姿なき殺人者

劇場公開日:

解説

アガサ・クリスティの推理小説『そして誰もいなくなった』をピーター・イェルダムとピーター・ウェルベックが脚色、ジョージ・ポロックが監督にあたった。撮影はアーネスト・スチュワード、音楽はマルコム・ロックヤーが担当。出演は「復讐戦線」のヒュー・オブライエン、「さそり暗殺命令」のシャーリー・イートン、歌手のフェビアン、「マイ・フェア・レディ」のスタンレー・ハロウェイほか。製作はオリヴァー・A・アンガー。

1967年製作/91分/イギリス
原題または英題:Ten Little Indians
配給:タイヘイフィルム
劇場公開日:1967年12月7日

ストーリー

オーストリアの山中にある古城に8人の客が招待された。招待主はオーエンと名のる男だがだれも、この人に会ったことがない。夕食の席にもオーエンは現れず、この城の中には8人の客と召使いのグローマン夫妻の10人がいるだけだ。そして食卓の上には、10人の小さなインディアンの人形が飾られてあった。夕食後、その場の空気をやわらげようと、歌手のマイク(フェビアン)は、「テン・リトル・インディアン」の歌をうたったが、不評を買う。その時テープに吹き込まれたオーエンの声が流れてきた。10人を殺人の罪で責め、その罪に対する報復宣言である。衝撃を受け狼狽する一同。マイクは自分の犯した罪を告白するが、直後にその場で急死する。夜、恐怖にかられたグローマン夫人が脱出を計ったが、谷間に落ちて死んだ。卓上のインディアンの人形が、いつのまにか2つなくなっていた。続いてマンドレイク将軍が地下室で殺された。そして召使いのグローマン、グラマー女優イローナが殺され、残るは5人だけとなった。5人はそれぞれ過去に犯した罪を告白しあい、告白を拒否した者が犯人--と断定した。ただひとり若いイギリス美人アン(シャーリー・イートン)だけが、順番がきたとき、口実をもうけて2階に上がったが、その時2階から彼女の悲鳴が聞こえ、城内はまっ暗になった。そして明るくなると元判事のキャノンが殺されていた。その夜アームストリング博士の死体が城外の雪の上で発見され死体を調べに行った私立探偵のブロアもその途中で殺された。残るはアンとヒュー(ヒュー・オブライエン)のみ。この2人は、いつしか恋に落ちていた。犯人は2人のうちの、どちらかだと思ったが、実は以外にも、すでに死んだはずのキャノン元判事が生きていて、彼が犯人だったのだ。長年、他人の罪を裁いていた彼が、過去に罪のある者を集めての、仕業だった。そしてアンは彼の秘書として城に来ていたのだ。キャノンは毒薬を飲んだ。自分が死ねばアンも死ぬと思ったのだろう。しかし、そこへヒューが駆けつけた。恋する2人は、すでに毒が体内に回ったキャノンを残して城を去っていった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

4.5十人のインディアン…

2020年2月5日
Androidアプリから投稿

アガサ・クリスティ原作の『そして誰もいなくなった』の2度目の映像化。
私は、謎解きや犯人探しが目的ではなく「アガサの世界観」を堪能するのが目的のため、何度観ても楽しめます♪
みんなの疑心暗鬼なやりとりがクスッと笑えたりもします。
ただこの作品は『十人のインディアン』があまり効果的に使われてない気がします。
殺人の方法もこの歌の通りかあやふやな感じも…。
そしてラストが原作と違いますが、映像化された作品はこのパターンが多いように感じます。
私は原作の終わりかたの方が好きですね…(^^;

『そして誰もいなくなった』の他の映像化作品や原作をまとめて比べて楽しむのがオススメです♪♪

コメントする (0件)
共感した! 1件)
ROSE