ライディング・ジャイアンツ
劇場公開日:2005年7月9日
解説
「DOGTOWN&Z-BOYS」で斬新な手法で70sLAスケーターたちのパンクな青春を描き、サンダンス映画祭で監督賞と観客賞を受賞したステイシー・ペラルタが、究極の大波“ジャイアント・ウェイヴ”に果敢に挑戦するサーファーたちの姿をリアルに描くドキュメンタリー。伝説のサーファーが多数出演し、臨場感溢れる語りでビッグウェイヴ・チャレンジの世界を再現する。
2004年製作/101分/アメリカ・フランス合作
原題または英題:Riding Giants
配給:コムストック
劇場公開日:2005年7月9日
ストーリー
若さ、ロマン、冒険、そして自由を象徴するスポーツ“サーフィン”。その歴史のはじまりは、約1000年前のポリネシアに遡る。やがて20世紀に入り、1940年代、南カリフォルニアの海岸にサーフ・カルチャーが誕生する。その頃のサーファーたちは、生き生きとしたボヘミアン的な時代の空気を反映していた。ポリネシアをルーツとするこの遊びに、アメリカの開拓者精神が加味されたのだ。彼らはビートニクスやヒッピーの遙か以前に、新しい時代の最先端を走る先駆者としての生き方を既にそこに見出していた。そしてサーファーたちは、単なる娯楽としてのサーフィンに満足できず、やがて恐れを知らぬ大胆な挑戦者へと変貌していく。ハワイに存在する強烈なジャイアント・ウェイヴが彼らの魂に火をつけたのだ。ハワイの大波の洗礼に浴することこそが、本物のサーファーの証となっていった。そのサーファーたちの中に、若きグレッグ・ノールの姿もあった。当初サーファーたちは、オアフ島の西側マカハを目指した。しかしやがて、北の秘境ノースショアの凶暴な大波、特にワイメア・ベイへと引き寄せられていく。ワイメアの波はとてつもなく巨大で、仮に乗ろうとしても、それは自殺行為に近いものだと考えられていた。1957年11月7日。このワイメア・ベイに、果敢にも挑戦し、巨大な波を制したサーファーのひとりが、当時19歳のグレッグだった。この日を境に歴史は変わった。まるでウィルスのようにアメリカ全土に拡がり、サーフィンは一大ブームとなる。その冒険の第一歩を踏み出したグレッグ。彼がハワイの“限界領域”に挑み、生み出した伝説は、“THE BULL(ブル)”というニックネームとワイメア・ベイの威光とともに今もなお語り継がれている。1990年代初頭、サンフランシスコ南部ハーフムーン・ベイで、“マーヴェリックス”という巨大な波が炸裂する新たなサーフスポーツトが発見される。北カリフォルニアの一見平穏でのどかな光景の中に、ワイメア・ベイ以上に強大な威力を秘めたジャイアント・ウェイヴが存在した。そのことに、当時のサーファーたちは大きな衝撃を受ける。そしてさらに、彼らが受けた大きな衝撃は、10数年間の永きに亘って、そのとてつもない大波に人知れずたった独りで乗り続けていたサーファー、ジェフ・クラークという存在だった。自宅の北側に存在するマーヴェリックスの気まぐれな大波をかねてより観察していたジェフは、なんとかこの波に乗れないものかと常に考えていた。1975年2月。遂にその日が訪れる。その日の波の高サーファーおよそ15フィートから20フィート。岩礁に向かって叩きつけるパワーからみても、サーフィンをするには危険すぎるコンディションだった。しかし20年前のグレッグがそうであったように、ジェフもまた、若く勇猛果敢な青年だった。その波に乗ることを決意した彼は、さまざまな雑念を振りはらい、遙か沖のポイントに向けてパドルアウト(波に乗るために沖に向かって漕ぐこと)を開始する。そしてポイントに到着すると、中程度の比較的乗りやすそうな波を選び、ほぼ垂直な波のフェイス(斜面)を滑り降りる。体がしびれそうになるほどの猛烈なスピード! 今まで経験したことのない強烈な感覚が彼を包んだ…。その日、ビッグウェイヴ・サーフィンの歴史に新たな一頁が、確かに加えられたのだ。しかしそれは極めて静かな幕開けだった。周囲に話しても誰にも相手にされず、あたかもドン・キホーテのような扱いを受けたジェフは、以降、人知れずたった独りでこの波に乗り続ける。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ステイシー・ペラルタ
- 脚本
- ステイシー・ペラルタ
- サム・ジョージ
- 製作総指揮
- ナタリー・デレスト
- フランク・マーティ
- プロデューサー
- ステイシー・ペラルタ
- アギ・オーシ
- ジェーン・カッチマー
- 撮影
- ピーター・ピラフィアン
- 音楽
- マター
- 編集
- ポール・クラウダー
-
Himselfグレッグ・ノール
-
Himselfジェフ・クラーク
-
Himselfレイアード・ハミルトン
-
Herselfケリー・スレーター
-
Himselfピーター・メル
-
Himselfミッキー・ムニョス
-
Herselfダリル・ヴィロツコ
-
Himselfゲリー・ロペス
-
Himselfデリック・ダーナー
-
Himselfバジー・カーボックス