何かを装う。ジョーカーには装いがない。嘘すらも装いがない。それゆえ彼はジョーカーであり、冗談しか言わない。それなのに彼の言葉を信じて行為する正義漢たちの姿は滑稽で、振り回されているように思える。ジョーカーを抑えるには、ただ彼の行為だけに(発言ではなく)注目し、物理的な力によってオリに入れるしかない。
ジョーカーはバットマンにとっての「装い」である仮面や「殺しは無し」というルールを剥ぎとり、自分の側へ来いと唆す。次には市民たちの抱く善やモラルというものが「装い』(建前)に過ぎず、利己的な動機(まさに自己という最上の保護対象を包み隠すためのもの)からきているものに過ぎないのだと示そうとする。犯罪行為も、バットマンの仮面を剥がそうとするのも、船のジャックも、一貫して「装いを剥ぐ」という目的のもとで行われるのだ。
(ノーランの嘘に引っかからない人間にとって、明かされた真実も真実ではなくただの設定になってしまうから、つまらないかも知れない。)
追記:冒頭で「この映画は『嘘→真実』の連続で出来ている」と述べた。これは「発言が全て嘘」のジョーカーと語り口が同じだ。ジョーカーはびっくり箱。ジョーカーが語るのと同じやり方で、この映画は観客を驚かせるように作られている(のだろう)
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自宅にて鑑賞。C.ノーラン共同製作・共同脚本・監督の米英合作。シリーズでは初めてタイトルに「バットマン」表記が無くエンドロールでも“バットマン”のクレジットが無い(C.ベールのクレジットは“ブルース・ウェイン”のみ)。39台ぶつけたと云う車のチェイスシーンを含め盛り沢山で厭きさせない。“ジョーカー”も“バットマン”もアグレッシブな反面、人間味がある。描かれる世界観等を含めシリ-ズ最高傑作と呼ばれるのも頷ける。ただ大胆な変更が多く良くも悪くもシリーズ他作と比較してしまうのがマイナスポイント。75/100点。
・プロダクションロゴ等は青く変更されてるが、タイトルやクレジット表記は無く、同監督のシリーズ前作『バットマン ビギンズ('05)』より一新された鋭角的な“バットマン”のロゴが映し出されただけで、イキナリ始まった。フェリーの囚人と云うチョイ役乍らT.T.リスターが存在感有り。滑空するシーンが印象的だが、この“バットマン”はフルCGらしい。亡くなった“ジョーカー”のH.レジャーと特殊効果のC.ウィックリフに捧げられている。
・鑑賞日:2011年12月2日(金)
正義とは?ヒーローとは?
「正義」について考えるのが趣味になってる身としてはとても面白かった。
そしてひたすらにジョーカーが怖い(ジョーカー役の役者さん、すさまじい演技だ)。ジョーカーの映画と言っても過言ではないくらいの存在感を放っていた。
街を破壊し人を殺しまくるジョーカーが楽しそうにイキイキと行動するのに対し、バットマンやハービー検事ら「正義」(街や人々を守るという、利他的行動)の人々がことごとく苦悩し、辛酸をなめることになるという本作。
正義とは、ヒーローとは何なのか。
かくも辛く厳しいものなのか。
自己犠牲なしではいられないのか。
バットマンは法からはみ出して正義を執行する存在。
ハービー検事は世の中の法にのっとって正義を執行する存在。
ジョーカーは倫理や常識が通用しない純粋悪(金銭目的や過去のトラウマによる人格破壊といった背景を必要としない)としての象徴。
この作品では世の中の法は敗北し、世の中の決まりを逸脱して執行される正義と純粋悪が生き残る。
そして正義は正義であるための一線を守ろうとする限り悪すら壊せないというジレンマ(一線を越えたら正義ではいられなくなる)を抱えるため闘いは終わらない。
私は本家バットマンやアメコミヒーローものはあんまり観てないけど、夫に話を聞いたら勧善懲悪のアメコミヒーローへのアンチテーゼになっているのがわかる。
ハッピーエンドで終わらない、考えさせ続ける作品だった。
いかんせん内容が重くてツラいので、バットマンの脇を固めるマイケル・ケインやモーガン・フリーマンといったベテラン俳優の穏やかさが癒し。
タイトルなし(ネタバレ)
ただのヒーローものではない。
正義とは何か、悪とは何なのか。
アメリカの闇の部分も描かれている、社会派の映画でした。
ジョーカーのとんでもない悪役っぷりに魅了されました。
そして何より、クリスチャン・ベールがかっこよすぎる。
最後の闇に消えて行くバットマンが、かっこよくて、哀しくて、切なくて。大好きなシーンです。
身に迫る恐怖
ジョーカーがとにかく強烈。まさに主役食い。
物語の終わり方も、結局ジョーカーの勝ちになってるのが衝撃。
身に迫る恐怖は簡単に人を壊してしまうものだと実感。ゴッサム市民もハービーも、ジョーカーの思うつぼだった。
日の目を浴びない正義の味方はそりゃカッコいいけど、なんかもっとこう、上手く組織的に力を発揮できないものかな笑 一人で背負いこむことないと思うんだけどな〜
ヒースレジャーの遺作になってしまったのが残念。この悪役をもっと見てみたかった。
いい感じの続編
ジョーカーが印象的です
バットモービルはティム・バートン版の次に好きです
モーガン・フリーマンのドヤ顔は面白かったです
せっかく作ったのに壊さなくてもねぇ
でも、これがあると結局これよりも強い敵が出てこないと映画として成立しないから仕方ないのかも
悪には悪で対するしかないのか?
DVDで鑑賞(字幕)。
原作コミックは未読。
こんなにも己の倫理観や正義を揺さぶって来るヒーロー映画がかつてあっただろうか。ヒーロー映画の枠組みを超えた、凄まじい作品だと思う。
初めて観た時の衝撃は未だに忘れられない。
本作のジョーカーは史上最悪だ。バットマンを翻弄し、ゴッサムの希望であるハービー・デントを闇堕ちさせ、性悪説を証明しようとするかのように暴れ回る。常に口元に笑みをたたえながら⋯
ジョーカーの仕掛けるゲームがゴッサム・シティをパニックに陥れていく様が恐ろしい。たったひとりの男に民衆は恐怖のどん底へと叩き落される。絶望的な2択を突きつけ、選択を迫る。
この選択が自分の身に降り掛かったらと考えてしまう。リモコンを捨てたフェリーの囚人のように振る舞えるだろうかと、己に問うても自信を持って出来ると答えられないのが悔しくてたまらない。
なんとも絶妙な部分を突いてくるジョーカーの狡猾さに寒気を覚えてしまう。いったい彼はどんな人生を歩み、あのような姿になってしまったのか。世の不条理をシャワーのように浴びたのかしら。
悪の化身の如き男に勝つためには、こちらも悪へと足を踏み入れるしかないのか。タイトルの回収となるバットマンの決断が、心を揺さぶる。彼をここまで追い詰めるとは、ジョーカー恐るべし。
狂気すら凌駕する領域にいて、正義と悪の価値観を根底から揺さぶる本作のジョーカー。演じたヒース・レジャーの素晴らしさは伝説であろう。撮影直後に急逝されたのが残念でならない。合掌。
[鑑賞記録]
2009/11/14:DVD(字幕)
2010/??/??:DVD(吹替)
2011/??/??:DVD(字幕)
2013/??/??:DVD(字幕)
2020/07/21:Netflix(字幕)
2020/12/01:Blu-ray(吹替)
2022/11/23:UHD Blu-ray(字幕)
2025/10/26:ムービープラス(吹替)
*リライト(2025/10/26)
You are freak just like me. 完全敗北!世の中をひっくり返したダークナイト第二章。
多くの映画ファンが(特に男子)が認めるように「ダークナイト」はこれまでのアメコミ映画をひっくり返したエポックメイキングな作品です。脚本、演技、アクションと、まーとにかく何処を切り取ってもスゴいとしか言いようがない。
ホント脚本考えた人性格悪いですわ(笑)。結果としては主人公バットマンの敗北で幕を閉じる終わり方は衝撃的でした。というかジョーカー頭良すぎー!!常に二手、三手先を読んで行動しています。ジョーカーが攻めて、バットマンが盛り返したと思ったらジョーカーに覆されて、更に追い討ちをかけられて・・・今作ではバットマン、ボロボロです。レイチェルとハービー・デントとの選択の場面では、捕まってる場所を逆に教えるとかホントにジョーカー悪知恵が働くというか。レイチェル助けに行ったつもりがデントだったって、バットマン、マジがっくりだよ!
唯一ジョーカーの誤算だったのはフェリーの爆破なんですが、あれ一般客の方は多数決で相手側を爆破するって決めてるんですよね。でも自分が人の命を奪うとなると結局出来ない。人の良心を描いてる反面、民主主義の脆さもあぶり出しています。
更に言うと、ずっと「不殺」をモットーにしてきたバットマンは今作で最終的にハービー・デントを殺すに至ってます。ハービーを悪落ちさせるのもジョーカーの企みだったのですが、仕方ないにせよ殺人を犯してしまったバットマンはここでもジョーカーに敗北しているんですよね。結局自分の信念を通せなかったという。しかも殺した相手は自分の仲間だった人物・・・ラストシーンでバットマン自身が罪を被る事で僅かながらに正義の題目を保った形ですが、何だかんだでジョーカーさん圧勝です。
このジョーカーを演じたヒース・レジャーはその後亡くなった事もあって魂を込めてる感じの演技です。どんなアンチでもヒース・レジャーの演技には魅せられるでしょう。アルフレッド役のマイケル・ケインはヒース・レジャーのジョーカーを一目観た時からその狂気にうち震えたとコメントを残しています。以前にジョーカーを演じたジャック・ニコルソンからは余りジョーカーという役にハマり過ぎないよう忠告を受けていたそうです。既に経験豊富だったジャック・ニコルソンは生還できて、28歳という若さだったヒース・レジャーは魂を持っていかれたと感じずにはいられません。
どうしてもジョーカーばかりがクローズアップされがちですが、アクションシーンもやってる事異常です。実写にこだわったクリストファー・ノーラン監督。例えば18輪トレーラーが180度ひっくり返るシーン。あれを実際に街の中で撮ってると知って驚きました。トレーラーも街並みもCGじゃないんですね、あれ。昼間は普通に営業しているオフィス街の道路を夜通行止めにして撮影したらしいのですが、あんなんちょっと計算狂ってトレーラーが斜めに飛んだりしたらオフィスに突っ込んで大惨事ですよ!「朝、出勤したらひっくり返ったトレーラーがオフィスに突っ込んでグチャグチャでした」なんて可能性もあったわけで。想像するだけでゾッとします。病院をガチで爆破したシーンといい、時間的には少ししかない場面にもこだわりを見せ、本気で撮影したクリストファー・ノーランはやっぱり頭おかしい(いい意味で)。
長い映画の割りに最後はハッピーエンドにならないので観るには気力体力が必要になってきますが、映画史に残る一作なのは間違いありません。こういう作品がアメコミ原作から作られるって事にアメコミの奥の深さを感じます。「アメコミの枠に捕らえられない作品」というより、実はアメコミはそれだけ深いんですよー!そんなアメコミに映画が追い付いたという方が正しいと思われます。何だかんだで女性にはお勧めできないにせよ、誰しも一度は観て損はない作品です。
再観賞
2020/7/24 IMAX
タイトルなし(ネタバレ)
クリストファー・ノーラン監督のバットマンシリーズ2作品目。内容としては、ゴッサムシティに新たな悪党ジョーカーが出現。ジョーカーは銀行を襲ったり、市民を処刑したり、バットマンに対して挑発的な態度を示す。しかし、ジョーカーの悪事の目的はお金や人殺し、復讐などではなく、もっと深い哲学的な目的であった。そんなジョーカーをバットマンは自身の正義を信じ、野望を阻止できるのかという物語。
本作の魅力は2つあります。1つ目は内容がすごく凝ってあり、哲学的な作品であること。これは、ジョーカーの行う悪事が他のヒーロー作品の悪党の目的より1歩2歩先にあり、本当の正義とは何かを考えさせられる。2つ目は徹底されたら役者の演技力。主人公バットマンを演じるクリスチャン・ベールとジョーカー演じるヒース・レジャーの徹底した役作りには息をのむ。特に病院爆発のシーンでは爆発のスイッチを押したが、病院が爆発されず、普通なら我に戻り、焦ったり、笑ったりしてしまうと思うが、ヒース・レジャーは完全にジョーカーになりきっていたので、アドリブで乗り切ったという話は有名だと思う。
以上がダークナイトという作品でした。
ヒースレジャー圧巻
素晴らしい映画でした。彼なしでは成り立っていない映画です。特に病院爆破を背景にジョーカーが歩いて来るシーンは何とも言えません。一発演技であれだけの完成度…!何度見ても見飽きない作品ですが、何度見ても切なさが残ります。
ありがちな話の集合体だったのが惜しい
バットマンの状況を自分に置換えて面白く観れました。
必要悪にならなきゃいけないことがあるので。
とはいえ、話自体はかなり安直かなと。恋人が殺されたらすぐ邪悪になるとか、自分たちが生き残るために他人を殺せるかとか、ありがちな話だったのはいただけないです。
ダークナイト>ライジング>ビギンズ
今更ですが、このジョーカーはヒーロー映画史上、最高の敵役なのでは!
人間の心理を上手く利用し、計算された上での、あの狂いっぷり…カッコイイ!また、一匹狼的な所も渋い!!マフィアが子供に見えるほどの悪でした。
ストーリー展開もなかなか。
アクションシーンも重量感があって良く、バットモービル→バイク→タイヤ横回転の発想もスゴイ!
さらに、まさかのトゥーフェイス!
そして、終盤の「ダークナイト」!
バットマンシリーズが好きな自分にとっては贅沢な映画でした。
あとは、音楽がほんのチョッピリ単調だったのが残念でした。
バットマン映画?
作品としては面白いが、これはバットマン映画ではない。ジョーカーの名前をフレディにして「新エルム街の殺人」っていうタイトルだったら星4つあげてもいい。ティムバートンの「バットマン」の続編として観ると期待はずれなので観ないほうがよい。あくまでバットマン映画はバットマンが強くなくてはいけない。マイケルキートンのバットマンに比べて、こちらのバットマンはショボ過ぎ。あと、ジャックニコルソンが好演(怪演?)したジョーカーはこの映画では全くの別人格になってしまって、違和感がある。
傑作
第1作目のビギンズもヒーローものとしてはしっかりと正義を完遂していて充分に良作である。その中でもこの作品は群を抜いている。「過大評価」だけでは批判できないのだ。
ヒースレジャー演じる狂気のジョーカーとバットマンは、表裏一体の存在でありジョーカーという絶対悪が存在して初めてバットマンが存在する。(その逆も然り) このことは間違いない。ただ、バットマンは絶対的正義ではない。ジョーカーという怪物を相手にして辛うじてヒーローとして存在することができている。
さて、ここからが本題。
ジョーカーが病院を人質にとり、爆破されたくなければ特定の人物の殺害を促すシーンがある。
勿論、病院患者の親族はたまったもんじゃない。
多くの人間が殺害を躊躇する中で、銃を発砲する人物(ごく普通の一般人)も劇中では登場する。
この時点でジョーカーは勝ってしまっている。
まずジョーカーはただのサイコパスではない。(その一言で片付けられてしまうようになっているヒース・レジャーの怪演も言わずもがな凄まじい)
彼の行動は全て計画的であり、意図があり、そのほぼ全てが計画通りである。
そしてなによりも明確な目的をもっている。
人間の性善説や性悪説などといったものを根底から否定し、人間は生まれもって自由なのだという自由意志の信念のもとに、彼は混沌を巻き起こし、それを実際に証明してみせる。
彼自信が言う通り「混沌の使者」である。
人間は誰しも善と悪の揺るぎない価値観をもち、善悪の確固とした境界線を引いているつもりでいる。
しかし、その価値観は本当に正しいのか。
本当に揺るぎないものなのか。
いいや、時と場合によってはいとも簡単に崩壊してしまうような都合のいいものでしかない。と言いたげなジョーカー。
バットマンは不殺の誓いを胸に正義の信念を貫き、法で裁けぬ悪を裁くことができる。だがそもそも彼は自分の判断基準に則って正義と悪を判断し、夜にだけ犯人を裁くというのはご都合主義の一人自警団のようなもので犯罪行為にあたる。警察や法の存在意義が問われ、彼を不合理だとみなす者も現れる。(従来の特撮のヒーローものも同様だが、絶対的悪と絶対的正義の対比によってその矛盾を免れている)
そんなバットマンにジョーカーは言う。
「お前は今は必要とされているが、たちまち世間はお前を見放して怪物扱いするようになる。俺と同じだ」
バットマンは市民の善意の向上のために自らを正義の象徴としていたが、自身の強大な存在によってジョーカーという怪物を降臨させてしまった。
ここにまた新たな矛盾が生まれる。
さらに、ジョーカーはバットマンが正体を表さない限り毎日1人ずつ市民を殺すと宣言する。それでも正体を明かさないバットマンに対して市民たちは「バットマンのせいで…」と不満を募らせる。彼らにとってはアンチヒーローと成り果ててしまったバットマン。
ジョーカーという悪が存在するからこそ今は必要とされているものの、もしもいなくなれば不必要なのである。
そんなバットマンに対して正体を隠すことなく真正面から悪に立ち向かうハービーデントが現れる。
彼こそが光の騎士であり、その存在によってブルースはバットマンの引退を考慮したのだが、そこにジョーカーの魔の手が差しかかる。ニューヒーローとなったハービーデントを悪に染めてしまうのだ。
ようやく誕生した絶対的正義の存在が悪に堕ちてしまったこと。そのことが万が一市民に知れ渡った場合、市民はたちまち絶望し混沌に陥ってしまうだろう。
したがって、バットマンは自らハービーデントの濡れ衣を被り、彼の死後、彼を新たな正義の象徴とした。
市民の希望を絶やさぬように。
「真実だけでは満足しない、幻想も満たさねば」
幻想を魅せることによって偽りの平和をもたらした。
市民の善意を信じ、願って。
そうしてバットマンは暗黒の騎士(dark knight)としての道を選んだのだ。
豪華キャストによる魅了させられる劇。
そしてその土台となる脚本。
CGでなくアナログにこだわることで生まれる臨場感。
どれをとっても本当に傑作。
『by me!!』正義とは何か?一味違うヒーロー映画
正直この作品を見る前までは、『バットマン面白いでー』と知り合いと話している時、言われたのですが、バットマンなんて、所詮アメコミでしょみたいに思っていました。ファンのかたすいません。ヒースレジャーって、誰だよと思っていました。本当にすいません。しかし、この作品をみて、こう思っていた、自分を恥じらいました。やはり、どんなジャンルの映画であろうときちんと見ることは、大切だと、改めて、思いました。個人的なところは、ここられんにして、この作品は、ただのヒーロー物では、なく、ヒーローの苦悩や葛藤、正義とは何なのか?という所が、描かれています。今作では、ヒースレジャーさん演じるジョーカーのインパクトが、強かったせいか、主役なのに影が、薄かったクリスチャンベイルさん演じるバットマンとマイケルケインさん演じる検事とゲイリーオールドマンさん演じる刑事、この三人のそれぞれ違う正義をぶつかり合わせることにより、上記でも書いた、正義とは、なんぞ?をより強く、描いていて、良いと思いました。また、ジョーカーという完全な悪を表すところで、正義と悪を完全に反映しているとおもいました。また、ジョーカーという悪により、マイケルケインさん演じる検事が、変わってしまう所は、正義は、時にして、とんでもないものにもなるところは、良いと思いました。簡潔に言うと、この作品は、正義とは?を見ているものに語りかけていると思います。
また、ヒースレジャーさんの演技が、完璧に素晴らしかったです。さすが、命をかけて、演じたと噂されていると思いました。個人的には、あの笑い声や『by me』というセリフなどの独特の喋り方や声が、良かったと私は、思います。
どうでもいいことですが、故ヒースレジャーさんは、この映画は、冒頭の銀行強盗シーンしか、見ていないそうです。
故ヒースレジャーさんの演技は、これから、先も多くの映画人や我々一般の映画ファンやこれから、生まれてくるそう言った人たちに多く語られると思います。
ヒースレジャーさんが、安心して、天国に行ってくれていることをねがいます。
アメコミのヒーローとは思えないクオリティ
何度見ても面白い!!
ジョーカーの演技を見ても楽しめるし、バットマンもかっこいいです!少し長め。
ジョーカーは人の本当の本性を暴き出すために犯罪を起こしてると思います。その結果があのラスト!!
全81件中、41~60件目を表示












