チェンジリングのレビュー・感想・評価
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世に埋もらせてはいけない正義のお話
1928年のアメリカはロサンゼルスのお話。
誘拐された息子が帰ってきたと思ったら、
自分の子ではなかった。
本当の我が子を探してくれと頼んでも
警察は取り合ってくれず、逆に精神病院へ隔離されてしまう。
そんな馬鹿な! と思う話だが
日本にだって、少しレベルは落ちるが、
いまだ、ストーカーの相談をしても取り合ってくれない、
なんてことはいくらだってある。
本来自分たちの味方であるはずものが、
運用するものの邪悪な気持ちによって、
災いを呼ぶ物になってしまう。
それを救ってくれるのは、我々の心の中にある
ジャスティス、正義の気持ちなのだろう。
主人公を演じたアンジョリーナ・ジョリーは
「マイティ・ハート」で似た設定の役をやっていた。
その時にはストーリーに乗り切れず空回りだったが、
今回はイーストウッドの魔法の力で、
しっかり地に付いた迫真の母親を演じていた。
残念ながらアカデミー賞に縁はなかったけれど、
その水準にある作品である。
親の愛情を映し出している
以前からこの映画の宣伝を観るたびに、「見たい」と思っていた。
見ごたえたっぷり。
人間の心にある「愛について考えさせられたなー」と
言う気持ち。母親は特に自分の子供への愛情が深い。
随所に見られる、母親が見せる子供への愛情。
しかし、ただの「愛」だけのメルヘンではない。
ピリッと締まっている。
残虐なシーンも出てくる。それが、アクセントにもなっている。
映画を閉めている。
事実に基づいたこの映画は、見事な構成力で見るものを引き込む。
腐敗した警察と愛のために戦うコリンズ。
腐敗した警察の姿は日本も同じ。
都合が悪いことは隠蔽する。
愛も人間の本性であるとすれば、
隠蔽するのも人間の本性と言ったところだろう。
でも、愛だけのために突き進むこの映画は、
見ている人を感動させるが、少し重い感じになっている。
圧倒的な・・・ドラマ
なんという重厚なドラマなのでしょう。
実話という事で題材もすごいの
ですが、構成力に圧倒されました。
そして最後の
主人公からでるたった一言のセリフ
これにつきます。
イーストウッド監督は、ますます偉大な監督になって
いきますね。怖いくらいです。
次作(主演も!)『グラン・トリノ』が
早く観たい!
子供を想う母親の毅然とした姿勢に涙!
1928年頃のロサンゼルス。
権力社会が蔓延している弱肉強食のその時代に、
断固たる姿勢で独りで闘うシングルマザーのクリスティン。
母親役のアンジーのコメントにもありましたが
こんなことが実際に起こっていたんだと思うと
1つ1つのシーンにゾッとしてしまいます。
今回もやってくれましたねぇ^^
C・イーストウッド監督。
彼ならではの独特なしんみりした描写が、
後から心にじんわりと伝わって、
それがより一層感動させてくれます。
主演のA・ジョリー。
プライベートでも母親である彼女の熱演ぶりは
観ている方も涙を誘い、
怒りと悲しみで、本当に心苦しく辛かったです。
それにしても、やっぱりアンジーは、どんな役柄でもカッコイイ^^
ちなみに彼女のファッションも見ものです。
めちゃめちゃお洒落で素敵。
どんよりムードの中!唯一アンジーのファッションが心を和ませてくれるアイテムでした\(^o^)/
それともう1人!J・マルコビッチ。意外や意外!?(笑)
彼も今回真面目な役でいい味出してました(^o^)
権力社会だった昔の実話だといえ、
進歩している今この現代も
結局は弱肉強食の世の中。
もしかしたらこれに劣らずとも似たような出来事が
頻繁に隠され、闇の中に葬りさられているかもしれない!!!
そう思うと怖いですっ(泣)
2月20日109シネマズ高崎にて観賞
母親と言う事実
突然自分の子が消え、見つかったと連絡が入り
会いに行ってみれば、知らぬ子でー・・・
『子供の行方不明』という事件だけでは収まり付かない。
それがキーとなって繋がりを見せる事柄全てに
「権力」「圧力」があり、それに立ち向かっていくには、
どれ程の力と勇気が要るのだろう・・・
権威を振り翳し、圧力でコトを揉み消そうとする警察に一人
立ち向かい、息子を救おうとする姿にただ「無事でさえいれば」
という母心が垣間見える。
パンフレットに記載されていたのだけど
人は「こんなこと、現実にはありえない」と思うでしょうね、と。
この言葉はクリントにアンジーが述べたものなのだけど。
全てに事件の重み、悲しさがあるように思う。
アンジー自身、子を持ち『母』であるからこその
実感から出た言葉だと思うから。
驚愕
娯楽性はほとんどありませんが、これが実話だと思うとゾッとします。また、アンジェリーナ・ジョリーの熱演にも感動しました。ブラッド・ピットとの私生活でいろいろ報道されてますが、女優としての彼女の底力を魅せつけられました。彼女の悲痛な叫びが、劇場にこだまします。
クリント・イーストウッドの演出もいつもどおり、小細工なしにシンプルに、直球な印象を受けました。これこそが、映画の芸術と呼べるのではないかと個人的には思います。映像技術に頼らず、観客に訴えかけるといった感じで。脇役に至るまで素晴らしい演技でした。マジで、スクリーンに引き込まれました。
ただ、内容が重過ぎるので、それなりの覚悟は必要だと思います。
あと、個人的な意見で申し訳ないのですが、映画を観に来ている以上、マナーは守ってほしいです。携帯を平気で開閉し、電源も切らない。だったら、家でのんびりDVDでも観てろって、本気で言いたくなります。公共の場です。本当に常識を認知してほしいです。
子供は永遠に鎹。
ネバーギブアップの母親クリスティン・コリンズを,
あらゆる感情表現の糸を操って,
渾身の存在感を見せたアンジェリーナ・ジョリーはもちろん,
1928年ロサンゼルスの再現から,
主張しすぎない自然な音楽の旋律,
緊張感が占める中に,
くすっと笑いを効果的に挿んだ無駄の無い編集,
すべての役者の熱演を画面に焼き付ける演出。
どれもが,一級品。
スゴいな,巧いな!
としか言い様がない傑作。
怖さ,悲しさ,
権力を振りかざす者への怒り,
自由の強さ,
子供が持つ希望の輝き。
情感豊かな名場面の連続。
クリント・イーストウッド恐るべし!
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