魔術の恋

劇場公開日:

解説

1代の魔術王と呼ばれたハリー・フーディニ(1874~1926)の伝記を劇映画化したもので「宇宙戦争」のジョージ・パル製作による1953年作品。ハロルド・ケロックの「フウディニ伝」から「探偵物語」のフィリップ・ヨーダンが脚色、「燃える幌馬車」のジョージ・マーシャルが監督した。撮影は「月蒼くして」のアーネスト・ラズロ、音楽はロイ・ウェッブの担当。フウディニには「命を賭けて」のトニー・カーティスが扮し、「裸の拍車」のジャネット・リーが共演、以下「第17捕虜収容所」のシグ・ルーマン、「キリマンジャロの雪」のトリン・サッチャー、アンジェラ・クラークらが助演する。

1953年製作/106分/アメリカ
原題または英題:Houdini
配給:パラマウント映画会社
劇場公開日:1954年5月2日

ストーリー

19世紀の終わり、ニューヨークの三流寄席で奇術を演じているハリー・フーディニ青年(トニー・カーティス)の夢は第一流の大魔術師になることであった。美貌の彼は女性観客になかなかの人気があり、ある日見物に来た高校生のベス(ジャネット・リー)も忽ち彼の男らしさに惹かれたひとりであった。思いたったらきかぬフウディニは、芸人生活をためらうベスを口説き落し、2人は結婚した。貞節なベスは、夫を堅気にしたいと希いつつも自らファディニと舞台で共演して愛敬をふりまいた。しかし2人の生活は楽ではなく、フウディニはやがて金庫会社に入ったりしたが、魔術への夢は絶ちがたく、錠破りの競技で賞金を得てヨーロッパへ旅行した時、再びロンドンで舞台に立つことになった。ここでスコットランド・ヤードの留置所破りをしてみせたことから彼の名声は一段と轟きわたり、ヨーロッパ各地を巡演のあと大喝采を受けてアメリカへ戻った。次から次へと新しい魔術を考え出す彼の上演種目のうち、最も得意なのは密封された場所から抜出す術だった。ある冬金庫につめこまれてデトロイト河に沈み、底から浮び上るとい魔術を試みたが、鎖が外れて金庫が流され、水面に出る氷の穴が判らなくなってしまった。やっと出られたのは死んだ母親の魂の導きだった。フウディニは舞台を導きだった。フウディニは舞台を退いて母をよび出す降霊術に転向しようとしたが、あまりの幼稚さに失望して再び魔術に戻った。彼の一生の念願は密封されたガラスの水槽から抜け出す術だった。フウディニはどうしてもこの前人未踏の水責めを断念しなかった。足を蓋にしばりつけて水中に逆さ吊にされた彼は、しかしついに外へ出られなかった。病いが彼の力を奪っていたのである。こうして1代の魔術王は、舞台で魔術にその命を捧げ終えた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0ハロウィンとマジックと心霊

2022年12月4日
Androidアプリから投稿

「奇術師フーディーニ (2008)」が何となく消化不良
みたいだったので こちらを観てみた

〈脱出王〉と呼ばれるまでになった
彼の歩みが理解出来るようになっている
そしてデトロイト川での脱出シーンは今観ても迫力があった

殴られたことによる虫垂炎破裂死亡説があるが
議論の分かれるところだし、娯楽映画なので
そこはぼやかしてあるみたいだった

ハロウィンにマジックショーは相性がよくて
開催されるんですね
その日(10月31日)に彼が死亡するのも因縁めいている

トニー・カーチスとジャネット・リーの夫婦共演で
リーの脚線美とウエストの細さ(!)にも驚かされました

関連の映画やテレビドラマが他にないかな、と探してみたら
沢山あった
そそられる人物というだけではなく
エンタメ業界の彼へのリスペクトも感じられます

チャレンジャーであることと そのサービス精神が
エスカレートする観客の要求に抗えず
満身創痍になって死に近づいてゆく過程が
何とも言えず哀しい

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jarinkochie