女ドラキュラ

解説

ブラム・ストーカー作の「ドラキュラの客」の映画化で、「白衣の騎士」のオットー・クルーガー、舞台女優グローリア・ホールデン、「歩く死骸」「女難アパート」のマーゲリット・チャーチルが主演するもの。脚色には「肉弾鬼中隊(1934)」のギャレット・フォートが、監督には「透明光線」「弓矢荘の惨劇」のランバート・ヒルヤーが、撮影には「透明光線」「黄金(1936)」のジョージ・ロビンソンが、それぞれ当たっている。助演者は「洞窟の女王」のアーヴィング・ピチェル、「ポンペイ最後の日(1935)」のエドワード・ヴァン・スローン、ヘッダ・ホッパー、ナン・グレイ等。

1936年製作/アメリカ
原題または英題:Dracula's Daughter

ストーリー

一世を震撼せしめた吸血鬼ドラキュラ死して500年、最近また夜毎墓を立出て人の生き血を漁るという噂が立った。この頃、ロンドンに奇怪な二重殺人事件が起こった。第一の殺人の犯人を指したと言明してヘルシング教授が自首したが、教授は自分が指したのはドラキュラ伯の亡骸で、魔人の横行を封ずるためである、と主張した。当局はこの言動を妄想と断定したが、教授はその愛弟子たる精神病学の泰斗ガアス博士に、自分の精神の常態足ることを立証せしむべく要求した。一方、犯人たるべき教授が刺した屍は何者にか奪われてしまった。ガアス博士は知人の家でマリヤ・ザレスガ伯爵夫人と名乗る女に紹介されたが、一夜婦人は博士邸を訪れて密談を申し込んだ。博士の女秘書ジャネットは拒絶せよと勧めたが、博士は婦人の要求を容れて会った。このマリヤ婦人こそ魔人ドラキュラの娘だった。彼女は父の死霊に生き血を吸うことを示唆され、夜の暗闇に血を求めてさまようのであった。マリヤはこの呪咀を逃れんと、父の屍を盗み、火葬して神に祈りを捧げたのであるが無効だった。そこで化学的治療を思い立ちガアス博士に近づいたのである。そしてマリヤが博士に恋を感じたのは、いかなる運命の悪戯であったろう。その夜マリヤはガアスに数えられた通りに克己、呪縛から逃れようと努めたが、執拗な悪霊は彼女を去らない。翌朝、生き血をすわれた瀕死のモデル女が発見され、それが端緒となり、官憲がマリヤ捕縛に赴くと、マリヤはジャネットを拉ってトランシルヴァニアのドラキュラの古城を指して逃げ去ったあとだった。ガアスは直ちにジャネット救出に、単身古城に乗り込んだが、かえってマリヤの虜となった。やむなくマリヤの意にしたがって、ジャネットを救おうとしたが、その時一本の毒矢が飛来してマリヤを仆した。続いて二の矢が射られようとするとき、かけつけた官憲の一弾に曲者は倒れた。曲者はマリヤを恋する従者サンドーで、ガアスを射んとして誤って恋人を殺したのだった。かくてガアスはジャネットを救い出し、ヘルシング教授の無罪をも立証したのであった。

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